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第参の伝説





 神奈川県在住の普通の高校生、タカシはどうやら伝説の勇者であり、世界を救う鍵らしい。





 タカシはメキア、メリッサというコスプレをした男女と共にグラハイムという国に到着した。





 さっそくそのお城に通され、あっさり王様のところまで着いた。この国のセキュリティは果して大丈夫なのか。







 メキア、メリッサは王様に敬意を表した喋り方で何か難しいことを話している。





 タカシはというと、



 『そもそもなんで片膝つきながら話してるんだろうか。立つか座るかはっきりしたほうがいいだろ。』



 などと考えながら同じく片膝をついた状態で大人しくしていた。ぼーっとしていたとも言う。当然話は聞いていない。





 「そうか・・・。ところで、タカシ、といったか?」



 急に王様の話題がタカシになった。



 「はあ。」



 清々しいほどの生返事である。



 「そなたには皆にはない何か凄い力を感じる。」



 多分気のせいである。



 「おい!」



 王様がそう言うと、奥から黒いフード付きのローブを着た怪しい男が出てきた。



 「このタカシという男を占ってみよ。」



 「は!」



 そう言うと男は用意された水晶玉のようなものを使い、もの凄く力み始めた。そして、



 「はああああああああ!!!」



 と大きく声をあげた。一体何がしたかったのか。



 「わかりました。」



 何が?



 「私の占いによれば、この者こそが天空の導き人、アイセグラム・ナ・セベスケート・ゼラ・マ・ルヴィアンテ・ルミナル・ラパトーテ・アキナスであると!」



 どうでもいいがその長ったらしい名前はどうにかならないのか。



 「なんと!やはりそうであったか!」



 なにがやはりなのか。



 「メキア、メリッサ、そしてタカシ。お前達には魔王討伐を命じる。我がグラハイムも可能限りお前達に力添えをしようぞ!」



 「はっ!」



 「はっ!」



 「うん。」



 タカシは魔王を倒す気があるからうんと答えたのではない。めんどくさいからうんと答えたのだ。




 そもそも王様に対しこんなに失礼な態度をとり続けているのに一向に注意されない。そういう意味ではタカシは凄い力を持っているのかも知れない。




 「今日はゆっくり鋭気を養い、明日に備えるがよい。」




 そして三人はそれぞれスイートルーム的な部屋に案内された。この辺はさすが国王といったところか。












 その夜、三人は一つの部屋に集まっていた。





 「・・・と、いう経路になる。二人ともいいか?」



 「ええ。わかったわ。」



 「うん。」




 「しかし、グラハイム王はタカシが天空の導き人、アイセグラム・ナ・セベスケート・ゼラ・マ・ルヴィアンテ・ルミナル・ラパトーテ・アキナスであると言っていたが、やはり私は伝説の勇者、アルケミシアだと思うのだがな。」




 メキアは不服そうに言った。その前によくそんな長ったらしい名前を噛まずに完璧に言えるものだ。



 「何言ってるの!タカシは世界を救う鍵、マナトリアよ!」



 「いいやアルケミシアだ!」



 「マナトリア!」



 「アルケミシア!」



 恐らくどちらも間違っている。



 だがなぜかそんな不毛な話題で喧嘩に発展してしまった。





 そもそも出会ったときの印象がああだったため、二人はあまり仲が良くはない。この城に着くまでも随分言い合いがあった。




 が、今回はなぜか無関係なタカシが巻き込まれている。非常に迷惑な話だが、当の本人は普通の人間であったため、



 『この際だからその魔王って奴に道聞こう。』



 などと考えていた。迷惑はしていないようだが無関係であることは確かなようだ。





 タカシはやっと二人が言い争っていることに気が付いたようだ。しかし二人が誰のせいで言い争いになったのかいまいち理解してないらしい。



 「まあ、魔王のところまで行けば答えがわかるんじゃない?」



 かなりとりあえずななだめ方をするタカシ。




 「・・・そうだな。」



 「・・・ごめんなさい。」



 やはり、こういう意味ではタカシは凄い力を持っているのかも知れない。






 こうして夜は更けていった。






 そしていよいよ、本格的に魔王討伐の旅が始まった。ただしタカシは魔王に道を聞くのが目的だが。



更新は不定期です。気分しだいです。

展開は早いです。長くするつもりありません。

内容はご覧の通りです。どうぞ罵ってください。



別に興奮はしませんよ?

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