表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/42

第十六章、学園編、三日目、異者は駆け回る(4)

毎日投稿が出来なくて申し訳ないです。

多忙で中々難しい故に、3日毎の投稿に変更します。

皆様どうぞ宜しくお願いします。

「さて、自宅に帰ってきました」

「マスター、誰に言ってる?」


 自宅ではドライアードが出迎えてくれる。


 ずっと、出てないと可哀想なので自宅の部屋に召喚しっぱなしになってる。


 ロックゴーレムはフラム姉さんに張り付させ中だし、クレイゴーレムは一応俺に着いててもらう為、召喚してないが。


 とりあえず、クレイゴーレムも呼び出して、俺はまずは部屋のベッドに横になる。


「気分だよ、気分。ほら、ドライにお土産だ。フラム姉さんのおすすめミートパイだ。正直、かなり旨かった」

「有り難う。でも、食事無くても、私は」

「駄目。これは俺の矜持。可能な限り皆、食事をする。ゴーレム達は食べれないから仕方ないけど」


 代わりにいつも多めに魔力を送る。


「有り難う、マスター」

「おうおう、さあさ、俺はシャワー浴びてくるから、ゆっくり食ってな。出たら、一寸やる事があるからな」

「わかった。食べて待ってる」


 本当は食べる姿を見ていたいんだが、ちょい変態チックになるし、時間的に今日中にやっときたい事がある。

 断腸の思いで俺はミートパイの包みを開けるドライアードから顔を背けて、シャワールームに足を運んだ。


「お帰りなさい、マスター、何する?」

「おお、今日はこれを武器にしようと思ってるんだ」


 取り出したのは商人アルベルトから鑑定の報酬でもらった、ジュエルゴーストの体の一部の石だ。


「モンスター?」

「わかるか、流石はドライだ」


 少し考えれば精霊なんだから当然な気がするが、偉い! いい子だ! みたいな気分で頭を撫で回していた。


 その内、頭、取れちゃわないだろうか?


「形態をどうしようか、と一寸迷ってるんだが、何がいいと思う?」

「槍、弓、手?」

「結構レアな奴らしいから、メインで普通に使う事を考えるとそれが妥当な所かな」


 俺のスキル、ランクアップで普通の石から鉱石が取れる事もある。

 それがわかった当初は調子に乗って使いまくったものだが、基本純度が足りないのか、俺の魔力……戦い方? に合わないのか普通の石の武器同様すぐに壊れてしまう事がわかった。


 しかも、採集した場所の地質の問題か鉱石の確率は結構低い。

 今にして思うと、とっておいて弾丸にでもした方が余程得な気がする。


 あ、鍛冶スキルが足りないのかも。


 あげてみたら効率的に使えるようになるのかなぁ?


 ま、とりあえず……。


「マスター、決まった?」

「ああ、弓にする。今はこれが一番俺らしい」


 規格外の弓技がある俺は、しっかり耐えられる武器を作らないと不安だし。


「ドライ、クレイ、サポートを頼む。全魔力を使用して鍛冶スキルを発動する」

「わかった。クレイ、はじめる」

「…………」


 俺は鍛冶スキル発動前に、類する別スキルを発動させる 。


 使用する魔力、MPは全MPである431。


 発動させるスキルは、命中率アップ、攻撃速度アップ、 速度アップ、格闘熟練、弓熟練、鈍器熟練、投射熟練、精霊魔法熟練、神聖魔法熟練。


「後はこの石に……ランクアップ」


 途端に石は姿を変えて、黒く鈍色に輝く宝石に変質する 。


「予想通り、格上の魔石に変わったか。じゃあ、これを鍛冶スキルで……」


 俺のスキルから来る経験と、この世界にはないであろう膨大な魔力。 それを鍛冶スキルで、俺が一番使い易い弓の形に作っていく。


 そして、包んだ魔力の光が弱くなり俺の手には漆黒の弓が俺の手に残った。


「出来た。これ以上の物は俺には作れないな」

「お疲れさま、マスター」

「…………」


 クレイゴーレムが持ってきてくれたお茶を飲む。 予想以上に疲労してたみたいだな。


 ああーお茶が旨い。


「名前をつけないとな……何がいいか?」

「オブシディアン?」


 何がだ? この弓の素材が? わからんが? 適当に変質したんだし。


「オブシディアンって黒曜石だっけ? ドライが言うならそうなんだろう」


 じゃあ、宝石に込められた言葉で判断するか。


 何だっけ? よく考えたら知らん。


「ドライ、知ってるか?」

「心眼、守護、名誉……」

「ず、随分沢山あるんだな……それに何故知ってる? ドライ、ひょっとして俺に関連する皆には、元の世 界の知識があるのか?」

「うん、ある」

「…………」


 頷く我が仲間達。


 あーそうなんだ。なら、俺より優秀だよなぁ。


「よし、ならその中から組み合わせよう……ええと……トゥルーアイ……とか?」

「格好良い、マスター」

「…………」


 皆、賛成みたいだし、よし、心眼、これに決めた!


 今日からお前はトゥルーアイ(真実の眼)だ!


 俺は永い相棒になるであろう弓を天に掲げた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ