表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

黄色い自転車2

作者: しろ
掲載日:2025/12/31

 茶柱、囮、ドラパンキーの三名は、黄橋小学校の校舎の東側を通り掛かった時、少女の歓声が聞こえた。

「嬉しい事が有ったみたいだねぇ」と、ドラパンキーも、口にした。

「ここは、美根我さん親子が、ご厄介になっている学校でしたね」と、囮が、目を細めた。

「そうですねぇ。この声は、逗子さんみたいですねぇ」と、茶柱も、笑みをこぼした。ようやく、幸せを摑んだと思われたからだ。

「でも、美根我さんって、三日前に、何者かに襲われて、記憶が飛んじゃっているみたいだよ」と、ドラパンキーが、告げた。

「まさか、お前が、やらかしたんじゃないでござろうな?」と、囮が、威圧した。

「ひょっとして、僕が、釘バットで殴ったなんて思っていませんでしょうね?」と、ドラパンキーが、顔を顰めた。

「お二人共、今日は、喧嘩は無しですよ。美根我さんの容体を見ましたら、我々は退散しましょう」と、茶柱は、提案した。

「そうだね。無実を証明したいけど、茶柱の言う通り、美根我さんを見るだけにしよう」と、ドラパンキーも、同調した。

「まあ、犯人は、美根我さんが知っているでござるからな」と、囮も、聞き入れた。

「お父ちゃん、しっかりして!」と、逗子の緊迫した声がした。

 三名は、聞き耳を立てた。

 しばらくして、「江来さんを呼んで来るわね!」と、逗子の慌てる声がした。

 その直後、「殺気を感じたでござる!」と、囮が、口にした。

「美根我さんを襲った犯人!」と、ドラパンキーも、はっとなった。

「囮さん、急いで下さい!」と、茶柱は、急かした。美根我の危機だと察したからだ。

「承知したでござる!」と、囮が、応答した。そして、塀を乗り越えるなり、傍に在る黄色い自転車へ跨るなり、校舎へ向かった。

「茶柱さん。間違いだったら、尻バットですよ」と、ドラパンキーが、口元を綻ばせた。

 しばらくして、激突音と、男の悲鳴が聞こえた。

「あの野郎! やっちまったぜ!」と、ドラパンキーが、天を仰いだ。

「囮さんなら、旨くやってくれますよ」と、茶柱は、落ち着き払って言った。

 しばらくして、囮が、戻って来るなり、「間に合ったでござる」と、告げた。

「そうですか。では、私達は、今の内に退散しましょう」と、茶柱が、提言した。人が来る前に、立ち去るのが、得策だからだ。

 間も無く、三名は、路地裏へ進入した。

 この一件を、ブルパン親子が、数日後、新聞記事で知る事となった。

 林羊史にぶつかった自転車は、怪談になるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ