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【完結】天ノ恋慕(旧:太陽の少年は月を討つ)  作者: ねこかもめ
第二章:破壊
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2-11.ニューラグーン国王への謁見

 ——ニューラグーン王国城


 応接間に通されることになった二人は、

案内人について行き、やがて長い廊下の最奥にある部屋へ。


その入口にて。


「念の為、武器はこちらへ」


腰に携えた剣と脚に括った短剣を外す。

武器を置くと、身体が一気に軽くなったように感じた。


——アインズさんはずっとこんなのを提げてたんだ……



案内人の騎士が去ったのを見て、アインズが部屋の扉をノックした。


「お入りください」


応接間の中から返事が聞こえた。深呼吸をひとつして、扉開けた。


「失礼いたします。ブライトヒルから参りました、アインズと申します」


その場で、国王らしき男性に頭を下げ、アインズが名乗った。


「お、同じく、ユウキと申します」


見様見真似でユウキも名乗る。


ブライトヒルの王よりも若く見える。

容姿的には五十代くらいだろうか。

地位を引き継いでから日が浅いのだろうと想像させる。


「どうぞ、そちらへおかけ下さい」


「「失礼致します」」


着席の許可に対して一礼し、椅子の左側から着席。

ユウキは無論、アインズの模倣である。


動作を終えると、早速アインズが口を開いた。


「本日は、文も出さず唐突に申し訳ございません。大変不躾な訪問、ご容赦願います」


「いや、構いませんよ。して、どの様な要件で?」


──王様も、暇じゃないんだろうな


「本日は……そうですね、まず経緯からご説明致します」


王とその左右に立つ近衛兵が聞き耳を立てる中、アインズが経緯と目的の説明を開始。


「ご存知かと思いますが、現在、鎖によって地表に月が固定され、異形のバケモノが出現しております」


「我が国の騎士からも、犠牲者が出ています」


「……我がブライトヒルでも、バケモノの襲撃で被害が出ております」


「おっと、お話を遮って申し訳ない」


「いえ。そこで彼──ユウキの発案で、私共は現在、その鎖を全て破壊しようと旅に出たところでございまして」


「旅?」


そう聞き返す王の視線はアインズではなく、ユウキに向いていた。

それに気付いた彼は、緊張しながらも口を開く。


「はい。鎖を破壊し、月を解放する事が出来れば、バケモノの出現を止めることが出来るのではないかと、そう考えての事です」


「なるほど。確かに、因果関係は不明ですが、月が落ちてからバケモノが現れた。やってみる価値はありそうですな。いや、しかし……」


ユウキの話に賛同したニューラグーン国王だが、

一つ、大きな疑問が生じたようである。


顎に手を当て、首を傾げて再び問うた。


「そのような壮大な目的の旅を、お二人で?」


「……ええ、旅に出ているのは我々のみです」


「何故です? もっと大々的に部隊を出せば、効率よく進むのではないですか?」


「それに関しましては……本国の防衛も必要ですし──」


「貴国ほどの騎士団であれば、と思ってしまいますが」


「それは──」


「アインズさん」


疑問を解消しようとする王。


そろそろアインズが返答に困り始めた時、彼女の言葉をユウキが遮った。


「僕が、言います」


「うん、じゃあ……お願いね」




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