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実践訓練

(始まっちゃった…)そう心の中で嘆きながら森は入る。この試練の怖い所は参加者の半数が毎回行方不明、もしくは死亡しているからだ。


なぜそれなのに規制されないかって?

理由は単純、弱い奴はこの世界で生きる資格がないからだ。簡単にいえば人権がない。だから戦うのが嫌いな涙にとってこの世界は非常に生きにくい


「何かいます…」星月が呟いた。耳をすませば草と肌が触れるような音がする。

「やるぞ、俺たちで!」死亡フラグのような気もするがそんなことを考える余裕はない。


ぽつんと水滴が滴る音がした。隣にいたはずのもう1人の奴がいなくなってたのであった。

「え?」

血だけが地表に溢れ出してきた。

「あ、あっあぁ、いやぁぁぁぁ!!誰かぁ誰ぁ!!」

星月が甲高い金切り声を悲鳴まじりにあげた。


「落ち着け、落ち着け!冷静になろう」

こんな状況で落ち着けるわけがない。いつ死んでもおかしくないのだから。次が自分かも知らないから…


血溜まりになった場所から無数の腕がこちらを引きずりこもうと伸びてくる。


「逃げるぞ、こんなところにいられない…!」

そう言葉をこぼしながら逃げようとする。

が抵抗も虚しく新倉は足を掴まれ引き摺り込まれようとする。

「た、助けてくれ!頼む、嫌なんだ、ここで、こんな死に方したくない!頼む誰かぁ誰かぁぁ!俺はこんなところで死ぬような奴じゃないんだ、俺は!おれは!」


とぷん


そう音を立てて彼は消えた。

「に、新倉さん…?ど、どうして…」

これ以上ないほどの動揺をする。

ふと足元に目をやると恐らく星月なものであろう腕が千切れたまま、足首に捕まっていたのだ。

息が荒くなるのを感じる。この上にない、苦しみを…

「私じゃない、私は殺してない…そうだ、そうだ!!こいつらが、こいつらが勝手に死んだだけ!!私は悪くない!」そう叫びながら笑った。ただひたすらに笑った。


次は自分だと知らずに


引き摺り込まれた世界は血のような赤い色で染まっており全身が焼けるように痛い、いや、今も尚、焼き続けられてるんだ。


永遠に続くこの痛み、それはずっと、ずっとずぅっと一緒に嫌でも取れない鎖のように縛り続けるのだろう。全身がバラバラになってもそれぞれが痛み続けるのは何故だろう。


こう言うのは理論で考えちゃダメなのかな。

辛い時は笑うんだったよね。

あはは、あはは、あは、あ…

喉が焼き尽くされた気分…


違う、これは現実か…


これが夢であって欲しい。ずっと願ってるよ。この穴の中から。君がこうなるのかもと言うことは考えないのかな?ずっとまだ痛いんだよ?ほら起きな?


ここはもう図書館だよ?

ここで私は死んだの。この呪霊は祓われてこいつに引き摺り込まれた奴らは体がバラバラなのに意識がある状態で病院に運び込まれたけど、身体中の血もないわ、皮膚が全部焼き焦げてるわで助からなかったの。


こう言う辛い出来事がいっぱい記されてるの。誰かとこの痛みを共有するために。次は誰のお話にしようかな。お前ら読者の耳で囁いてあげるよ。身体中が震えるような


痛くて辛〜い思い出話を

なんか疲れました。書いてる側なので余計辛いっすね。


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