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32,墓参り
お盆がやって来た。今日は墓参りに行く。
「シグ、僕はちょっと出かけてくるけど、お留守番できる?」
「あば?」
「墓参りに行ってくるんだよ。今日はお盆っていう死者の魂が帰ってくる日だから、それを供養するんだ」
「あばー、あば!」
「お留守番してくれるの? 分かった、ありがとう」
「……あーば」
「ん? 何?」
「あば、あばばーば?」
「……誰の墓参りかって聞いてるのかな?」
「あば。……あばば?」
「んー、まあ、隠すことでもないしね。僕の両親だよ。昔、事故で死んだんだ」
「あば……あばばー……」
「シグが気にすることじゃないよ。僕も気にしていないことなんだから」
「あば?」
「あの人達がいなくても、別に僕はどうでもいいってことだよ」
「……あ、ば」
「じゃあ、行ってくるね」
シグは何かを言いたそうにしていた。僕は気にせず外に出た。




