中学校戦争 第2章 パート2 ???「すべては先生のシナリオ通り」
すいません、1か月ほったらかしにしてました。まだ生きてます。輝です。
中学校戦争 9月15日(月曜日)選挙まで14日 学校、図書室にて
週が明け、2日間の休みが終わり朝起き、「眠たい」「めんどい」そんなことを考える暇はなく、
仕事、授業はやってくる。こんなこといまの現代社会においては当然のことだろう。
でも、僕たちには関係なかった。朝は栄田のモーニングコールで起こされ、栄田の提案で朝待ち合わせ をして一緒に登校することに。2人でこの2日間考えたことを話し合っていたらいつの間にか10分もの時間が経っていて目の前には学校が、玄関で上靴に履き替えお互いの教室へ。
休み時間は環、太平とかわるがわる話し合った。そしてすべての授業が終わり今はまた図書室で全員
会議中だ。
「で、今日僕は君たちみんなと話したわけだけど。みんな結論が出せなかったと。」
図書室中央にある大型の丸テーブルを囲むように椅子に座っている3人を見渡した。
僕から見て右にいる栄田が不満があったのか
「お前だって何も思いつかなかったんだろ?」
痛いところを突かれたなと思いつつ
「まあ、そうね。大体、あれくらいの情報で考えてこいっていう方が無理があるのよ。」
僕から見て左にいる環の言ったことに確かになと頷いた。
「確かにな、情報が少なすぎた。それは僕も思ってたよ。無理があったよな。」
「無理があったじゃねぇよ!ったく俺らの休日棒に振りやがって(笑)」
栄田が僕の言葉に即座に突っ込んできた。まあ、笑ってるようだし流しとこ。。。
「そうだな、でも音江さんが言っていたことが本当なら今後こっちの陣営に攻撃してくることは間違いない。だからこそ先手を打つ必要があるだろ?」
音江さんは身に覚えがないと言っていた、だからいつ攻撃されるかわからない。もしかしたら今されるかもしれない。その時図書室の扉が勢いよく開いた。
「お~い、木内いるか~?」
そう言いながら富樫先生が図書室に入ってきた。
4人全員が先生の方を見た。そして先生は丸テーブルをぐるりと見渡して僕と目が合うと
「おーいたいた。木内明日生徒会選挙候補者向けの説明会があるから放課後、3年2組の教室に推薦責任者の人といっしょに行け。」
そして太平と僕にアイコンタクトをした。
「先生、わかりました。」
「わかりました。」
太平と同時にわかった旨伝えると、富樫先生は「じゃあな。」と一瞬出口に向かって体を向けたかと思うとすぐに体をこちらに向け直して「そうだ。」という顔をして、
「お前らにいいプレゼント?がある、欲しいか?」
と言ってきた。3人は困った顔をした後、3人とも僕に視線を向けてきた。まるで「どうする?」と言わんばかりに。。。。
「まあ、欲しいですけど。。なんですか?そのプレゼントって。。。」
怪訝そうに聞いてみた。まずいものだと受け取りたくない。
「まあそんな顔すんなって、お前らが今一番話を聞きたいであろう人を連れてきた。」
「人?犯罪ですよ先生。」
「誘拐じゃねえよ。ちゃんと部活帰りに玄関にいたところを連れてきたんだ。」
「似たようなものじゃないですか。」
「ちゃんと合意は得たはずだ。」
大丈夫か、この先生。役に立つんだか立たないんだか。。。この前はかっこよかったのになあぁ。
「じゃあ、俺からのプレゼントだ、入ってきてくれ。」
「失礼します。」
そう言って図書室の扉が開いた。
4人全員の視線が扉に集まる。そこに居たのは“野幌虎太郎”。先日音江涼子とともに立候補取り消しされた人。確かに話を聞きたい人物であった。何があったのか、もしかしたら今回の件について何か手がかりを得られるかもしれない。そんな人物だった。
「じゃあ、好きに話してくれ俺は外で待ってるよ。」
そういって先生は図書室を出て行った。
そして図書室の中には僕、環、栄田、太平、野幌の5人になった。
少し重たい空気を感じつつこのまま時間が経つのはもったいないと思い、野幌君に
「野幌君、こっちに座りなよ。」
と僕の右隣りに座るよう促したら
「はい、失礼しますね。」
と丁寧にいって座った。サッカー部のユニホームを着ているから富樫先生が言っていたように本当に部活帰りだったのであろう。本当に申し訳なくなってきた。
「僕は木内海斗、海斗でいいよ。こいつは笹塚栄田。こちらは海辺環、そしてこの子が鷹野太平。僕の推薦責任者。みんな君の仲間だ、よろしく。」
僕は野幌君と初対面だったのを思い出した。まあ、ちょうどよいタイミングだったんじゃないかとも内心思いつつ、野幌君の返事を待った。案外返事は早く帰ってきた。
「あっ、野幌虎太郎と申します。太平とは知り合いです。海部さん、笹塚さん、そして木内。。いや海斗さん。よろしくお願いします。そして、先生からはいきなり連れてこられて何話せばいいかわからないんですけど、何を話せば?」
先生やってくれたなと心の中で愚痴りつつ野幌君に
「野幌君、今回の選挙立候補してたけど取り下げたでしょ?それについて聞きたいんだ。」
とストレートに言ってみた。反応はどうだろう。そんなことを考えていると
「そのことですね。。。」
と少々表情が曇った。さすがにまずかっただろうか、親しくないのにこんなこと聞くのはダメだよな。やっぱり。やりすぎたな。
「いいでしょう、話しますよ。」
案外すんなり承諾してくれた。
「じゃあ、お願いします。」
「3日前にいきなりこんなメールが届いたんです。『お前の秘密を知っている。私がばらまいたらお前は立候補が取り消されるだろう。いやなら、立候補を取り消せ』って。これが次の日も来て、しかも次の日には写真まで送られてきた。ほとんどモザイクかかってるけど、たぶん人が写っています。それがこれです。」
そう言って自分のカバンをあさってスマホを取り出した野幌くんはスマホを操作してメッセージの画面を見せてきた。画面には野幌君が言っていた通り脅迫のようなメッセージが送られていた。
写真も見せてもらったが確かに人らしきものが写っている。
「それで気持ち悪くなってそれくらいならサッカー部の部長の話もありましたし。自分から立候補を辞退しました。」
「そういう事情があったんだな、大変だったな。」
「確かに、もう二度とこんなことにはなりたくないですね。」
その通りだ。謎の人物から気持ちの悪いメッセージが2日も届くんだ。気が滅入るのも分かる。
その時、それまで静かに話を聞いていた太平が野幌君に話しかけた
「虎太郎、そのメッセージを送ってきたやつのアドレス見せてくれない?」
そして太平は椅子から立って野幌君に近づきスマホを覗きの込んだ
「ええーと『Sunas.KANATO417@gmail.com』。。。。。これってさ。。。。。」
さっき見たとき野幌君はメッセージの部分しか見せてくれなかったが今そこに表示されてるアドレスには『Suna.KANATO@gmail.com』。変換すると「すな.かなと」→「砂.奏斗」→「砂川奏斗」とある。
「なあ。これって砂川奏斗って書いてあるよな。。」
「ねえ、奏斗ってさ、たしか生徒会選挙の候補者の一人だったわよね?」
環が恐る恐るそういった。
「ああ、そうだよ。。」
栄田がいつもの口調とは違う、すこし柔らかめな口調で言った。
するとその時図書室の扉が開いた。その場の全員の視線が一気にそこに集まる。
「さあ、お前ら時間だ、帰れ。」
指揮って難しいですね。奥が深い
FFやmp、指示が細かい。。。。。