月下夜の散歩道
静かな月夜の下でカップルが、公園のベンチに座っていました。
その彼氏だろうと言う人は、アコースティックギターを弾きながら、彼女の隣で音楽を弾き語っていました。
すると彼氏の音楽を聴きいた彼女は、彼氏の肩に頭をそっと寄せました。
勢いよく寄せていく彼女に、彼氏の顔に変化が訪れていくのでした。
今まで普通だった顔が優しそうな顔に変化したのです。
顔が完全に変化し終わると、カップルのベンチの後ろから、半径10mくらいの男が地面からゆったりと顔を出しました。
その男は、カップルを見ると、ゆっくりと地面に戻っていきました。
しかし、うまく戻れなくなり半径5mだけ外にはみ出してしまいました。
男「そこのきみたち、地面に戻してくれないか?」
と、カップルたちに誘導したが、驚いたカップルたちは男を置いて逃げていってしまいました。
次の日.....。
カップル達は、昨日の事件を確かめる為に、公園に出向いた。
すると、そこには男の姿はなく、お地蔵様が和やかな笑顔で建てられておりました。
そのあとカップル達は、お地蔵様に手を合わせると、油揚げをお供えしました。
その瞬間、彼女の胴体が半径5mだけ薄くなっていくのを、まだ二人とも知らずにいました。