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いつかは訪れる最後の時  作者: Saka ジ
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005 道の途中

「ご気分はいかがですか? 皇帝閣下」

「これ、これ。二人っきりだと分かっていても気が早いぞ。宰相」

「ふふ、ですがこれを見ていただければ、その気になりますよ」

旗艦ルベルの艦橋にハイエルが姿を見せると副船団長が笑みを返して来た。

こう言う時には良い知らせがある。

ハイエルは良い目的地が有ったと直ぐに直感した。

「入植地のデータが揃ったのだな?」

「はい。予め観測されたファルトンと同じ様な太陽系の惑星から距離と恒星からの距離そして水の存在を優先して20程の惑星に300の探査船を送り出しまして、およそ110の探査船からのデータが届きました」

「3割か、今までは1割も有れば上出来だったのでは無かったか?」

「機器が改善されていますし、運も良かったのでしょう」

「それで?」

「居住に適した惑星は4つ。他は大気の成分が不適合か海が硫酸性か塩基が強すぎて死の海です」

「4つか?」

「ですが、一つは火山活動が活発で居住や耕作に不適です。後、数万年後には移民できるかもしれません」

「先を」

「これは失礼しました。では、残りの候補について説明します」

副船団長はスクリーンに衛星の映像とデータを映し出した。


第一候補

知的生命体の痕跡はありません。

重力比1.02. 公転周期 1.6年 自転周期 2.2日

生存可能領域 0.4

空気成分 改質必要 空気成分改質装置設置後 20年必要

移住成功確率 0.9

本隊到着 60年後


第ニ候補

知的生命体の痕跡はありません。

重力比1.01 公転周期 1.02年 自転周期 1.05日

生存可能領域 0.6

空気成分 改質不要 

移住成功確率 0.92

本隊到着  80年後


続いて

規定違反抵触の恐れがあります。

知的生命体の存在確認。

鉱山、地下資源の採掘痕無し。

一部に鉄鉱石と石炭の露天掘りを認める。

数万人規模の人口密集地を多数確認。

総人口は2億人程度と見られる。

大規模な構築物及び工場は認めていない。

航空機無し。動力を用いた移動手段は無い。道路インフラは有り。

無人偵察機での調査中に初期トラブルで数機ロスト。

1機が解体された信号を出したので無人攻撃機を出して周囲を焦土攻撃。

何らかの攻撃方法がある様だが詳細不明。

重力比0.98 公転周期 1.01年 自転周期 1.04日

生存可能領域 0.62

空気成分 改質不要 

移住成功確率 0.97

本隊到着  25年


ハイエルは副船団長に笑いかける。

「三番目に決まっているだろう?入植規定には確かに知的生命体の居住する惑星は避ける様にとの決め事が有る。

だが、誰が罰すると言うのだ?2億からの人口を支えられるだけの生産能力があるのだ。

ここに、入植して先住民を奴隷にすれば生産性も上がる。

動力を利用したものが無いならば反抗は出来まい。

数万人の人口密集地が有るのならばそこを居住地とする。

気候と水利、将来の軍港を開くに適した土地を選定しろ。

先発隊は.・・・・・どうせお前の事だもう発進させているのだろう?」

「皇帝閣下には隠し事出来ませんね。

実はデータの条件に先住民がいるところが出たら直ぐに覚醒させてもらう様に設定かけていました。

5年前に、もうデータが来ましたので直ぐ先発隊を発進させています。

惑星間軌道に入りましたら減速して3名 3セットで1年間働いてCSに入らせています。起きていると食糧は減りますからね」

「大した奴だな。それでは会議を開こう。25年の夢を見るために」



『ルベル』の奴ら1年ほど前にここを出発した様ですね。

残っていたシャドウのデータを解析します。

『ワービル』船団がルベルのデータ受信エリアに入ったのは1年ほど後だった。

予定より距離が縮まってしまったのは、ルベルのコロニー艦が航路上の障害物を全て弾き飛ばしてくれたおかげで有る。

シャドウが『ルベル』船団の探査船のデータを傍受しており、その解析は直ぐに終了した。

目を引いたのはCSSを搭載した高速の有人探査艦が更に5年前に発進していた記録だった。

その後にも小型の偵察艦が出ている。

その時に送られて来たデータを見てカブは確信した。

間違いないハイエルの奴はこの惑星に向かっている。

距離も近いし、何より人型の先住民が街を形成している。

カブは会議を招集し、『ルベル』殲滅作戦を提示し帝国の設立を宣言した。

作戦終了時までコロニー艦の一般人の覚醒は行わない。

計画の進行に応じて軍関係者だけが覚醒する事を提案し了承された。

こうして、『ワービル』船団も『アーバイン』へ向かい出した。



20230626

やっと、次章に移る文章まで準備できました。

これを機に行の調整や文脈の調整行います。

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