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20,花火
八月初旬。予定より少し遅れたが、ようやく課題が終わった。もうしばらく勉強はしたくない。
「よし、花火を見に行こう」
「あばば?」
「花火、知ってる? 夏の風物詩だよ」
「あばばー」
「綺麗だよ。今日は祭りがあって、夜に花火があるんだ。課題も終わったことだし、見に行こうか」
「あば。あーば、あばば」
「楽しみ? よかったね」
「あばば!」
「結構大きな花火もあがるから、迫力あると思うよ。県外からわざわざ見に来る人もいるんだ」
「あばー、あばばーば!」
「こらこら、あんまりはしゃがないの。他の人の迷惑になるからね。……はい、着いたよ」
「あばば」
「ちょっと遠いけど……ほら、あがるよ」
「……あばー! あばば! あばばばばばば!」
「おー、凄くはしゃいでる。はは、無邪気だなあ」
「あーば、あば! あばば!」
「そろそろ大きいのがあがるはずだよ。ああ、ほら」
「…………っ、あばーっ!」
「相変わらず衝撃が凄いな。ね、シグ」
「あば! あば! あばばー!」
「来年も来る?」
「あば!」
シグは花火が気に入ったらしい。




