中学校戦争 第1章 ぱーと5 犯人現る。真犯人も
犯人現る。真犯人も
9月9日(火曜日)選挙まで20日 図書室にて
「やったな木内!」
「ああ!」
そうして僕と栄田は喜び合っていた
ただ、最初に異変に気付いたのは環だった。
「ねえ、この人何かしてる。」
「ん?何してんだ。」
「スマホ?」
そこには環のカバンから物を盗ったあとポケットからスマホを取り出し耳に当てた竹田斗真の姿が画面にあった。
「このポーズってことは誰かに電話してんのか?」
「じゃあ誰に電話してるのよ。」
「なにかおかしいな。」
普通、物を盗んだ窃盗犯は盗んだ後すぐ誰かに電話をかけるだろうか。引っかかる。。。。
そのとき、
「すいません、そろそろ塾の時間が。。。」
田中君が申し訳なさそうにそう言った。
「わかった。今日はありがとう田中君。あ、ちょっといい?」
田中君からある物をもらいその日はお開きとなった。
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9月9日(火曜日)選挙まで20日 午後9時 木内家にて
あれから家に帰って竹田がしていた電話について考えていた。
「あークッソ。何も思いつかねえ。」
帰ってきてから約3時間。ずっとこの状態である。
夜ごはんは食べたのだが。
「テレビでもつけるか。」
そう言って自分の部屋にあるテレビをつけてニュース番組を見始めた。
「今日の阪神対巨人の一戦。結果は。。。」
「野球はわからないんだ。」ブーーー
その時携帯のバイブが鳴った。
「電話?環からだ。」
「もしもし。どうした?環。」
「海斗。その。。。」
「なんだ?何かあったのか?」
妙にモジモジしてる。なんだ?
「いや。。。今日のことはごめんなさい。生徒指導のことも。よく調べずに言ってしまって。。」
「ああ、そのことか。そんなこと大丈夫だよ。環は被害者なんだから。」
「でも。本当ni。。。」
その時。つけっぱなしだったテレビのニュースから気になることが聞こえた。
「先日、北向市で発生した強盗事件で警察は先ほど犯人のリーダー格の男を逮捕したと発表しました。
男は、犯行の指示役とみられ。犯行当時、別の場所から指示をしていたとのこと。
強盗の実行犯が犯行後この男に電話をしていたことから、警察が捜査を進め、今回の逮捕となりました。」
「海斗?聞いてるの?ねえってば。」
その時、僕は確信した。竹田はあの時誰かの操り人形で黒幕は他に居ると。
僕を陥れようとしたやつがいると。
「環、すまない。電話切るな。」
「え?どうしたの?えっちょ。まっte。」
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9月10日(水曜日)選挙まで19日 学校にて
あれから一晩中考えたが結論として自分一人ではどうしようもないとなった。
だから僕はこいつのもとに戻ってきた。
「わかった。木内がそう思った理由はわかった。じゃあその黒幕は誰っていうんだよ。」
「そこなんだよな。栄田。」
そう、そこである。竹田が盗ったのは事実。しかしその裏に黒幕がいるっていうのはあくまで仮説の域を出ていない。そして立証は極めて難しい。
「うーーん。。。。。本人に聞くしかないんじゃね?」
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図書室にて
栄田と2人で作戦を立て。即日実行とした。うまくいってくれ頼む。
「よお、竹田。」
「さ、笹塚君。どうしたの?」
そう、俺と栄田が考えたのは竹田斗真に直接聞きだすということ。
「なあ、本当にそんな作戦でいいのか?栄田もう一回考え直せって。」
「さっき木内、栄田のアドバイスは最高だなとか言ってたじゃねえかよ。」
「そんなこと言ってないって。」
「この作戦以外になんかあるか?富樫先生が言ってた期限、明日なんだろ?時間無いって。」
ということが1時間前にあったのである。
そして今。図書室で栄田と竹田が話して僕はと言うと本棚の陰に隠れて話を聞いていた。
「なあ竹田。いきなりかもしれないけどさ、海辺環の物盗んだのお前だろ?」
「な。何言ってるんだよ。。。あれは海斗がやったことだろ!」
栄田が聞いたとき明らかに竹田は動揺していたし、今言ったことも活舌悪くて何を言っているのか聞き取れないほどだった。
「そうか。お前はそうやっていうんだな。じゃあ、この写真はなんだ?」
そういって栄田はポケットから写真を取り出して竹田に見せた。
竹田が環のカバンに手を入れてるところが写っている写真を。
「え、なんでこれを?おい。おい!笹塚ぁ!お前、これ犯罪じゃねえかよ!なんでお前が持ってんだよ!
言ってないよな?海辺さんに言ってないよな?俺がやったって言ってないよな?本当にやったのはおれだって、、、言って。。。。いっte。」
「お前、今言ったよな。俺がやったと。環の物を盗んだのは俺だって。いったよな?」
「い、いや。言ってない。今のはなしだ。俺はそんなこと言ってない!そうだよね?笹塚君!」
栄田は制服の上着に手を入れて中から長方形の小さい機械のような何かを取り出した。
そしてそれについてあるボタンを押した。
「竹田。今の発言はすべて録音させてもらった。諦めろ。そして俺たちに協力しろ。」
「え?何言って、録音なんか消してよ。ねえ!笹塚君!ていうか。俺たちって?!?!」
「ああ、僕だよ。竹田、聞こう。お前誰かから指示されてあれやったろ。誰だ?」
「い、いや。そんなことはない。僕が自分で。。。」
「本当か?正直に話せよ!」
「ああ?!ほんとのこと言えや!!」
「わかりました。話します。話しますから!」
「じゃあ竹田。まずなんでお前はあんなことしたんだ?」
栄田が質問する役になった。
「その、恥ずかしいことですが。海部さんのことが好きで。」
好きでもそんなことすんなよと思ったけど竹田のことが可哀そうになって辞めた。竹田、環のこと好きだったんだなぁ。
「それで、盗んだんだな?」
「そうです。」
「栄田、そろそろ聞いてもいいか?」
僕は気になっていた質問を竹田に聞くことにした。
「竹田、君。誰かから指示されてやったんじゃないか?」
どうだ?僕の考えはあってたのか?
「その通りです。」
口は震えてたが確かにそういった。
「誰から指示された?」
そう聞いてみる。
「そ、それは。。。。。。萩野さんたちからです。」
「萩野って。萩野兄弟か?!」
「そうです。萩野美幸さんと、萩野達也さんです。」
見ていただきありがとうございます!!
基本一週間に一話と決めてるのですが遅れてしまうことがあるのでブックマークの登録しといてください!!
まだまだ続く!!