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いつかは訪れる最後の時  作者: Saka ジ
912/926

911 間話 ファスロ・ピコ 15

「ロイ教授。

貴方のマスク付きのヘッドギア・・・・此処に置かれて居るんですね?」

「もう教授じゃ無い。老師と呼んでくれ。

でないと、私が誰だかバレる。

コイツは此処で被って、そのままCSCエリアに向かうからね。

手を引いてくれるとありがたい」

「ロリアの手の方が良いでしょう?

何故、いや何をする気ですか?」

ファスロはジェーンにロリアを預けて、奥の部屋でロイとコンナで話をしたいと申し出た。

予測していた様で、すんなり中に入れコンナを交えて話をして居る。


「全ては話せない。命に関わる。

この移民団は、ハイエルの派閥に属した者が殆どだが、カイエル様の子飼いの一団も入っている。

そして、その二つに属さない連中も入り込んでいるがコイツらが問題だ」

「レリアでは無いでしょうね?」

「ジェーンを疑って居るのかい?

それは無いな。

彼女は、本当に犬好きの心優しい女性だ。

犬みたいに忠実なバッフィムには、お似合いの女性だ。

バッフィムに首輪をつけて、暴走させない様に飼い慣らして欲しいものだよ」

「確かに、お似合いの夫婦ですね。

では?どこの国が?」

「そこを推測するのは危険だよ。

本当に手が回る。私達にも確信が無い」

「解りました。質問を変えます」

「何だね?」

「コールドスリープの最中に、何が有るんですか?

それを知る為に、貴方のCSCが中継してコロニーのメインコンピュータと繋がっていますね?」

「・・・・・続けて」

「そして、貴方はそのデータを、そのマスクで盗もうとして居る。

違いますか?」

「流石、私の後輩だ。私も、君と同じ道を歩いたからね」

「えぇ、それを知ったから、私は決意できたんです。

ロイと言う教授に出来たのなら、自分にできない訳がないとね」

「それは嬉しいね。

君の道を開くのに手助けができた。

さて、外でネズミがコチラを気にして居る。

時間が無いな」

ロイが、顔をファスロにグイと近づけた。

「洗脳だよ。ファスロ」

「ロイ先生!」

「良いんだコンナ。ファスロは知って良い立場にある」

「では、私とロリアも・・・・」

「それは無い。

私が進言しておいた。

そして、実際に事が確認された。

万が一、ハイエルに何か疾患が見つかって、それを除去しなければならなくなった時、主治医の様にメスをハイエルに向けられなくなるぞとね。

だから、君らには洗脳の類は実施されない。

カウルス君も、偶然、家畜エリアなんかにスタンドアローンで放り込まれたから、洗脳を受けなくて済みそうだ。ガルズ達もそうなるだろう。

医官達は洗脳を受けるかもしれない。

別の意味でな」

「では、敢えて洗脳を受け入れて、そのデータを入手する。それを取引の材料にしたんですか?」

「賢いね。

他にも、このインチキ宗教団体が優遇される理由が有るが、それは知らなくて良い。

策士は策に溺れる。

保安局員のデータはコレだ。

バッフィムも、酒を絶ってくれたから随分マシになった。

殆どの者がCSに入った頃に、きっと君にはハイエルから呼び出しがかかる。

身体を診てやってくれ。

今は、制がん剤で抑え込んでいる様だが・・・・手術は間に合わないと思う。

きっと、覚醒とCSを繰り返してギリギリの状態で、入植地にたどり着いて、君かロリアにベルザと同じボックスに入る事を選ぶ。

まだ、皇帝になれていないからな」

「それは、ベルザ様との約束・・・・・・」

「君が一番知りたい、彼の多重人格のレポートは最後に渡す。

読んだら破棄しろ。

ロリアと一緒に命を落とすぞ」

バッフィムが、ドアを開けた。

「3人、上がって来ます。軍属です」

「バッフィムからタブレットを受け取って行け。

他所から覗かれることは無い」

「でも、ジャガーさんが盗聴器は外しました」

「盗聴器でなくとも出来るんだよ。音を拾うことなんて。

君らの部屋も、チューブの中で擬似重力を調整して居る。

音波は、圧力でもあるだろう・・・・・」

「外部に圧力センサーを置けば・・・・・」

「そう言うこと。

ここの部屋は、私の説教が壁に振動を与えて居る。

聞いただろうパウエルに?」

「では、彼が?」

「違うよ。

彼は本当に、この艦の事だけを心配して居る。

良いやつなんだよ。

信用して良い」

壁がノックがされた。

「ネズミが居るから、護衛を付ける。

パウンドケーキをロリアに持たせるから、お茶でもしなさい。

それでは、又明日」

軍属と鉢合わせしない様に、ジャガーがエスコートしてドアを確認した。

二ヶ所ある仕掛けは誰も入室していない事を示していた。

パウエルが、ロック機構の前に陣取っている様だ。

ジャガーを見送り室内に入る。


BGMをかけて置く事を推奨された。

壁に押し付けた音楽再生用器が唸って居る。

借りたタブレットを使って、イヤホンとマイクを使ってコソコソ喋る。

ロイとコンナとの話をして、ハイエルとカイエルの関係。

そして、どうも複数いそうな怪しい連中・・・・・

「このコロニー艦が、欲しい連中がいる様だ」

「そうね。どこに隠していたのかと思うほどの数のボーズ。

そりゃ、スペースドッグに置き去りにされた分も有るけれど、お母さんたら、根こそぎファルトンから持ち出したみたい」

連合の内部資料や超大国からの譲渡交渉。

浮かび上がるボーズやその他の資材の入手手法。

「まるで、追い剥ぎね・・・・・・」

「人材も多いなぁ〜

しかも、胡散臭い連中も居る。

ここに、ある名前と顔写真・・・・・ファーザに似て居るな?」

「アリストラ国?」

「国の事は、詳しく無いからなぁ〜」

「私も知らない。

何処もここも、全てを失った砂の国になったから・・・・

でも、そう言えばファーザを訪ねて来た人と、知らない言葉で話していた・・・・・

似て居る気がする」

「この人・・・・・・やっぱり乗艦して居る。

パウエルさんの副官の一人だよ」

「あぁ、もう疑えばキリがない!」

「お茶にしよう。

パウンドケーキ。もらって来て居るんだろう?」

「えへへ、美味しいよ」

「なんだ、もうつまみ食いしたのか?」

「ううん。

切り分けてもらったの。

ジェーンさん。

亡くなったジェシカさんのお姉さんが、焼いて冷凍したのを保存して居るんだって。

ブランデーに浸して有るのもあって、残りそうだから明日、持って帰ってって言われたわ」

「そうか、流石に150年後じゃ、食品は難しいか〜」

「ねぇ、薬剤や水は大丈夫なの?」

「薬剤は、ナトルでは入手できないよ」

「あぁ、そうか工場よりも農業、漁業が優先だものね!」

「後は塩か。でもナトルは陸地が少ないそうだ。

海の塩分濃度次第だけど陸地と水が有る惑星には、必ず塩分が存在するからね。

水と空気は、宇宙空間で放出して最後の補給地で補給だな」

「何で宇宙空間にばら撒くの? そこで、補給してもらえなかったら?」

「汚れているしそれこそ、新たな病原菌の元になるかもしれ無い。

だから、水の補給には結構時間がかかるんだよ。

でももし、補給を断られたら、命懸けの旅を続けて水と空気がある惑星に、何があっても入植する事になる。

それか、強制着陸して全ての条件を受け入れるか、戦うかだね」


ロリアは、その恐怖に身を震わせてしまった。


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