レッツゴーデート!
昨日の戦いから一晩が過ぎた。昨日の影響で筋肉痛がすごい。
「マジで、昨日俺が勝ったんだよな。ほぼ逃げてばっかだったけど」
昨日のことを思い返していると、机の上に置いてあるスマホから
《フレンドが2000ptを消費し、強制転送を使用しました。3秒後、転送を開始します》
という音声が流れた。
「ふぁあっ!嘘だろ!そんなことできんのかよ!」
3、2、1、
「おいおいおい、まt、
飛ばされた場所は、いかにもお嬢様が住んでいそうなほどおしゃれで豪華な部屋だった。
「あっ!瞬、おはよー。昨日はよく眠れた?」
凛は何事もなかったかのように自然に聞いてきた。
「まぁよく眠れたけど、強制転送とかできんのかよ!」
「まぁ1日に一回だけで2000pt払えばだけどね」
(へー2000pt。ん?2000pt!?)
「えっ、凛。お前何ポイント持ってるんだ?」
2000ptを軽く払える凛に、興味本位と驚きで、とっさに聞いてしまった。
そうすると凛がスマホの画面を見せてきた。
そこには10256ptと表示されていた。
そのポイントの多さを見て声も出ずにその場で立ち尽くしていると、凛がいきなり
「それじゃあ行こっか♡」
その言葉に俺は照れ臭さを感じながら
「どこに...行くんだ?」
と言うと、凛はあらかじめ予定を決めていたかのように、すぐに
「もちろん新宿!」
と答えた。
なぜ新宿なのかと思ったが、あまり気にしなかった。
「そういえば、凛の家に転送されたけどここは東京のどこなんだ?」
「私の家はB区のタワマンだよ。私のママとパパはお金持ちで、2人が死んだ後遺産が私に相続されたって感じかな」
「えっ、凛の両親って…
そんな俺の言葉を遮るように凛が、
「はい!もうこの話終わり!さっ!新宿にレッツゴー!」
凛の家から少し歩けば、もう新宿に着くらしく、向かって歩いていると凛が、
「ここから少し歩いたところにあるサバゲーのモデルガンが売ってるお店に行こう」
「えっ!意外だな。凛ってサバゲー好きなのか。」
結構驚いた。凛がまさかのサバゲー好きだったからだ。でも冷静に考えてみれば、こんなデスゲームやってる時点で、そういうのも好きだと思ったが、俺の反応に凛が少し笑いながら
「な訳ないじゃんwそのサバゲーのお店は、このゲームのショップで買える武器を少し安く売ってるお店なんだ。
このゲーム内では結構有名でね、そのお店自体が大規模なクランで出来てるからね。結構良心的なお店だよ。
まぁ、買うには招待制なんだけどね。」
と、得意げに話しているが、俺はクランというものが気になった。
「なあ、凛。クランってなんだ?やっぱり他のゲームと同じで色々なやつが集まったチームみたいな感じか?」
俺の質問に凛が、
「そんな感じだね。クランを作るには最低3人は必要だから、今は気にしなくていいけどね」
そうやって話しているうちに、目的のサバゲーのお店に着いた。
凛が真っ先に扉を開け、そこの店長らしき人に
「てんちょー!アブラカタブラ、モンスター倒したいから、いいのちょうだい」
と、おかしなことを言って、俺が唖然としていると、そこの店長らしき人が、
「あいよ。奥へ来な。って、そっちの男の人は誰だい?彼氏かい?」
すると凛は少し赤面して、
「やめてよてんちょー。あっ!紹介するね。この人はこの店の店長でクラン[サバール]のリーダーの
奥竹 ファマスさんだよ」
「よろしくな、にいちゃん。名前はなんて言うんだい?」
「俺の名前は桜木瞬って言います。よろしくお願いします。ここで武器を買えるって本当なんですか?」
「おうよ!本当だぜ?どんな銃がいいんだ?」
「Ak-47とかいいんじゃない?瞬のスキルにはピッタリじゃん!」
「でも、俺のスキルで連射すれば一気に体力無くなって終わりだぞ」
「へー、兄ちゃんはどんなスキルなんだい?」
「俺のスキルは…以下略」
「なるほどなー、確かにAk-47とは相性わりーな」
「大丈夫だよ、体力に関しては、てんちょー何日かあ
の部屋借りていい?」
「いいぞ。1日100ptな」
「なあ、凛、店長。あの部屋ってなんだ?」
「ふふふ、あの部屋っていうのはね、このお店の地下にある、完全防音、防弾仕様で超頑丈に作られた部屋のことだよ。今日から瞬には、そこでひたすら私の攻撃を避けてもらうよ。テンチョーも協力してよね。」
「しゃぁあねーなー。兄ちゃん、銃の練習なら、俺が見てやるぜ。常連の凛ちゃんのお願いだしな!」
「マジすか、ありがとうございます!」
そこから、俺の地獄の訓練の日々が始まった。
少しセリフが多くなってわかりずらいかもしれません