何事ですか?
始まりました。第一章の終盤開幕です!
ある日の朝。わたしは珍しく早く起きていた。時刻は午前4時。何故、そんなに早く目を覚めてしまったと言うと突然の悪夢を見たからだ。
「あ――とっても怖かった。今回のは思い出すだけでおぞましい。」
そこまでおぞましいと思ったのは不思議な力を触れた俺が自分の理性を保てなくなりなんと言うか.....。
「あれ?思い出せない。わたしは何を...見ていたの?」
頭に浮かんだことが急に消え去っていく。先程の悪夢も忘れてしまった。
どう言うことか俺は確かに覚えていたはずなのに思い出せない。
まあ考えても思い出せないんなら良いか。
「さてどうしようかな。」
早めに起きてもすることは特にないので取り敢えず俺はこのだらしない格好から着替えることにしよう!
「お兄ちゃん起きてるかな?」
お兄ちゃんの部屋の前でそんなことを考えていた。お兄ちゃんは家事をするため朝は早い。だからと言ってこの時間帯に目を覚めしている訳でもない。
気になるのでそーと扉を開き中を覗く。
「あれ、居ない?」
部屋の中は静かで物音もしなかった。ベッドには肝心な兄が居ないのだ。
「こんな朝早くから何処に行ったのかな?もしかしてもう起きてる?」
階段を降りてリビングに向かうと机にひとつの書き置きが残されていた。
「書き置き.....お兄ちゃんが書いたのか?」
書き置きの紙を取って書かれている文字を読む。
『今日は野暮用で先に家を出てます。心配せずに朝食は用意している。出掛ける際戸締りはしっかりして気を付けて学園に行くこと!』と書かれていた。
「お兄ちゃん.....最近忙しいのかな?」
兄は最近、家にいる時間が少ない。何処を歩いているのやら心配だ。
でもお兄ちゃんは俺が中学の時から何故か大人っぽくしっかりしていることが多い。まるで何か先のことがわかっているようなそんな感じ。
「少し早めだけど朝食を取りましょうか。」
この後はテレビなどを見て暇を潰していた。
───紅葉学園 1B教室
「彩香ちゃん、そう言えばさあ、昨日色々あってね。大変だったんだよ~」
俺は彩香ちゃんと話をしていた。
「何々、教えてよ~色々ってなに」
「昨日ねわたしが道端で子猫を見つけてとっても可愛くて、ものすごくキュートで触ろうとしたんだけど...」
昨日の事を説明していた。子猫はとても可愛かった。だけどその後の展開が大変でした。
「子猫が威嚇してきて爪でひっかかれてしまったの。それから痛くて歩いてたんだけど空から植え鉢が落ちてきてもう少しずれてたら当たっていたんだ~」
空から植え鉢が落ちてくるってどんなことがあればそんな出来事に遭遇するのか俺もとても気になるけど彩香ちゃんの反応はと言うと。
「え――葵ちゃんの不幸エピソードで子猫の件は.....わかるけど、空から植え鉢が落ちてくるって可笑しくない?」
何故か納得のいかない反応だった。あれー?もしかして面白くなかったのか?
「そもそも葵ちゃん!」
「は、ひゃいん!」
大声で名前を呼んできたことが驚き噛んでしまった。
「葵ちゃんはもっと自分の身の安全を考えた方が良いと思います。それと笑って誤魔化さないで下さい。朝から元気が無いことわたし、知ってるんですからね。」
盛大に怒られてしまいました。それと誤魔化していたことに気づかれた事に驚いてしまう。まさかバレていたとは思わなかった。
「えーあっ!思い出した。わたしこれから先輩方に用件があるんでした。ごめんね彩香ちゃん。その話はまた後で。」
と逃げるように教室を出ていく。彩香ちゃんには心配させてしまったかもだけどあの空気は嫌だった。
それより先輩たち俺に何の用があるんだろうか?良くわからん。約束の時間も近づいているので廊下を走る。だが曲がり角に曲がった際、彼方側にも人が走って居たのでこのままじゃ接触してしまう。
あーヤバいぶつかる!
回避することが出来無かった俺は諦める事にする。あれ?痛くないし地面に倒れていない?
目をつぶっていた俺は今、何が起きているのなわからない。ひとつわかるのは接触していないこと。
少しずつ目を開けると一人の男子生徒が目の前で立っていた。
「ああ?大丈夫か。何とかぶつからないように踏ん張ったからさ安心しろ。」
「ありがとう.....ございます?」
男は何とか接触しないように踏ん張ってくれたらしい。でも普通そんなこと出来る?可笑しいと思えるんだけど。この男の身体能力はそれなりあったとしてもあの距離で回避することは出来ないはず。
「じゃ俺は急いでるから悪かったな!」
男は急いでいるようで俺の横を通りすぎていく。何...だったのでしょうか?あの男のことは気になるけど俺も先を急ごう。
先を急ぐために速度をあげる。さっきみたいに安全を配慮してある目的の場所へと走っていたが。
『突然の放送に失礼します。3年F組綾瀬海斗さんとその部活に所属している生徒は至急に生徒会室まで来て下さい。繰り返します────。』
放送が鳴り何事と思ったがまさかお兄ちゃんの部活が呼び出されたようだ。あれ?この流れは助っ人である俺も一様部活に所属している感じ?嫌、まずは先輩たちに逢おうとしたら。
「アオちゃん、さっきの放送聞いたでしょ!」
逢おうしたら朝宮先輩が直接此方へと来てくれた。朝宮先輩は息を荒くしていて多分急いで走ってきたんだろう。後、いつもと声のトーンが違う。
「朝宮先輩、先程の放送は何でしょうか?」
「良く聞いて、遂に私たち...ううん。先ずは生徒会室に行きましょう。他のメンバーも向かっていると思うから。」
向かうって俺もですか。そもそも生徒会室まで呼び足されるって何したんだよお兄ちゃんは!仕方ないので俺も着いていく。
「おう、朝宮と綾瀬妹。ようやく来たか。」
生徒会室前にたどり着いた所で相馬先輩と出逢う。
「静くん、海くんと由香ちゃんは何処に居るの?」
朝宮先輩はこの場に居ない残りのメンバーの事を聞く。て言うか朝宮先輩皆のこと相性を着けているとかコミ力、マジヤベェー!まあ俺にもいつの間に『アオちゃん』と名付けられていたから多分先輩はフレンドリー何だろう。
「もう先に中に入っているそうだと。俺はお前ら二人を待ってた。」
相馬先輩は待っててくれたようだ。それよりそろそろ生徒会室と入るのか。初めてだから緊張はするけど隣に居る二人は威圧感みたいなものを抱えていて扉を睨んでいた。
そして相馬先輩が扉をコンコンとノックをして。
「失礼します!」
相馬先輩先輩の合図により俺達も気を引き閉めて。
「「失礼します!」」
中へ入ると色んな設備が整っていた生徒会室を見た。とても豪華で長机と椅子が置かれておりそれもただの机や椅子出はなくとても高そうな物。窓に覆っているカーテンの柄が何とも可愛らしい。一種のひとり部屋とも見えてしまう。
「ようやく来ましたか。ようこそ生徒会室へ。」
ひとりの女子生徒が俺らに向かってそう言ってきた。椅子にはお兄ちゃんと榊先輩が座っており奥の方に一人の男子生徒と先程の女子生徒が椅子に座っている。
「どうぞ此方へお座り下さい。平山くん、紅茶を入れてちょうだい。」
彼女の隣に座っている彼は平山と言い早速紅茶の準備を始める。
さて緊張するけどどのような用件何だろうか?
「あなた方に今回お呼びだした理由は皆さんお分かりだろうかと思います。」
はぁ?俺は何も知らないぞ。それと何、この空気。皆が警戒と威圧感を漂わせている。
「ああ、何となく把握はしている。でもまさか会長ではなく君.....嫌、生徒会庶務の霧矢羽夜さんが俺たちに何のご用ですかね~」
お兄ちゃんは威嚇するみたいに彼女相手に言葉を返す。霧矢さん?俺は前に出会ったことがある。彼女が生徒会庶務とは思わなかった。
「(また出逢いましたね。運命的ですね。)」
ん?さっき俺の方をチラッと見て微笑んだ。
「綾瀬先輩、大した話ではございません。ただあなた方の対生徒会連盟を解散してほしいと言うお願いをと。」
彼女は笑顔で兄の対生徒会連盟を解散する頼みを申し出してきた。名前の通り生徒会と特に仲の良さそうでないその連盟は彼女らには相当嫌われているのだろうなぁ~。
「そうですか...解散しろと。」
「ええ、そうですわね。おとなしく承諾してくれるのでしたら、私たちは何も手出しはしません。」
この異様な空気の中、紅茶を一人一人注いでいる彼とずっと微笑んでいる彼女、そしてお兄ちゃん。何事ですか?この良くわからない時間は。取り敢えず紅茶でも飲んで一旦落ち着こう。そもそも俺には一切関係無い話なんだから。と思ったが次にお兄ちゃんの返した返答が衝撃なものでした。
「悪いがそれは出来ない。後、お前らに解散しろと言う権限は無いだろう。」
兄が言った言葉は反対と言う意見。それにより彼女が手に持っていたティーカップを滑らして地面に落とす。
「えー先程の.....何て言ったのでしょうか?」
「だ・か・らする分けねぇだろって言ったんだが。それがどうした。」
もう一度兄が言い直したことにしっかり聞き取れた彼女は次第に苦笑いで怒りを露にする。ヤバいってこれ完全に機嫌悪いって。
「あ、あなた方.....私に喧嘩でも振っていますの?」
「ええ、そうですよ!」
今度は榊先輩が冷静に言い渡す。相馬先輩も何となく反応を見る感じ頷いていた。
「どんだけ私を侮辱して来ますの。ははっ良いでしょう!執行部部長綾瀬海斗、そして対生徒会連盟に加入している部活動、団体に対し私...霧矢羽夜は宣戦布告します。」
「ああ、良いぜ。その返答を乗ってやるよ。」
宣戦布告宣言を交わした霧矢さんとお兄ちゃん。これはますますヤバい状況になってしまったのではと思う俺。もうどうしてこんなことになったの。後、俺関係無いよね。
そして俺はこの時ようやく思い出す。ずっと前に見たことがある悪夢と現在の状況が一致してたこと。その闘争に巻き込まれた俺はある選択をすることに.....。
おまけ『お兄ちゃんと榊先輩、朝宮先輩の関係』
「ねぇ?お兄ちゃんって榊先輩と朝宮先輩の何?」
妹───葵が急にそんな質問をする。
「ぶっー何だよ急に、驚かすな。」
ビックリするわ!こんなに可愛い妹にあの二人と俺の関係性を聞いてくる妹なんて絶対居ねぇ。
「お兄ちゃん驚きすぎ~。もしかして図星だったりする?」
ああ、お前の言うとおりだ。でもあの二人とはそんな仲とは言えないしここはひとつあれを言おう。
「まあ俺はあの二人よりお前の方が好きだけどな!」
「えっ!ちょっと...何いってるのお兄ちゃん。わたしが...好きってそんなぁ~駄目だよ!血の繋がってる兄妹なんだからぁ」
困った妹の顔が可愛い。一様さっきのは所謂ジョークって奴だ。葵は好きって言葉には弱い。
でもチョロすぎだと思うんだけどこんなんで大丈夫なのか?いずれ好きな人が出来たときが心配過ぎる。変な男には絶対触れられないように俺がちゃん守ろう。
「ははっ、あの二人の中で気になっている人は今のところ居ないから安心しろ。お兄ちゃん大好きな妹よ。」
一様俺はシスコンでは無い。だけど最近、妹が可愛くて目覚めようとしているのかもしれないが。
妹は顔を真っ赤にして照れるたり仕草が超女らしくなる。
「もう~わたしもお兄ちゃんのこと大好きだよ♡」
もじもじと照れながら言ってきた妹はまさしく俺の理想!ああ~俺は幸福者だな。
遂に俺のライフはゼロになりました!
あれ?何の話をしてたんだっけ?まあ良いか。俺と妹はその後もイチャイチャを続けていました。
対生徒会連盟VS生徒会所属の庶務との対決!数的に言うと主人公らが優勢的ですね。
何で戦うって?それは.....ゲームでしょ!




