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あーあー。てすてす  作者: かさはらたま
3/9

おみやげーと

お土産買う時に、個数が気になるんだけど、他部署の人数とか覚えてないから適当です。この話はフィクションです。

 たまには、一人旅ってのも良いもんだ。知らない土地で知らない風習を見るだけでも違う世界に来たと実感する。食べたいものを食べたいタイミングで食べて、好きなときに寝る。行きたい場所も自由だ。もっと早く気づけば良かった。


 あーあー。


 新大阪行きの新幹線のチケットがなんとか取れた。無計画旅行も最後の目的地、我が家に向かう事となった。出発前に30分の時間が余った。強引に会社に休みを貰ったので、何かお土産を買っていく事にしたが。


 はて?不思議なお店を見つけてしまった。こし餡に包まれた餅が売っている。ここ、関東なんだが?他にも、鰻パイだのカステラだの。パッケージには地域限定販売の文字が?


「あの、これなんですが」と指差して聞いてみる事に。


「8個入りがおひとつでございますね!」


「ちがうちがう、待って!」


 シャキシャキとしたベテランぽい女の店員さんが袋に入れようとするので慌てて止めた。


「なんでしょう?12個入りもありますよ」と満面の笑みで応対してくれるのはいいのだが。


「これ、なんですか?ここで売って良いものなんですか?」


「はい?どういう事でございましょうか?」と店員が聞き返す。


「偽物じゃないんですか?」と埒があかないので単刀直入に聞く事にした。

 別に偶然入った知り合いでもなく何の縁もない、お土産売り場なのだから話のネタになれば良いと思っている。個人的にはコピーだって構わない、しかしそれは、安全性があって色々の問題がないならばの話だ。


「えー!何言ってるんですか!もちろん本物のお取り寄せ品ですよ?」

 と店員は僅かに言葉を粗くしながらも、的外れな事をいってくる。


「ここの限定商品でないわけですよね?」と自分。


「なに言ってるんですか?」と店員。


「アンタが何言ってんだ」と言い返してやりました。


 しばらく、店員が黙って考え込んでいたので


「わかりました。別の店で買います」

 と、出て行こうとすると、シャツの裾が引っ張られる感覚がした。


「実は秘密があるんです。なぜ限定商品を表示しているのか」


「なんですか?」


「あまり、言いふらさないで下さいね」


 と真面目な顔をした店員がやけに何度も念をおしてくる。


「ちょっと、しつこい、わかりましたから離して」


「じゃあ、これ見てください」


 とカステラを持ち上げて置いてあった台の上を見てみると飾りのついた文字と丸い穴が空いている。


「ここ!この穴の中、ナガサキ!」


 と自慢気に店員が言ってくる。


「なんで、急にカタコト?」


 しかし、気になって覗いてみると底が全く見えない穴が開いていた。そこへ店員が右手を手首辺りまで入れる。


「あぁ、ナガサキを感じる」


「嘘つけ」


「じゃあ、お客様も手を」


「入れませんよ、そんな意味の解らない」


「ほら、ほら、ほら」

 女性の力とは思えない握力で腕を捕まれる。骨が軋む気がする。

「いてて!」

 強引に引っ張り込まれて手を空間の中に入れられた。


 あれ?涼しい。何か手に纏わりつく感覚がする。これは、なんだったか……そうだ、あれだ。


「あら、やっぱり。お客様は敏感な方なのですね」 


「これ、黒魔術ですか?」


「かつて、ここの店の主人は黒魔術に精通しておりまして、裏の魔術連盟では名の知れた人物だったんですよ。私は、ただのアルバイトですが」


「へー」


 黒魔術のゲートの一種か、オリジナルの魔方陣にしてはマナ効率が良さそうだ。スマホを手に持ち時間を確認する。そろそろ時間か。仕方ない。


「じゃあ、この東京なばばを2つ下さい」


「まいど、ありがとうございます2160円になります」


お互いに顔を見合わせる。なぜか不服そうな顔をしている。


「え?」


「え?」

旅行鞄を肩に掛けてたせいか、ずっと肩が痛い。回してほぐしてたら首が痛くなってきた!

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