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謎の男

「脱獄者を確認。これより逮捕します」

短く、乾いた声。

「あぁ……」

警官二人組が接触したのは、ジンの恋人を殺した――謎の男だった。

二人は距離を詰め、同時に踏み込む。

だが、男の表情は最初から変わらない。

「つまらなさそうだねぇ……」

欠伸混じりに呟く。

「能力無し、か。まぁ蘇生者で能力持ちは割と希少だしね」

肩をすくめる。

「期待外れだなぁ。ただ死にたくないって思っただけでしょ?

 根拠も無くさ」

一人の警官が男の懐に入る。

次の瞬間――刃が閃いた。

刺された警官が崩れ落ちる。

「……え?」

床に広がる赤。

多量出血……?

おかしい。蘇生者は心臓が止まっている。刺されても血は吹き出ないはずだ。

「僕が“権限”させたナイフなんだよねぇ」

男は楽しそうに刃を眺める。

「多量出血、っていう効果付き」

くすりと笑う。

「出血で意識が保てなくなって、気絶すれば――

 蘇生者は死ぬ」

「……ッ」

「って言ってる間に、もうダメかな」

倒れた警官は、もう動かない。

「ッツ……なんで、そんなに刺したがるんだよ……!」

震える声。

「理由?」

男は一歩踏み出す。

「刺したいから」

一瞬の沈黙。

「気持ちいいじゃん」

「……サイコパスかよ」

「はいはい」

次の瞬間、距離は消えた。

刃が走り、手首が切り裂かれる。

蘇生者は頑丈で、痛みを感じない。

だから恐怖も、警戒も育たない。

「じゃあね」

軽い声。

「バイバイ」

もう一人の警官も、静かに倒れた。

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