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いつかは訪れる最後の時  作者: Saka ジ
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002 背中のホクロ 前編

『ルベル』と『ワービル』

この隣り合った2つの国家は、いがみ合い常に戦闘を繰り返していた。

周辺への少数民族の国家や連合国に対して、常に彼等を迫害し選民意識を強く持っていた。

【ヨーカの終焉】が無ければファルトンの破滅は、この2カ国の対立から始まるとさえ言われていた。

『レリア』に乗艦している者達には彼らに迫害されてきた少数民族出身者も多く、艦内は異様な雰囲気になっている。


「ドーン船団長! ルベル、ワービル 両船団長一行乗艦いたしました!」

「そうか、武装解除の上、会議室03へ通せ。最悪の組み合わせだ。手を抜くなよ」

「はっ!了解しました」

「副団長。会議室03へ編成本部長以下Aメンバーを招集してくれ」

「ファルトン時間2100。会議室03。Aメンバーでの招集を伝達します」

「頼む」

「はっ!」

「悪いがファーブ。船団を任す。此処ならば『恒星風』と『隕石弾』は来ないと思うが、このまま影の位置から出ないように。監視ユニット6機をビールズの影から出して見張ってくれ」

「任せてください。今、4機出していますから両極に1機づつ追加しておきましょう」

「頼む。後・・・・・」

「航行に支障が無いかの確認と修理及び機材の回収ですね。燃料の抜き取りは安全性を考慮してスワイプ装備装着でやらせています。保護壁も展開中です」

「流石だな。ファーブ。任せたぞ」

「これくらい出来てなきゃハーベイの奴にどやされます」

「・・・・・確かにな」

ドーンは艦長帽を目深に被って艦橋を出ていった。


(ドーン。堪えてくれよ。俺じゃ、あいつら相手なら殺しかねない。ハーベイ!守ってくれよ。ドーンの奴を!)

ファーブの眼に浮かぶのは学友の死を悼んでの涙であろうが、2匹のバカ犬を相手にする友人の苦労を思っての事でもあった。


「総団長! 入室!」

下士官の声に促されてドーンが室内に入る。

部屋には20人程のメンバーがいた。

彼等の中には負傷したのであろうか、処置カバーを腕に装着した者もいた。

「着席してくれ」

彼の言葉に立っていた全員が席に着いた。

士官が情報端末を操作して参加者のディスクユニットとスクリーンに投影した。

「各船団の状況報告をいたします」


『ルベル』船団

惑星ヨーハイで合流するコロニー艦2隻を含めて20艦構成。

衛星軌道離脱時に小型警備艦1隻と資材運搬用の輸送艦3隻喪失。

全て、ファルトンの大気圏への突入後、焼失、分解した事を確認済み。

現在調査中では有るが、輸送艦には併せて600名ほどの一般人が乗艦していた模様。

(資材運搬用の輸送艦への一般人乗艦は連合規約違反)

小型警警備艇 乗員 21名。

他に小型警備艦 2艦 損傷。


旗艦『ルベル』

軽微な損傷。航行機関は正常。

衛星軌道上からの離脱時に予定外の航路をとった為に予定外の燃料消費が発生したがヨーハイで補給できるので問題はない。




『ワービル』船団

惑星ビールズで合流する超大型コロニー艦1隻を含めて22艦構成

衛星軌道からの離脱時での損失艦は無い。

資材運搬艦 2隻が機関部に隕石弾被弾。

航行に支障があり慣性航行でポイント87へ航行中。

現在、救援艦を派遣中。

57時間後には到着見込み。

その他、全艦に軽微な損傷あり。


旗艦『ワービル』

航行機関部に隕石弾被弾。出力60%限界。

その他、艦外装に損傷あり。乗員3名が行方不明。

機関部への被弾時に放出された模様。

ビールズでの修理必要。作業時間4日。




『レリア』船団

ヨーハイで合流予定のコロニー艦1隻を含めて13艦構成。

衛星軌道からの離脱時の損失無し。

(移乗用ユニット艦一隻がレリアへの収納時、事故により離脱消失。乗員4名)

旗艦『レリア』を含み全艦軽微な損傷のみ。

全船団指揮に当たっていた旗艦レリアを除き先に衛星軌道を離脱済み。

艦隊構成が小さい為に被害も少なかった。



同時期にファルトンを離脱した他の3船団は、彼等とはほぼ真逆の方向に針路をとって惑星アズルのスペースドッグでコロニー艦と合流して外宇宙を目指す。

外宇宙に出たところで船団を再構成。

多くの【探査船】を打ち出して目的地を探す。


探査船は『超次元航法』と呼ばれる超高速の航法で目的地を目指す。

予め決められている惑星に、幾つもの探査船を出して衛星軌道からの調査を行わせる。

この間船団は予定された星間域まで次元航法で進み、そこで数年間、速度を落としながら探査船からのデータを待つ。

この間は、警備艦、コロニー艦内のメンテナンスや会議の時間に充てられ、一般人はCS(コールドスリーブ)を継続する。

探査船からのデータはやはり『次元通信』と呼ばれる単調なデジタル信号に返信されて各船団の旗艦で集約されて最終目的地を選定する。

その後、船団も次元航法で目的地に向かい衛星軌道上から調査。

乗員のCSからの覚醒を行い、衛星軌道と地表間の行き来ができる移動艦で移住を開始する。

コロニー艦、旗艦、警備艦は大気圏への突入は出来ない構造の為、移住完了後は特定の信号を発信しながら外宇宙へ『ファルトン』が有った場所へ向かうことになっている。

それまで人々は、長い長い眠りの中にいるのであった。

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