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藤吉郎におまかせあれ  作者: ヤブ医者
信長 尾張の小大名時代編
2/35

開戦長良川!

第1章前田利家


俺がここにきてもう2週間たった。

「藤吉郎っ、もっと腰を入れよ!そんなんじゃ殿は守れんぞ」

今俺は前田利家に剣術の指南を受けている。

「はいっ!」

俺は威勢良く返事を返す。

「良いぞ!そのいきじゃ」

その言葉に俺は木刀を握りしめる。

「よし、そこまでじゃ」

俺は手を止める。

それまで俺に打たれていた木はボロボロだった。

利家が歩みよってくる。

「藤吉郎わしと手合わせせぬか?」

俺は汗を拭いながら答える。

「手合わせですか?」

「そうじゃ、お主はこの2週間で目まぐるしい成長をとげた。今のお主ならわしと戦えるだろう」

俺も正直利家と戦いたかった。

俺は満足そうに

「はいっ、お願いします」

と答えた。


二人は向かいあった。

手には木刀。

目は殺気に満ちている。

その静寂を破ったのは利家だった。

「やぁーっ」

利家は木刀を振り上げ向かってくる。

俺も負けじと利家に突進する。

がっ

先に攻撃したのは利家だった。

利家は俺の額目掛けおもいっきり木刀を降りおろした。

俺はすんでの所でそれを防ぎ。

利家を突き飛ばす。

今度は俺が利家に突進する。

俺は利家の胴目掛けて木刀をふる。

利家はそれを守り、俺の足元を叩こうとするが俺はそれを飛んで防ぐ。

俺は着地するやすぐさま木刀をふる。

利家はそれを避けるが俺はなおも踏み込み利家を突こうとする。

勝った、そう確信した。

だが利家は体ぐっと屈め俺の腹に向かって飛び込んだ。

気がつくと俺は倒れていた。

首もとに木刀を突き付けられる。

利家はふっと笑い

「お主の負けじゃ」

そう言って手を差しのべた。

俺はその手を握り立つと。

「完敗です」

そう答えた。

利家は満足そうな笑みを浮かべた。

パチパチパチパチ

ふと向こうから拍手が聞こえてきた。

拍手の方を見るとそこには信長がいた。

「素晴らしい戦いだった!」

信長はそう言いながら近寄ってくる。

隣にはもう一人いた。

あの人は女か?

信長はその女に話かけた。

「なぁ、お濃」

お濃?この人が!

そこには現代風の顔の綺麗な顔の人がいた。

濃姫、名は帰蝶、信長の正室で斎藤道三の娘。信長へは政略結婚だったが二人の仲はとても良かったという。

濃姫はこちらをみながら

「殿このものは?」

「あぁ、前話したであろう藤吉郎じゃ」

「あぁ、あの殿が絶賛していた」

濃姫は俺に向かって

「殿のお側にいるとなにかと大変かと思うが殿を宜しく頼むぞ」

そう言って微笑んだ。

その微笑みは現代の女子高生を思わせた。

その時俺は信長の視線にきずいた。

俺は信長を見た。

信長は

「妙に濃と仲が良いな」

えっ!?なんだ嫉妬してるのか?

信長にも案外可愛い所があるんだな。

「いや別にそういう訳では…」

信長はまだ俺を睨んでいる。

「そうですよ殿この男は私を殿から奪おうとしているわけではなくただ初対面の好意で気さくに話しかけているだけでございます」

「そうなのか」

「はいっ、私には信長様しかおりません」

さすがは帰蝶だ的確なフォロー。

「まぁ良い、それよりお主猿じゃな」

信長はいたずらっぽく笑った。

俺は

「猿?」

「そうじゃ先程の戦いできずいた。お主のその身のこなしまさに猿じゃ。これからはお主を猿と呼ぼう」

「はっ、はぁ」

俺は少し困ったように頷いた。


第2章織田信長


那古野の城下は賑わっていた。

俺はそこを利家と歩いていた。

「この城下はな前はこんなに賑わってはいなかったのだ、殿がこの城下の再建に力を尽くしようやくここまでなったのだ」

利家は満足そうに言った。

「そうだったんですか」

ふと町人達に話しかけられた。

「信長様に饅頭作ったんです」

「こっちは野菜です」

それは信長へのさしいれだった。

俺は利家に

「信長様って皆から好かれてるんですね。俺信長様ってなんかもっとこう独裁者みたいなイメージあって」

「イメージ?」

あっヤベッそういやここ戦国だった。

「独裁者だと思ってて」

利家はなるほどというように頷くと

「それは偏見じゃな。信長様独裁者等ではない。良く外の者にはそう思われているがな。信長様は一番に民の事を考えておられる。いつも民の意見を聞きその願いを叶えようと努力なさるそれができるから民はあのように信長様についてくるのだ」

俺は利家の言葉に聞きいった。

利家は続けた。

「それが出来ぬ王など王の器ではない。自分の理想を実現したいならばまずは民じゃ」

利家はこちらを見た。

「なぁ殿は天下をとれると思うか?」

「えっ?」

それは信長の最後を知っている俺には辛い問いだった。

利家は話続ける。

「わしは信じている殿は天下をとるとだがたまに不安になるのだまだ信長様は尾張の小大名にすぎんこのままでは天下などとれんのではないかと」

利家は悲しい顔になった。

俺は

「取れますよきっと」

そう答えた。

それは俺の望みにすぎなかった。

でも俺は信じている心のどこかで。

俺は利家をみて小さく頷いた。


第3章サラバマムシ1


すでに俺がここにきてから2年の月日がたった。

俺は普通に功績を重ね順調に出世していた。

だがこの年信長にある事件が起こるそれは、

斎藤道三が息子義龍に裏切られ挙兵されたのだった。

その知らせは信長の元に届いた。

時は1546年4月長良川の戦いが今幕を開ける。



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