中学校戦争 第1章 パート3 開戦
開戦
9月8日(月曜日)選挙まで21日
二人の間に流れる驚きと悲しみという空気を打破したのは鷹野だった。
「まあ、何とかなるんじゃね?」
「。。。だな。何とか、ね」
そうして2人はそれぞれの教室へと向かった。
そのあとに待っている事態など知らずに。
「「さようなら」」
帰りの挨拶も終わり帰ろうとしていたその時。。。
「きうち!」
大きな声が2年1組の教室に流れる。
「なんだよ栄田、帰りなら一緒に帰ってやるから。あと”きのうち”な。」
「木内。お前に生徒指導が行われる!」
「は?え?何言ってんだ?」
「海辺環っているだろ?そいつが生徒指導の吉田に言ってるの見たんだよ。」
何を言っているんだ?こいつは。第一俺は何も環にしてないぞ?
「だから俺は何もしてない。」
「そんなことはわかってる!これは罠じゃないか?ほかの候補の。」
「そんなことして何になRu。。。」
そこまで言いかけて思い出した。
「生徒指導の対象となる行為をした候補の立候補は取り消しとする」
というこの学校の生徒会選挙規則第16条の存在を。
そんなことを考えていると、校内放送が聞こえてきた。
「2年1組木内海斗は至急生徒指導室に来るように。」
「おい海斗どうするんだよ。」
「まあ、行くしかないよな」
「がんばれよ」
「ああ」
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大西中学校、生徒指導室。
「木内、まずそこ座れ。」
「はい。」
生徒指導室に並べられたソファー?のようなものに座らされた。
目の前には左から担任の富樫先生、生徒指導の吉田達也先生、が座っている。
「木内。なんで呼ばれたか分かるか?」
吉田先生が鬼の形相で聞いてくる。さすが男の先生、圧がすごい。
「わからないです」
そう答えた瞬間。吉田先生が机をバンッとたたいた。めっちゃ怖い。
「早く答えろぉ!!!木内ぃ!!」
吉田先生がどすの利いた声で聞いてくる。どっちかっていうと、怒鳴るか。
「だから、わからないです。なにもしてません。」
「木内、お前には海辺環さんの物を取ったっていう疑惑がかかっている。」
「なんですかそれ。そんなことやるわけないじゃないですか。」
「嘘をつくなぁ!!お前がやったんだろ!」
あー怖い。吉田嫌だ。
「きーんこーんかーんこーん。きーんこーんかーんこーん。」
吉田先生がそう怒鳴ってきた後。チャイムが鳴った。
時間は4時45分。生徒はその時間以降校舎に居てはいけないと決められている。
つまり僕はこの場から解放されるということである。
「まあいい。今日は帰れ。」
吉田先生が一息ついてからそう言ってきた。
そうして僕は地獄の校長室から脱出できた。
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生徒指導室から脱出できた僕は教室に向かって帰る準備をしていた。
するとガラガラと教室の扉を開け、誰か入ってきた。
「木内お疲れ様だったな。」
教室に入ってきた人物は富樫先生だった。
「富樫先生、僕環に何もしてないですよ!」
「そんなことはわかっている!俺は木内の味方だ、安心しろ。」
なんていい先生なんだ。I LOVE 富樫先生。
「じゃあなぜこんなことになったんでしょうか。」
「それは。。。わからない。」
「じゃあどうすれば。。。」
僕はそう言ってため息をついた。
すると、富樫先生は大きく息を吸い込んで
「いいか、よく聞けよ。本当なら明日もう一回行われる生徒指導を3日後の11日までどうにかして引き延ばす。その間に木内、お前は自分の潔白を証明するための証拠を集めろ。そして11日の生徒指導の時、それを出して自分の無罪を勝ち取れ!」
「期限は3日だからな。」
と言い残した。そうして富樫先生は教室を離れた。
ついに始まった戦い。
そして明らかになる黒幕の正体!
果たして海斗たちはどうなってしまうのでしょうか?!?!?!
基本一週間に一話と決めてるのですが遅れてしまうことがあるのでブックマークの登録しといてください!!
まだまだ続きます!