図書館
(痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い)
(誰にも助けられなくて落とされてもうめちゃくちゃ、嫌だよ、まだ生きたいよ……痛い、痛い痛い痛い)
(もし私が何かしたなら教えてよ教えてよ、答えてよ……ねぇ…)
もう喉が潰されて声も出ないようだね
(……だよ?誰にも…)
(助けて助けて殺して殺してよ!!誰も望んでないでしょ?!私が生きるの)
(辛い辛い辛いもう切り離された手が、足が、生きてるように動いてる生きてるの?死んでるの?どっちなの?ねぇ?!)
また頭を抱えるように考える、最早考えられる余裕すらないのかもしれない。寧ろない方が楽なのだろう。
今の辛く苦しい状況なら尚更……
遡ること1時間前、いいや、それよりも前のことを話さないといけないかもしれない。
ここはお前ら読者の生きる世界とは違う、寄り添う世界Anotherworldとでも呼ぼうか、響きは良いがこの世界は一言で言えば地獄だ。所謂並行世界もしもが日常である。例えば物理法則を無視したり、それこそ、お前ら読者の世界でいう魔法や呪術、奇跡という力が実在、目で見えるのだ。
そんな素晴らしいものではないが……
それはさておいてそんな魔法やらなんたらがあるということは…!お前ら読者お察しの通り、魔物や某呪いを祓う漫画に出てきそうな呪霊という化け物が蔓延っている。
そしてこの世界には魔術、呪術、奇跡という力以外にも星術という力がある。それは選ばれた者にしか使えない。我ながら何という厨二病設定だと思う。
これはある意味、呪術よりも呪われているかもしれない…
この物語はそんな呪いに巻き込まれた者たちの
痛みと苦しみの記録だ。
我が図書館へようこそ、歓迎するよ。
星術者の誰かが苦しめばこの図書館の本が増える。
それよりも気になる事があるのかい?
私の名前かい?それとも……
さっきの少女の結末かい?
壊れていて発言が意味不明だったよね。あの子は思考を読む的な力を持つ星術者によって殺されたんだ。
だから死ぬ前の思考だけ残ってるんだ。
あの子は星術者じゃない。だから、あの辛い記憶だけここに残ってるんだ。星術者はもっと辛い目に合ってる。それは断言する。それなのに、誰にも覚えられず忘れられる。
そんなの可哀想だろ?
だから記録には残しておこうと思ってね。
私だって辛い苦しい思いをしたんだから。
得体の知れない力ほど怖いものはないからね。
あの力は制御が出来ない、経験者が語ってるんだ。
同時に、今でもその時の苦しみを計り知れない辛さを誰かに共有したい。ある意味承認欲求かもしれないね。
まぁ、話す内容も無くなったことだ。この世界に知りたいことあるんじゃねぇのか?
例えば魔術や呪術の詳細
この世界に住む人類の文化や歴史
あとはさっき言った物理法則を無視だとか
まぁそのうち私が語りたいことだけ話すね。
魔術や呪術、そしてお前ら読者がそんなに聞き馴染みのない奇跡という力について
まぁ、そう焦るな。まずは魔術だ。
魔術は自分の心に宿る欲求を解放させる。それによって魔術と言うものが使える。その欲求の強さに応じてそれは強くなる。この世界の魔術には名前はない。たまーに勝手に各々が名前をつけてる時がある程度だ。
次に呪術だ。呪術も心を使う。どう使うかって?
大罪だよ。君も聞いたことあるだろう?七つの大罪
色欲、暴食、強欲、怠惰、憤怒、嫉妬…そして傲慢。
それを犯せば犯すほど、呪術は色をつけ、強くなる。これは人それぞれ同じ大罪だろうと違う力がつく
奇跡は逆だ。こっちは聞き馴染みないかもしれない。
七つの美徳というものだ。お察しの通り、心を使う。
純潔、節制、慈悲、勤勉、忍耐、人徳、謙虚。これらを行えば行うほど守護の力、加護がつく……これも呪術と同じように人それぞれの加護がつく。
この呪術と奇跡という力、両立しなさそうだろ?それが出来るのが星術者だ。天使と悪魔に愛された者…それを星術者と呼ぶ。そして明確に違うのが
心への直接攻撃だ。
どんなに頑張ろうと本来なら攻撃できないはずの場所、どんな生物だろうと1番弱い、弱点のような場所だ。どんなに強い人でも、心は脆い…
心を壊されたら……二度とその者は魔術、および呪術奇跡は使えなくなる。どれだけチートかわかったかい?
そしてそんな強い力を持っていたら悪用する奴が必ずでる。それに怒った奴もいれば受け入れた奴もいる。
それら含めて面白いんだ。
最初から積んでいる人生はどのような者なのかな。
自己紹介が遅れた。私は最初の星術者、西条涙。
これから見せるのは私の人生についてだ。
戦闘ものの予定です。




