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いつかは訪れる最後の時  作者: Saka ジ
207/928

205 間話 要岩

年明け早々に、加賀白山の麓の青山家の道場を訪ねる。

今でも積雪が有るが、今を過ぎると更に豪雪になるらしく急がされた。

出発前に見送る萩と白美に

『巴様の誘導では?』

若菜が疑うが、萩も白美も硬く口を閉ざしたままだ。

続けて

『萩。お土産は何が良いでしょうね?』

『勿論、蟹と飴を御所望でした!』

『・・・・・・』

『!・・・・・』

『・・・・・?』


白山の麓の【真力の泉】は直ぐに発見出来た。

青山家の道場の脇に、その岩が突き出していて、その根本から湧き出しているのが、はっきりと解る状態だった。

何故、こんなに湧き出でているのに気が付かなかった?

聞いてみて納得した。

ここから数百メートル先に樹齢千年を超えると言われる三本の大きな杉の木が並んで立っていたが、秋に日本海側を通過した台風が、この中の一本を倒してしまった。

県が伐採して根の処理を行なった時に、撤去不可能な程の大きな岩石に遭遇して諦めて埋め戻した。

要石ならぬ『要岩』だったのだろう。

それが動いてしまった。

それによって、今まで抑えていた【真力の泉】が開いたという訳だ。

巴様が急がせたのも理由が無かった訳ではない。

止めようにも『要岩』が大きすぎる。

元に戻すのは無理だ。

道場周辺を含めて友嗣が調べてみるが、【陣】や【真道具】の存在は無い。

ただ単に湧き出している【真力の泉】と思われる。


友嗣は館林の庭でやった様に他に繋がっている泉は無いかを探って見る。


有った。

「これは又、随分と離れているな」

場所を示し車で移動をする。

今日は、『仲良し三人女子会』も一緒だ。

共に泉を見に行くことになった。


蒼の従兄弟にあたる、男が車で送ってくれる。

今度は夏に御出でなさい。

この浜は車で走る事ができる、日本では数少ない場所です。

冬は海が荒れたら走れない。

晴れては居たが、確かに波は高かった。


場所は能登半島中央部、羽咋市の高校の近くの山中。

小さなお堂の裏に有った。

「羽咋って、UFOの目撃件数が多いんだって!」

「もしかして、この祠から溜まった【真力】に何かが引き寄せられたのかも知れないね」

「それならば、怪奇現象が起こった記録のある場所を探して置いてもらえば良いよ!」

「なんか、楽しそう! お昼の番組や、深夜番組に取り上げてもらう?」

「ダメ! そんな事したら、アンタの旦那が一番変わっているじゃない?」

「そうだよ! 又、萩と白美が深泥池に飛ばす犠牲者が出るだけよ」

散々、言われている・・・・・


「これなら、『封印』しておくか」

色々と探っても【陣】の存在は無く、ただの泉だった。

京都市内でも、奈良の山中でも、この様な場所が多く友嗣は真道具を作成させておいた。

見た目は『ヘルファ』で作った『畳針』の様だが、先端の傘の部分にレーザーで【陣】を彫り、青魔石の粉を溶いた【魔墨】を定着させて【保護】をかけてある。

もちろん【陣】を彫ったのは蒼で、その陣に【青魔墨】を定着させて【保護】をかけたのはルクアであった。

これに細い【魔絹糸】をくくりつけ、一気に泉の奥へ撃ち込んだ。

めり込む畳針。

深さは10メートルは有るだろう。

糸を使って泉の口を覆う。

師匠から聞いた通りに杭に糊がまとわりつく様に【遮蔽】を柔らかくして包み込んで固めていく。

漏れは無い様だな、コレくらいで良いだろう。

『ア・グラン』

そう、アーバインで使う【魔素の泉】を止める術を使った。

念の為に糸は焼いておく。

これで、他の術師には開けることができない。

術の発動に古代語を入れたから、調べようがない、簡単な言葉だが難しいだろう。

「止まったね?」

「止まりました」

京都の街で散々やってみせたが、蒼が得意げだ。

「でも、羽咋の人達は残念ですね。UFOで街おこしをしているんですよね? コレでUFO来なくなっちゃったらどうしましょう?」

「大丈夫よ。困っている人がいたら、なんとかするでしょ? アナタの旦那様?」

「・・・・・わかった!【遮蔽の板】に載せて仁と一緒に空を飛ばしてやろう! 二人でシグナルライトでも振れば完璧だ!」

「えっ!本当! ありがとう!」

「・・・・・怖がらないのか? 仁は怖がったのに!」

「桜さん。平気なんです・・・・・落ち物系が大好きで・・・・・」

蒼が遠い目をした。


さて、白山の道場に帰って『要岩』の場所で同じ様に術式をアーバインの物に変えた。

一旦流れを止めた道場の脇の泉に栓をつけて、今度は開閉できる栓を付けた。

『コン・グラン』

決まった人間が、操作できる様にする。

こうして、白山のふもとの泉が片付いた。


今夜は、蒼の叔父にあたる方のお宅で、夕食を済ませて宿泊までお世話になる。

今日は、独身最後の旅になる桜を祝う会らしい。

蒼が使っていた部屋がそのままなので、そこに布団を持ち込んで話をするらしい。

友嗣は栗林誠と青山秋子とその兄夫婦と酒を酌み交わす。

話はやはりアーバインの事。

そして真力を込めた月夜石の事だった。

この月夜石には、それぞれの持ち主の霊波を覚えさせてある。

霊波の特徴を掴む訓練は萩と白美だったが、時折、巴様もちょっかいを出してくる。

暇なんだそうだ。


月夜石に話を戻そう。

月夜石は、その中に溜め込んだ真力を使い尽くすと大気中の水分を吸込み急速に劣化する。

最終的には、砕け散るので空にしたくない。

友嗣が伝えた【陣】と陰陽師の意見を組み込んで、月夜石の真力を完全に空にしない様にした。

だが、登録した人間以外の者が扱ったり、長期間誰も触れなかった場合は【保護】が外れて真力を放出して『月夜石』は砕け散る。

サンプル代わりに『月夜石』の玉で試してもらったら、粉々になって栗林誠が悲しそうな顔をした。

顔に出やすいのは家風か?


翌日は金沢市で兼六園の観光と更に富山に向かった。

友嗣はここで、シャケを商店街で吊るして干す光景を見て数多くの写真を撮った。

その下を悠々と猫が歩く。

北陸の冬。

厳しいのだろうが、アーバインの冬の海に似たところもあり、友嗣が好きな風景になった。


四月に入って、工事許可が降りている期日の初日。

すぐさま、洞窟を見つけた。

石を組んで隠してあったが、予め【魔素】を遡らせていたので場所の特定は簡単だ。

さっさと、済ませてしまおう。

やはり冷える。

中に入ると石組や石仏が並べてあるが、一緒に入った一光、額真によると何の力も無い石の塊になっていると言った。

「『百鬼夜行』の出現を止めるためだけに作られた石仏なのだろう。哀れなものよ。梵字から見ると外からこの『要岩』を守ったのだろう。石としての繋がりまで抜けておるよ」

一光が手を触れると、砂になって崩れていく。


「どうだ?」

一番奥に、洞窟の壁一面に梵字が大きく刻まれていたのであろう『岩壁』が行手を塞いでいた。

「これが、『要岩』その物ですね。扉として中を塞いでいるわけじゃないです」

手を触れずに、友嗣が探ってみると確かに上の方に何かの痕跡があるが切れている。

恐らく、この『要岩』に何らかの術が加えられたり、動かそうとすれば、上にある何処かの寺の『宝物』に伝わったのだろう。

「『真力』を与えてみれば解るだろうが、面倒は避けておこう」

そう伝えて地下を探る。

「確かに『真力の泉』だ。この岩で停めていますね」

探索をかけると何かの【紋】が底の部分に描かれているが、もう消えそうで放っておいても、数年で吹き出してきただろう。

『真力』が長い年月をかけて削り取って居るのだ。


準備は出来た。

館林の屋敷で待つ若菜に伝えれば・・・・・

「冷えるのう。祠の中とはいえ上の連中の辛気臭さで、身体だけではなく懐中も冷えようぞ」

やはり・・・・・

「何がやはりじゃ〜 白山の時は呼びもしなかったくせに!」

「それでも、すぐに色々と鳥居に送りましたが、足りませんでしたか? それに、若菜も居たのですから白山にいた事はご存じだったはず。どうして、おいでませなりませんでした?」

「・・・・・さて、それでは一条と室が隠して居るであろう【泉】を念の為に潰しておくか、どうせ大陸から持ち込んだ物で隠してあるだろう。室は恐らく人柱が立っていような」

「人柱! 陰陽道では使って、おらぬでしょうに!」

常義が、怒気を込めて聞き返す。

「室も純粋な陰陽師ではないと言うことよ。それに、アソコはキリシタンの術式まで取り入れていてる。まあ、萩月もこうして、友嗣が『術式』を変えて来て居るので、悪いとは言えまいがの?」

「それで・・・・・、我が一門と離れているのですか・・・・・」

「それに、確かに萩月では【人柱】は使わぬ。アレは早晩、魂魄を腐らせ【禍い】をもたらすからのう。じゃが、代わりに【式】を使う。過去には【式神】を使った事もある。【式神】は霊界に帰してしまうが、最後に大きな術を発動できるがな。

そして、霊界で眠りにつく。今度はどの様な姿になるのか、誰に使役するのか分からんがな。どれ、早くやるぞ友嗣! ボヤボヤしていると、泉に食い付いている奴が逃げ出すかもしれん。まずは、青魔石を出せるだけ準備しておけ・・・・・何じゃ、もう繋いでいたか? 

こちらの考えを読みよって・・・・・両手を差し出せ!

【ファルバンの紋章】をワシとの間に【魔素】で浮き上がらせろ!・・・・・

そうじゃ! 成程、これは若菜が虜になるわい。時にはワシにも頼もうとするかの? 

そのまま、『要岩』の下に『紋章』を持っていけ!」

巴様と繋いだ両手の輪の中に浮かんだ、ファルバンの紋章を要岩に近づけそのまま押し込む。

押し返す様な抵抗が感じられたが、そのまますり抜けて『紋章の紋様』は崩れていない。


「よし!そのまま一気に押し込め!」

巴様の手の動きに合わせて足元に、陣を押し込む。

岩の先端の梵字らしき『紋様』が砕け散ったのがわかる。

ファルバンの『紋章』の前に、別の剣の様な『存在』が現れて行方を示し突き進む。

何かが悲鳴をあげてその場に伏せる、友嗣のファルバンの紋章がそれを焼き尽くす。


先を進んでいた剣が急に動きを止めて、円を描く様な動きをする。

同じ様に【紋章】を動かす。


「そのまま魔素を注ぎ込め!萩月と館林、そして社、以外の道は切り落とせ!」


打ち合わせ無し、一発勝負の荒療治だった。

地鳴りがして大地が揺れる。

言われた通りに、四方に別れていた『真力の流れ』を次々に切り落として焼きふさぐ。

悲鳴の様な声が聴こえる!

「気にするな!『魑魅魍魎』の類じゃ!

一条、室が潜ませた【式】も居よう、ちょうどいい!焼き殺せ!」


地響きが続く

「よし!都に向かうぞ!良いか!

御所に向かう流れも切れ!

そこに、奴らの【埋妖】がいる!常義!後を辿って式を置いておけ!

友嗣!一気にワシが導く方向についてこい!

他は焼き切れ!

ふん! 流石、若菜だな! 逆に辿って、こちらに手を伸ばして来おるわ。

お陰で【迷い】にもかからずに済む。

無理をさせて【萩】に眷属を産ませずに済んだかな?

それ!若菜の手を握れ!」


「間違いない!コレは若菜の力だ!」

他にも誘う様に手が伸びて来たが、どれも偽りの【腐臭】がする!

『アナタ!』 

『若菜!』


・・・・・


「やり遂げた様じゃの?」

地鳴りは収まり、あたりは静かだった。

『あなた! 大丈夫ですか?』

『大丈夫じゃよ! 流石、ワシが見込んだ婿じゃ!』

『? アッ! 巴様! 友嗣さんに無茶をさせたのでしょう? 大丈夫ですかアナタ!』

『あぁ、少し魔素を使いすぎただけだよ』

『それで、ですか〜』

『どうした?』

『今、屋敷の上空にアナタの【紋章】が浮かび上がっていて、周囲にもいくつか小さな紋章が浮かび上がっています。御所の方にも、三つほど少し大きな【紋章】が見えてます』

『上手くいった様じゃの!』 

「常義、先に山を降りて長谷山と木場で御所に入れ! 三ヶ所の隠し部屋の床下に奴らが仕掛けておいた『陣』が燃え尽きておろう。大丈夫じゃよ、火はつかん。陣が燃えているだけじゃ。厄災除けの札でも張っておけ! ファルバンの紋章以上に効果は出ないがな!」

「・・・・・ コレは、友嗣の息子に期待ですな? 行くぞ! 長谷山、木場!」

「「はっ!」」

三人は、こちらに一礼をして車を停めた場所に走った。

「何があったんじゃ?」

「一光・・・・・お主も、狸じゃのう? 分かっている癖に、こちらから聴きたがる。・・・・・良いじゃろう。同じ仏門の術式を、ぶち破ったからな。簡単な事だ。ファルバン家の術で、上の先達が仕掛けた封印を壊して、ついでに、その流れに食い付いて生きながらえていた『魑魅魍魎』と一条、室の『式』や『妖の類』をワシの霊力で、刺して友嗣に焼き払わせた。ついでに【支流】も【陣】も全部焼き切った。コレで、隠して置いてあった奴らの【陣】は焼き切れた。御所にも三ヶ所あったらしいな。そして、若菜が友嗣を導いて萩月、館林の双子池、萩神社の泉だけ開けたという訳じゃ。? どうした? 友嗣? 何をしている?』

「今、上流側探ってみたんですけど、届く範囲には他には繋がっていませんね。デッカい真力溜まりですから、日を改めて調べますが、封印しておきます 【イスペネ・レ・グラン】」


「何をしたのじゃ?」

「今、この真力の泉につながっていた泉の出口を塞ぎましたから、隠れて繋がっている泉も止めました。あとは帰って三ヶ所の泉に蒼とルクアに作らせた栓を付けるだけです。」

「流石、魔素を扱い慣れているわけじゃ! ワシらの方にも頼もうかのう?」

「良いですよ。でも、ブッツケ本番はやめましょうね。後は任せて良いですか? 真力の流れは萩月でしか触れられない様にしましたから、ここはもうただの洞窟です」

「あぁ、先に帰って休むが良い。常義にはワシから説明しておこう。巴様、友嗣の事お頼みします」

「それではな! 一光。偶には神社まで土産を持ってこい。チビが増えて大変じゃ!」

「あははは、解りました。今流行りの菓子など見繕って参りましょう。最後に・・・・・」

「解っておるよ。 眷属をどうするつもりだったかじゃな? ワシと一緒に、この流れに飛び込んで奴らが仕掛けた支流と式と相打ちするつもりだった。正直、上手く行くとは思っていなかったが『百鬼夜行』を少しでも抑えれればなと思ったのだよ」

「もう、その様な事はお考え下さいますな」

「・・・・・ワシも、子を成した身じゃ。身を捨てるのは厭わないが・・・・・そうじゃの、眷属の未来もあるからな」

「お願い、いたします」

「どれ、外が騒がしくなって来た様じゃ。友嗣・・・・・何じゃ、気を失ったか・・・・・仕方ないの、ではな、後は頼む!」

こう言って巴様は友嗣を抱えて、萩神社に向かった。


「「「巴様・・・・・」」」

「お婆ちゃん!」

「エッ?」

聴いてはいけない言葉を浴びせられて、巴が驚く!

「エッ!じゃ無いわよ! ・・・・・アナタ! しっかりして!友嗣さん!」

友嗣を巴から奪い取って膝枕で息を確かめる若菜。

「お婆ちゃん・・・・・?」

確かにお婆ちゃんではあろう、大が幾つも前に着くような・・・・・

そうか、この娘に取ってはお婆ちゃんの一人か・・・・・

「若菜! せめてお母さんと呼びなさい! この私のどこがお婆ちゃんですか!」

「姿は変えられるんでしょ? それとも、大、大・・・・・っていっぱいつけてあげようか?」

「ぅグ!」

若菜、いつもの大人しい若菜では無い。

今は、愛する友嗣を失神させる迄こき使った憎むべき相手だ! 引く気はない!


「わかった! ごめん!謝る! 少しばかり無理をさせすぎた! 友嗣のお陰で、上手くいきすぎて調子に乗ってやってしまった! 面目ない!」

萩と白美、それに雪は初めて巴様が人に頭を下げる姿を見た!

しかも、口調がいつもの大仰な口調では無い。

『ごめん!謝る!』だなんて・・・・・

まるで、姉が妹に謝る様な・・・・・



「・・・・・フウウ 済みません私も言い過ぎました。ごめんなさい。巴様! ご苦労様でした。主人が気がついたらお茶にしましょう」

「それならば、私たちが寝所へお運びしますが・・・・・」

「今は、このままにしてやれ。若菜の幸せな『ひと時』じゃ。邪魔をすまい。どれ、双子池はどうなった?」


三人の式神の肩を押して社を後にする巴であった。


2023/09/10

ここまでの、見直し修正、行いました。

人名修正が多く、メモを確認する様に心がけます。

次の章で更に、増えます。

今まで登場した人物のその後についてはある程度フォーして、終わらせてあげるつもりです。

ここで、登場人物のまとめを行なって、次章につなぎます。

今後とも宜しくお願いします。

Saka ジ

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