番外編 2分でわかる恋の楽譜第3章「家族編」&次章予告
この前のライブが大成功したため、美香のアイドルデビューが打診される。新一はそのマネージャーになるようにと言われた。
一方、病状が悪化し、倒れた香奈。唯一の妹が心配で、側を離れられなくなってしまった麗奈。
夕暮れ、香奈の病室で寝てしまう麗奈。そこに、数年前に借金を残し蒸発した二人の母親が現れる。
今更現れた母親に激怒する香奈。その時、麗奈が目を覚ましてしまう。しかし麗奈は母親を見ても、その人物が母親と認識できなくなってしまっていた。
母親は手紙を残し、その場を去る。
そのことを聞いた会社の人たち。麗奈の活動再開のめどが立たず追い詰められる風間プロ。そこで、香奈は自分のアイドルデビューを決意する。
それから数日が経ったある休みの日、アパートの外に出ろと言われ出てみると、ドアの前には香奈がいた。
久しぶりに遊びたいと言う香奈。美香の協力で事務所や病院など各方面への連絡や、香奈の服などを調達。二人で著作権の国へ行く。
そこで、香奈は母親の残した手紙に、再婚し、自分の手術費を出す旨が記されていたと告げる。
香奈の病気は、もう手術したとしても可能性の低い、末期の病気だと知らされる。
家族をバラバラにして、今でさえ姉を傷つけ続ける自分の生まれた意味を見失ってしまう香奈。その果てに出た本音、死にたくない、の一言が伸一の胸を打つ。
そんな彼女の最後のお願いを聞き、新一は強く彼女を抱きしめる。
その翌日会社に向かうと、会社前には山橋姉妹の母親、沢良木結海がいた。
麗奈と話をしたいと言う彼女。追い返す。
それから結海に誘われ、カフェに行き、彼女が再婚した話、アイドル活動をしている娘を画面越しに見たときの気持ち、罪悪感などを語った。
その時見せた母親の表情に揺れる。が、麗奈が結海に会ったら、きっとまた苦しむ。そう思った瞬間、伸一は彼女にもう山橋姉妹に会うなと言っていた。
それで良かったのかと後になって悩む伸一。そこで、相談をしに美香の家へ行くことになる。
手料理を振舞われ、話は本題に。そこで、伸一は先日、結海に二度と山橋姉妹に会うなと言ってしまったことを話す。
すると美香は怒り、会わないことは逃げであり、結局何の解決にもならないことを伸一に伝える。
それを受け入れた伸一は方針を変更。あの親子のわだかまりに決着をつける手伝いをすることに。
だが、結海はどう探しても出てこない。探し始めてから数日後、香奈の病室に行くと、麗奈がいなかった。
その日は、二人の父親の命日で、墓参りに行っているらしい。
嫌な予感がして、伸一は麗奈の元へ走る。今はまだ時期尚早だと思ったのだ。
だが、麗奈と結海は出会ってしまった。墓の前で一方的に懺悔する結海。それを聞き、覚えていないはずの麗奈の瞳から涙が溢れる。
その場から逃げてしまう麗奈を引き止め、励まし、説得する。本当は麗奈は母親のことを覚えていたが、拒絶された過去と向き合うのが嫌で忘れたふりをしていたのだ。
が、伸一の説得で母親と向き合う決意をした麗奈。結海と話す。
その翌日の朝、香奈の病室に伸一が帰ってくる。そして、その後ろには麗奈と、結海の新しい夫、そして息子がいた。
思わぬ来客にパニックになる香奈。そんな妹に、自分のために母親を嫌う必要はない。正直になっていいと告げる。
その言葉に涙が溢れる香奈。母親に今までの想いを告げ、ようやく心を通じ合わせることができた山橋姉妹とその母親、結海。
美香のデビューライブに割り込み、一曲だけ歌わせてもらえることになった麗奈。今までずっと封印してきたデビュー曲をリミックスして歌うことに。
そしてライブ前にアメリカに行く香奈。空港まで見送りに行った伸一に告白し、キスをしてから出発してしまう。
そしてその一週間後、美香のデビューライブが始まった。美香が場を温めた後に、麗奈が出て行く。
歌われた「COSMOS」と言う曲は歌詞も調子も重いバラードで、最初は客がノれていなかったが、最後には皆その歌に酔いしれ、熱狂していた。
そんな麗奈に、不思議な感情を抱いていることを感じるが封殺し、今の状態が一番だと自分に言い聞かせる伸一。
だが、それから数日後、香奈は遺体として日本に帰ってきた。
悲しみにくれる一同。
でも、麗奈は泣けない。強くなれた、と悲しげに笑う彼女を抱きしめた。
実感が湧いてしまうからやめろと、伸一を拒絶。自分はひとりぼっちだと嘆く麗奈の嘆きを聞きたくなくて、もう一度、今度は話さないように強く抱きしめ、伸一は麗奈に告白する。
どうせ最後には伸一もいなくなる。だから期待させるなと泣いてしまう麗奈に、ずっと守ると、約束した。
その瞬間、麗奈は伸一にキスをしてしまう。
それからずっと、止めることなく、雪の降る中、二人は触れ合い続けた。
そして、美香は偶然それを見てしまった。
想いを伝え合い、恋人になった二人。
香奈を失った悲しみを背負いつつも、幸せな日々を過ごす。
でも、そんな日々がどんなに脆いか。
この街に降り積もる雪がどんなに残酷か、二人は、まだ、知らなかった。
「あなたは、何を捨てるの?何を……選ぶの?」
三人の恋は、ついにサビへ………
「私は先輩のことが……他のどんなことより……っ!!」
「伸一、私ね、ずっと……ずっと君のことを……」
恋の楽譜、最終章「雪花」
—————この心は、あなたに捧げる、恋の楽譜。
Winter comes your side.
次回から最終章です!よろしくお願いします!!