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ルナリーナの普通じゃない日常  作者: 脇野やく
第一章 ルナリーナ、7歳 カルデア暦2378年 ミドルブルー
11/32

1-5 真白の少女の日常 ミドルブルーの空旅

自分でも分かるほど、1-6.5までの文章はクオリティが低いのでいずれ書き直します。それまでの文章は殆ど日常だから飛んで問題ありませんので、初めての方は1-7から1-10までを見ていただいてから続きを読むかを判断してくださると嬉しいです。


魔法の材料や魔法による補強

そんなのがある世界での建築は現代社会よりも自由度が高い上、頑丈。

でなければドラゴンやモンスターの攻撃に耐えられないからね。

魔力という能源は電力よりも汎用性が高く、それでいて扱いやすい。

ファンタジー材料は地球の合成材料より遥かに使い易く、しかも面倒くさい合成など必要とせず、ダンジョンで直接取れる。

もしもホントダンジョンや魔法があれば、政治体制はともかくとして、街並みが中世ヨーロッパレベルで止まるなんて有り得ないことです。それこそ地球では6階層如何の建物にしか使えない技術でも数十階の超高層ビルを作れてもおかしくない。

地球では不可能な代物やSFチックなものを簡単に作れるヤバイ世界でした。

軽いステップで部屋から出るルナ。ジル爺さんが声も気配もなく彼女の隣に現れる。幽霊のようで怖い。

「この後はどうなさいますでしょうか、ルナ様」

一瞬、考えた後、彼女は日常のルーチンを繰り上げる事を決めました。

ルナの日常、その続きは屋敷を出て騎士団の朝練を見る事です。

「ん、いつもの」

「畏まりました。もう準備を整えております」

そしてそのための準備とは護衛の者を付ける事と移動の準備です。如何やらジル爺さんは既にこれすらもお見通しのようです。まるで未来予知、怖い。

「着替える」

「……どの様にご着替えなさるでしょうか、ルナ様?」

でもそんなジル爺さんでも見通せないことはあるようです。

「動きやすい服」

「……畏まりました。お気を付けてください」

一瞬、考えたあと、こう言ったジル爺さん。如何やら彼はルナが何をする気か、気づいたようです。

そう、如何やらルナは時間があるからと騎士団の朝練に混ざろうと思った模様。

最初の性別の意識は本来、三、四歳から六、七歳の間、エディプスコンプレックスやエレクトラ・コンプレックスと呼ばれる現象と共に起きるものです。でもルナは精神的には二歳児、女の子らしさなるものを得る段階ですらもないのです。

そんな彼女が好奇心によって騎士団に混ざろうと思ったのもまあ、普通のことです。

二歳児の好奇心を舐めてはいけない。言っても止まらないのであればそれ前提で対応するまで。

言っても聞かないでしょうからとゴッソリ魔法の伝令を送ってくれぐれもルナに怪我させないようにと言い包める当たり、実に出来る男です。


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そんな裏のやり取りにすらも気づいていたルナは今、2人の護衛を伴って空を飛んでいる。

正しく言えば空飛ぶ円盤状の乗り物に乗っている。

乗り物の名は魔天輪(まてんりん)、ミドルブルーや天楽城など、天龍帝国の人口五百万以上の大都市でしかお目にかかれない特別な魔道具。

動力源は都市に中央にある高さ1200メートルの塔、コアタワーより供給されるマナ。持っているだけで毎年税金を払う必要がある代物だ。

都市の結界以内でしか飛べない代わり、秒速300メートルの亜音速飛行が可能。また大魔天輪と呼ばれる公共交通と出張魔天輪と呼ばれるタクシー的のものもある。


さて、そんなマキナ家所有の魔天輪はいまゆっくりと飛んでいる。

ルナの要望だ。

地面から1500メートル、魔天輪の窓越に、銀髪の幼女は虹色の目で都市を見下ろしている。無表情の少女の目からはしかし、好奇心の色が滲み出ている。

一般人の目なら何も具体的なものは見えないでしょう。でもルナの目は千里眼でもある。公園で遊ぶ子供、服を乾かしている主婦、値切りしている商人……彼女にとってそれらの景色は永遠に見飽きる事のないものでしょう。

プライベートの欠片も無いと突っ込むなかれ、これはまあ、どうしようもない事だ。そもそもこの世界では魔法で空を飛ぶなどよくあること。結界を張ってプライベートを守るか、総てをさらけ出すか、それを決めるのはその者自身。例えお金のない者には無理の話だとしても、だ。


空からはミドルブルーの姿を良く見える。

恐ろしく広い透明の結界、その半径、25キロメートル。結界が覆う面積、2000平方キロメートル近く。数百メートルの高さを持つ建物が森のように林立し、中央に聳え立つは化け物のような建物、コアタワー

建築主体の高さが1200メートル以上あり、その屋上から長さ五キロの柱24本が延びている。柱の間には無数の魔力のラインが走っており、複雑な多重立体魔法陣を描いている。柱の天辺から恐ろしい魔力が登り、都市を覆う結界の起点となる。

そして東西南北、コアタワーから丁度5キロメートルの場所には四つの高さ800メートルの塔がある。それらの塔のてっぺんにはそれぞれ三つの柱が伸びており、やっぱり魔力が迸って結界に繋がっている。

よく見ればミドルブルーの街道や建物の並び方は中央に近づくに連れて整然とした立体図形を描いている。


人口密度が東京の八倍のこの都市、その正体は精密に設計された極大魔法陣。中央にある直径10キロメートルの核となる精密な魔法陣とそこから延びるある程度可変な魔法陣が組み合わさった姿。動力源は龍脈と住民の魔力、それによってこれ程大きな結界をこれ程の強度で維持できる。そして、これほどまでに多くの人間が生活しているにも拘らず、それ狙いの魔物が殆ど来ないのもまたこれが原因。

そして、何よりも恐ろしいのはコアタワーのもう一つの機能。有事の際、コアタワーは【ソラの柱】から光を引き出し、最大核兵器クラスの威力を持つ光の熱線を放てる戦略級魔法【レーヴァテイン】を発動できる。その最大出力、1000億分の一秒ではあるが太陽に匹敵するため、半径100キロメートルの焦土を作り出せるほど。

精密の魔法陣でありながらある程度の破損や歪みを想定し、数千平方キロメートルの焦土を作り出せるこの様な都市が数十といる

これこそがカルデア最強最大の国、天龍帝国の力のしるしである。

そして、ルナたちの目的地、それはコアタワー地下にある軍用演習場だ。

さて、こんな代物を持つ政府に反乱を起こすというのは自殺行為です。

だからマルクス主義の言う革命など起きえないのです。力の差がヤバすぎるからね。

ましてやこの世界は工業社会とは違う発展を遂げているので、尚更不可能。


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