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ルナリーナの普通じゃない日常  作者: 脇野やく
第一章 ルナリーナ、7歳 カルデア暦2378年 ミドルブルー
7/32

1-1 真白の少女の日常 起床

自分でも分かるほど、1-6.5までの文章はクオリティが低いのでいずれ書き直します。それまでの文章は殆ど日常だから飛んで問題ありませんので、初めての方は1-7から1-10までを見ていただいてから続きを読むかを判断してくださると嬉しいです。


微笑ましい日常、それは何よりも貴重なものかもしれません。

ちゃっかり可愛いメイドとのスキンシップを楽しむルナ

自分で書いて置いて羨ましい限りです

ルナリーナの朝は早い。

朝4時ぐらい

それが彼女の自然に起きる時間だ。

別に何かやらなければならない事があるわけではない。習慣かと聞かれると答えもきっと『否』でしょう。

理由など何処にもない。強いて言えば寝る必要が無い、それに尽きるであろう。

では起きたら何をするのか?答えは『何もしない』

そう、ルナリーナは朝4時に起きてそのままぼーっと何もしない。

何もせず、何も考えず、其れはさながら老人が認知症に掛かってしまったかのようにも見える。

でも道士がこんな彼女を見れば、もしかすると恐れと敬意を込めた目で彼女を見て、『無の境地』にたどり着いただのと宣うかもしれない。

とは言え、実際のところこれは仕方のないことと言える。七歳になっても彼女の魂と肉体は噛み合っていないのだから。

詰まる所の肉体はこれ以上の眠りを必要としないものの、精神はそうもいかないせいで彼女は寝ぼけているようにも瞑想しているようにも見える。



ルナリーナ・マキナ

マキナ家の次女、身内からルナと呼ばれる子。

魂と肉体の繋ぎが不完全な彼女は七年前生まれてから五年もの間、ずっとぼーっとしたままだった。腹が減っても泣くことなく、生理反応も垂れ流し。自ら動くことが無いだけでなく、外部からの刺激にすらも自然の生理反応以外の反応を示さなかった。

そして今の彼女はまさにその状態にある。

瞼が動くことなく、目の焦点が合わないままにいる。

そして、暗い部屋の中、その銀色の髪からは虹色の幻想的な光が明滅する。其れは魔力光と言う現象で、本来修行で魔力を限界まで鍛えた大魔導師にしか現れないもの。虹色の瞳からもまた薄い光が漏れ出ている。

勇者とは実にズルいものだ。彼女はその才能だけで世の中の殆どの者より多くの魔力を持っている上、その魔力はまだまだ成長途上。凡人ならきっと比べる気にもならないでしょう。



ルナのボケは朝六時半まで続く。

六時半丁度の時起こしに来るドジっ子メイド、ティナに体を揺られる事十分、それでも意識が覚醒しきれず、幼きメイド長アンナが来て肩を軽く叩いて漸く起きる。

「ルナ様を起こすときは肩を叩いてっていっつも言ってたよね、ティナ?」

そして、そんなルナを起こせないティナに小言を言うのもまた、この部屋ではいつもの光景。

「だって~そんなの可哀想じゃん~」

悪びれずにこう言い返すティナと笑いながら「まあ、いっか」と諦めるアンナ。実に平和な光景。

そしてその間、ルナはと言うと無表情でじーっと彼女たちのやりとりを見つめる。でも彼女との付き合いが長い人ならその目から期待の色を感じ取るでしょう。

表情筋こそ死んだものの、ルナは子供らしく、感情の変化が激しい。



「はい~ルナ様~手を挙げてくださいね~着替えるよ~」

そう言いながらルナのネグリジェの紐を解くティナは知らない。実はルナは既に勇者スペックにより自分で着替える事が出来る。

赤ん坊レベルの精神年齢しか持たないルナは人肌恋しさからか、こういったスキンシップを楽しんでおり、自ら楽しみを捨てるなどとんでもないと言い出さない。


「髪、梳きますね~」

そしてティナはと言うと、ルナの髪を梳くことが生き甲斐の一つとなりつつある。

毒とは薬にもなる、薬もまた毒になりえる。毒魔法の使い手であるティナ、彼女はルナの髪を梳く際、その才能を惜しむことなく使っている。

最高の素材に最高の保養、更に魔力光による自然の飾り……ルナの髪は神がかっているほどの美しさと質感を持つ。

そしてティナにとってもその髪で様々な髪型を作り、その触感を楽しめる事が最高のご褒美となる。

つまりwin-winな関係。

余談だが、ルナの髪を梳くときのこそティナが一日中最も集中している時で、毎晩数時間毒魔法を練習して得られる成長よりもこの時間で得られる成長の方が大きいということに、彼女が気付くのはまだまだ先のこと。

それと、実はチート勇者ルナはこれも既に習得済みだったりする。


そんな光景を時々陰からゴッソリ覗いて勝手に嫉妬する者もいたりする。そう、例えば今日はルナの姉、エルリンナ・マキナが覗いている。

八歳にして母性に覚醒したエルリンナ、小さい頃から面倒を見てきた可愛い妹が自分を捨てるのでは?と最近その年にそぐわない不安を覚えている。

そして、我らがハイスペック勇者はそんな子供レベルの覗きに気づけないはずもなく、

「どうしたの?エル姉様?」

『ビク』っという声が聞こえそうな感じで一瞬体を震わせて、半開きの扉を開いて幼さと優しさを併せ持つ美幼女が入って来る。

一瞬、白を切る事も考えたようだが、経験からそんなことをしても意味ないと身に染みて分かったようで、素直に負けを認める当たり、大人になりつつあることが伺える。素直で優しく、それでいてちゃんとした理性を持つ彼女は将来有望でしょう。



このような微笑ましい光景、それがルナのいつもの朝。

もし面白ければブックマークや感想、それと誤字報告、して下さると嬉しいね~


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