植物と戯れる 2
この話もフィクションとさせて頂きます。
初遭遇の後、すれ違うことは何度かあった。
友人が経営していたレコード屋では常に怪しげな煙がモクモクとしていたし、
なにがしかのイベント(クラブイベント・ライブイベント)に行けば誰かがやっていた。
だが、「んー、今はいいや」という言葉で流してきていた。
月日が経ち、2度目の遭遇は22歳のときだ。
当時お付き合いしていた男性が持っていて、相手が付き合っている人間ならもしものことがあっても問題ないだろう、と思ったのだ。
もともと「みんなでラリる」という行為が嫌いなせいもあったが。
互いに実家暮らしであったため、ホテルに行って、しこたまお酒を入れたあとに早速吸ってみた。
そして食らったわけだ、通過儀礼を。
「おぉ~~?くらくらしてきたぞ?こりゃいけるか?」
そんな事を思いだした時、
ウ。
ウゥ?
ウェエェエエエ!?
猛烈な吐き気を催し、這うようにしてトイレへ行きゲーコ。
モノが粗悪品だったのか、体質に合わなかったのか、はたまた吸う前に、弱いくせに酒を大量に飲んだのがいけなかったのか。
それともこれこそが誰もが味わうハッパの快楽への通過儀礼なのか。
ゲーコ、ゲーコ、ゲーコ。
ひたすら、ゲーコ、ゲーコ、ゲーコ。
便器を抱えて、ゲーコ、ゲーコ、ゲーコ。
この時、あまりの気持ち悪さと頭痛に、
「私とは相性が悪いに違いない。もうハッパはやらん。」
と心に決めたのである。
だが数年の後、またも関わる事となるのである。
懲りない人間というものが、存在するのだ、ここに。