微睡む星の呼吸「」
夜がまだ僕を抱きしめているのに
針の音が空気を裂いて
今日も無理矢理
目を覚まさせる
まばたきの隙くらい
許してよ
肺いっぱいに眠りの余韻を吸い込んで
迷子になった
星の隅っこで
いつもの路地裏の冷たいアスファルトの夢を見る
錆びついた記憶が
ひとしずく滲んで
泣いた後
終わらぬ旋律を
口ずさんでいるきっと
理由のない夜に
何を怯えているんだ
分かりそうにない
影たちは無言で揺れている
ただただ月の白に
酔いしれてしまったのか
同じ夢を見た
よくある夢だった
曖昧で繊細で
ぐるぐる回るような感じ
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針の音が空気を裂いて
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今日も無理矢理
目を覚まさせる