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18,友人登場

 七月。楽しい楽しい夏休みまで、あと二週間。期末考査がやって来た。


「あー、終わったー。色んな意味でー。英語死んだー」

「……渡邊、英語だけ苦手だよな。他はいいのに」

「僕は根っからの日本人なの、英語なんて使えなくてもいいの。外国に行くつもりなんて毛頭ないし」

「えー、一回くらいは行ってみたくね?」

「それより僕は京都と広島に行きたいね」

「好きなのか?」

「中学の修学旅行の行き先がそこだったんだけど、当日にインフルエンザで休んじゃったから」

「うわあ……しょっぺえ……」

「夏休みにでも行こうかな。シグと二人で」

「……なあ、そのシグってなんなわけ? 五月頃まで学校に連れてきてたよな? あの頃は不思議すぎてスルーしてたんだけど、結局あれなに?」

「宇宙人」

「……はあ?」

「宇宙人」

「……予想斜め上の答えになんて言うのが正解なのか分からないんだが」

「なにも言わなくていいんじゃない?」

「うん、お前に言ったのが馬鹿だったわ」

「今馬鹿にされた? えー、相澤くんに馬鹿にされるとか心外なんだけど」

「うっせえ! ……つーかさ、お前って変わってるよなー」

「ああ、それよく言われるよ。なんでだろう。僕ほど普通を体現している人間なんていないと思うんだけど」

「今すぐ世の中の普通の人々に謝れ。とりあえず俺に謝れ!」

「え、なんで?」

「普通の人間が宇宙人(仮)と暮らすかよ!」

「(仮)は余計だよ、シグは本当に宇宙人なんだから」

「……もうやだこいつ」


 シグが宇宙人ということを信じる人は少ないらしい。


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