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現われたのは赤い扉?

・・・なにそれ、なんだ?

 ボクはさっき何を言おうとした?おれは何の質問に・・


 頭がぐるぐる回る、そもそもボクはこいつに質問されたのか?

 こいつに何を言おうと・・・!


「ああ、アンタが人間を笑うから『その考えは強者の考えだ』そう思ったんだよ。

 集団心理とか相互依存とか、よく解らないけど。

 弱いから群れて生きる、人間はそう言う生き物だって」


 弱い動物は社会生活を営む、そう言う風に出来ているんだって。


 ああそうか、目の前のヤツが悪魔なら・人間より強い存在なら1人で生きてけるから人間を笑えるんだ。


「・・・なるほど、確かにオレは殆どの人間より強いな、ガキの答えとしてはまぁまあぁだよ。

 次ぎが本命の質問だ、お前・・・もし力が有ったらオレの依頼を受けるか?


 お前のオヤジも探してるだろうが、簡単な探し物じゃねぇ。

 どこにあるのかも解らねぇし、下手すれば地球が破壊される。

 その上そいつは人類歴史の特異点の一つでもある、お前のオヤジ以上の世界破壊の可能性がある代物だ」


 地球が破壊って・・・それに人類歴史の特異点とか・・そんな物をオヤジがか?


(ボクは何の才能も無い凡人だぞ。

 ジイサンみたいに、[地面を掘れば土器とか遺跡を発見出来る]わけでも無いし、

 オヤジみたいな、言葉とか文字を感覚で理解出来て・話せる才能も無いんだ)


『言葉は感覚だよシンイチ』

 そう言ってイタリアで女を口説くから、母さんがどこかへ言っちゃったんだぞ。


 イタリア・フランス・ロシア・カタルーニャ・ドイツ・ギリシャ・スペイン・アラビア・ラテン語・・・・多分アフリカのどこか、中南米の遺跡、年中世界を飛び回って遺跡に潜るオヤジ。

 生きていられたのは『言葉が通じるから』だと言っていた。


『言葉が通じて、相手の考えを理解出来たら人間は協力し合えるんだよ』

 そう笑うオヤジは、ボロボロの手帳を宝物のように眺め、そして笑っていた。

『ふふふっ、父さんはポーネグリフとか読めるかも知れないぞ』とか、大人が何を言ってるのやらだよ。


「二十年も連載していたら、読んでた子供も大人になってるだろ?

 なんの疑問があるんだ。それよりもだ、々 シンイチ、質問に答えろよ」


「力が有れば、借りは返す。ただ・・アンタが地球を破壊しようって言うなら」

 探し物はする、その上でその力でその特異点を破壊する。


「なんか誤解があるな、シンイチ、オレは地球を破壊する可能性を排除する側の悪魔だぞ。

 面倒くさいが怪物王[モンスターキング]に命令されてるんだ」

 はぁ~~~面倒くさい面倒くさい、そう本当に嫌そうに長いため息を吐く悪魔。


「・・・さっきから変だと思ったけど、あんたさっきからオレの思考を」

 読んでるだろ?


「?ああ、人間の考えなど『全部〇ッとお見通しだ!』なんで、オレには嘘は通じ無い、、、っと、んじゃ取りあえず回答は40点って所だな。


 オレはただのガキには興味は無い、宇宙人・未来人・超能力者も興味無しだ!

 オレの興味はオレに取って便利か否か、利用出来るかそうで無いかだ!」


・・・・つまり、ボクを利用できるなら保護する、そうで無いなら放逐するって事らしい。

 子供相手に大人の合理主義を押し付ける、やはり悪魔だ。


「40点って事は?」

「まだ合格点じゃねぇって事だ、さあて、お前に配られたカードはなんだと思う?ブタかそれともエースかジョーカーか?

 ナナ、そこだ。その辺を中心に片付けろ」

 車椅子の手摺りに乗せられたままの悪魔女の指・一指ゆびが家、もと家のリビングの辺りを指した。


「ふが!」

 ナナさんがリビングの床を引き剥がし、フローリングの板がバキバキと折れてひん曲がる。

 堅い床板に指を突き刺し、腕力で引き上げて折り曲げて剥がす破壊音。


バキバキバキバキバキバキ!!!!!!木片が舞い上がり埃と石が飛ぶ!


?「ふが?・・ベル様、なにか出ました」

 床を支える土台、コンクリートの塊に埋った赤錆びた鉄の扉、オレが見ても解るほどの違和感のある不気味な鉄の塊が顔を出している。


 一指ゆびだけで“開けろ開けろ”と合図する悪魔女、怖い眼光を光らせて睨んでる。


「ふっ!」ギィッ!!

「うるさっ!」すげぇ音!


 ナナさんが力を込めて鉄扉を引いた、それでも分厚い鋼鉄の扉が擦れるような音を立てるだけで開く気配が無い。


「どうしましょうかベル様、時間を掛ければ扉を壊して入れそうでなくも無さそうですが」

 拳を固めて振り上げ、コンクリートと鉄扉のつなぎ目に狙いを付けたナナは『扉を開け』という指示に変更があるのか確認を取った感じだ。


「・・・チッ」

 舌打ちと顔を横にふるベル、『止めて置け』表情でそう語り、オレの方に顔が向いた。


「ボク?・・無理無理、そんな力は無いって」

 ガキだよ?

 ナナさんみたいに、屋根を持ち上げるような腕力があるわけが無いだろ?


「ベル様があのように仰って居られますので、シンイチ様どうぞ御存分にお試しください」

 自ら立っていた場所を明け渡し、シンイチが降りて来やすいように瓦礫を退かせるナナ。

 

イヤ絶対無理だって!


 とか心の中で叫んでいたら捕まった!

 子供を持ち上げるように両脇に突っ込まれたナナの細い手、それがガッチリとアバラを掴んで軽々と運ばれて鉄扉の前に。。。


(赤い、それに・・・すげぇ怖い)


「ガキ、さっさと取ってを握れ。そうだなここは人間らしく

『せっかくだから、オレはこの赤の扉を選ぶぜ』

とか言って見ろよ、以外と簡単に開くかもよ?」凄く嫌な顔で笑うベル。


 もし仮にそれでこの扉が開いて、出て来た物がヘンテコなガンコンだったらその顔面に投げ付けてやるからな!

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