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ルナリーナの普通じゃない日常  作者: 脇野やく
第零章 真白な勇者の誕生(見なくても良い)
3/32

0-1 三十人目の勇者、未だ生まれず  1

自分でも分かるほど、1-6.5までの文章はクオリティが低いのでいずれ書き直します。それまでの文章は殆ど日常だから飛んで問題ありませんので、初めての方は1-7から1-10までを見ていただいてから続きを読むかを判断してくださると嬉しいです。


何を持って知識と言うのでしょう?何を持って記憶と言うのでしょうか?

そんな物、正しく分けられるはずもありません。

だから勇者は知識すらもあやふやになる。

でも何事にも例外がある。わが主人公がそうだ。

総数三十人の勇者の中でも、三十人目は特別な存在だった。

そもそもの話として、【それ】が未だ肉体に宿らなかった理由からして異質だった。

前の29の器のどれを取っても蠱毒によって出来上がった一級品

故に前の29人の勇者の転生は相性によって決まったもの。

性別、体格、属性、才能……勇者は毎日残された数人の器から相性のいいものを選び、そこに入ることによって蠱毒に終結をもたらし、選ばれなかった器は勇者を安定させるための最後の働きを果たす役割であった。

けれども三十人目だけが違った。



勇者は前世の記憶を失い、知識のそれもごく一部しか持てずに転生を待つ。

それは三十人目も同じである。

だから性別は殆ど意味を持たない。

でもここは一応三十人目を『彼』と呼ぼう。一応元々は男だったからだ。

では、彼の何が特別なのか?

それを説明するには先ず【知識】と【記憶】の定義から説明すべきだ。


なにを持って知識と記憶を分けるのだろうか?

実際のところ、それはとっても難しい話しだ。

簡単な仕分け方をすれば簡単に反例を上げれる。それの判断を細かくしても反例が見つかり辛くなるだけだ。そもそもの話、どれ程細かくしてもそれは単なる定義の差でしかない。それは勇者たちの転生にも言えることだった。

勇者は知識のごくわずかしか持てないのは殆どの知識が記憶に繋がって居るからだ。記憶を抜くと知識もつられていくから忘れる。


でも、記憶障害者にも知識がある人がいる、ならば知識と言う形を利用して記憶の役割を果たすこともまた不可能とは言えないし、記憶によらずに知識を覚えることもまたあり得る話。

そして子供のごろからの記憶障害者であるからこそ、知識と言う形でものを覚えることを学んだ者、それが彼の前世。

どんなに頑張っても忘れっぽい彼はしかし終ぞそれが記憶障害であることには気がつかなかった。

けれども彼の知識は消されずに済んだ。


そして、記憶は人格を構成する重要なファクターでもある。勇者は本来、記憶と共に人格も消され、残りカスしか引き継げないもの。

でも彼は知識を人格の構成に使った。

否、彼は自分の人格を、自分の人格と言う名の知識として覚えている。

すなわち、自我を強く保っている。



彼に残さた知識は桁違いな上に自我まで保留している、故にその魂のボリュームもまた桁違い。

そう、前の29日のどの器も充分の大きさがなかった。

そして三十人日目すべてのリソースを持ってして漸く充分の器を作れた。そこには安定させるための贄がなかった。


しかし最も大きな問題はそれらではない。

彼は【死】を知識として覚えてしまった。

死の感覚

それは生きているものがしってはならない禁忌中の禁忌。

本来それは記憶として消されるもの、でも彼はそれを覚えてしまった。

心の強さなど意味をなさない。彼は死を知るが故に、誰よりも死に恐怖を覚えている。

生きていながら死者の苦しみを忘れられない、それはとっても苦しいことであろう。

私なら絶対にやりたくない。


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