ユウナ
夜道で、轢き逃げされた。
……はず、なんだけど。
何故か、生きてた。
あの時、
「愛されないまま、見られもしないまま死んでたまるか!」
って思ったから、死ななかったのかな。
それからだ。
眠れない。
体が変だ。
それに――
「……見てほしいな」
そう思った瞬間、
何故か周りの視線が、一瞬だけこっちを向く。
……え?
なんで?
まぁ、深く考えないでおこう。
今日はショッピングだし。
――あ。
男の人に話しかけられた。
「え、もしかして……ナンパ?」
嬉しい。
普通にカッコいいし、どうしよっかなぁ。
「あんた、蘇生者だろ」
「……え?」
「俺と一緒だ。一回、死んでるだろ?」
「……え?」
何言ってるんだろ、この人。
怪しい……けど。
差し出されたのは、スマホの画面。
「……サーモグラフィー?」
周りは赤や黄色なのに、
私だけ、はっきり青い。
「冷え性なんですよ」
笑って誤魔化す。
次の瞬間、腕を掴まれた。
「えっ……」
「冷たい。それに――」
「脈が無い」
「……え?」
慌てて、自分の胸に手を当てる。
……ほんとだ。
ドクドクって、しない。
「悪いが、ついて来てもらう」
「え……怖い怖い」
「大丈夫だ。俺も、そこで働いてる」
男の人の顔を見る。
……改めて見ると、やっぱりタイプ。
しかも、
この人も“同じ”。
ってことは――
仲良くなれるチャンス、かも?
「……分かりました」
そう答えながら、心の中で思った。
二度目の人生。
今度こそ――
「恋、出来るかなぁ」




