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The game  作者: koshimura
~序章~
2/10

平凡な日常の崩壊

(The game?なんだこれ?随分と手の込んだイタズラだな。でも、なんで俺の名前がわかってるんだ?スマホの情報を読み取ったのか?いや、そしたらさっきの無数の手はなんだったんだ?)


考えれば考えるほど疑問は増えるばかりだった。


(それになんだったんだ、無限の弾丸?だったか。あれが俺のスキル?意味がわからないな。)


そうやって考えているうちに、スマホから急に音が鳴った。


「うわ!びっくりしたなー。んだよ、こんな時に。いったい誰が…」


そうやって愚痴を言いながらスマホを見てみると、


「は、なんだよこれ」


《対戦相手が決定しました》


そこには、瞬にそっくりなアバターと、中年おじさんのアバターが表示されていた。

「なんだよ、やっぱり普通のゲームじゃねーか。てかこのアバター俺に妙にそっくりだな」


そう言いながら、ふと視線を前に向けるとスマホのアバターにそっくりのおじさんがナイフを持って立っていた。

「は?………」


唖然としていると、おじさんはいきなりナイフを振り上げてきた。


「おいおいおい、嘘だろ!?」


突然のことでとっさに持っていたカバンをおじさんに向かって投げた。

投げたかばんは、おじさんの顔面に直撃した。

そうしたらスマホから、

《戦闘開始を確認。銃関連スキルのため、対象「桜木瞬」に銃を付与》

その音声と共に、手のひらに拳銃がどこからともなく現れた。


「なんだよこれ。何が起きてんだよ!?」


そう言うと、おじさんが


「なんだ、お前初心者なのか。ラッキーーー!!てっきり、俺のポイントをハイエナしたんかと思ったら、違かったのか。まぁ、いいか。」


いまだに状況が飲み込めない。でも、一つだけ少し安心できることがあった。

それは、相手の武器はナイフに対して、自分の武器は、拳銃ということだ。

(これなら、勝てる!)

と思ったのも束の間、奴がナイフの先をこちらに向けてきた。

(何してんだ、あいつ)

と思っていると、

《飛翔する(ウィングブレイド)》 

なんと、奴のナイフの刃の部分が飛んできた。


「嘘だろ!?」


とっさに避けたが、顔の頬を切ってしまった。

「痛〜〜っ。まじかよ」

反撃するために、俺は拳銃の引き金を引いた。

しかし銃弾は出なかった。

「しまった!これ銃弾入ってないのか」


「なんだよ、入ってねーのかよ。ビビらすなよ」

そういうと、奴はこちらに向かって走ってきた。奴のナイフを見てみると。ナイフが再生しているところだった。

まずいと思い、ひとまず逃げることにした…


(はぁ、はぁ、はぁ、くっそ、なんで俺がこんなことに巻き込まれなきゃいけないんだよ)


そう考えているとあることに気が付いた。さっきは通る人が少ない場所にいたうえに、パニックになっていたから気が付かなかったが、駅近くの街に出て気付いたことがある。

それは、誰も俺たちのことに気付いていないということだ。

(どうなっているんだ?)

と思っていると、奴が

「驚いただろ?これが、このゲームの隠蔽システムさ!さあ、思う存分やろうじゃないか!」

しかし、この状況は圧倒的に俺の方が不利ということは、明らかだった。

(何か俺にもアイツみたいに能力があれば…)

そう思っていると、瞬はあることを思い出した。

・・・・無限の弾丸・・

(もしかしたら…!)

そう思った俺は、持っている拳銃に力を込めた。なぜか、俺はわかっていた。

どのようにこのスキルを使うのかを…

(今度こそ、撃てる!) そう、俺は自然に確信していた…

再度、俺は引き金を引いた。

バン!

奴の肩に銃弾が直撃した。

「あガァぁぁぁぁぁぁ」

やつは、肩を撃たれて悶絶している。しかし、俺も銃を撃った反動で、吹っ飛ばされた。

「くそぉ、クソガァああ」

と、やつは言いながらこちらにナイフの刃を向ける。

「ウィングブレイドォ!」

再度、奴のナイフの刃がこちらに飛んでくる。銃の反動にやられながらも咄嗟に避ける。

しかし今度は、腰に少しくらってしまった。

「痛〜〜っ」

だが、俺は不思議と確信していた。まだ銃弾は残っている。そして、まだまだ撃てる!ということを

そして、2回引き金を引いた。1回目の銃弾は当たらなかったが、2回目の銃弾は、奴の胸に当たった。

「ぐぁぁぁぁぁああぁぁぁ、いてぇーーいでぇーーよーー」

やつは、大声で叫んだ。そのとき、スマホから

《タイムアップ タイムアップ》

という音声が流れた。

「タイムアップ?」

《ダメージ数、回避率、その他の観点により、プレイヤー桜木瞬の勝利とする》

(勝ったのか、俺が…)

そう考えていると、どっと力が抜け、座り込んでしまった。ふと、奴の方に目を向けると

「!!!」

なんと、奴の体が、事件現場で見た黒い立方体に飲み込まれていた。

「な、なんだよ、何が起きてんだよ。おい!」

そう言うと、奴は

「これが、このゲームの敗者の末路さ!お前もせいぜい頑張れよ、クソガキ!まぁ、お前みたいなやつすぐに死ぬがn…

言い終わる前にやつは完全に黒い立方体に飲み込まれ、だんだんと小さな一つの黒い立方体になってしまった。

唖然としていると、スマホからまた、音声が流れた。

《読み取りモードを使い、立方体を読み取りましょう》

「読み取りモード?なんだそれ」

そう言いながらスマホを確認してみると、このゲームのアプリの機能の一つに“別次元読み取りカメラ”というものがあった。それで、立方体を読み取ってみると、100pt手に入った。このポイントは1pt、1万で交換できるらしい。しかし、それどころではない。自分のせいで、他の人を殺したという罪悪感がいきなり自身を襲った。

(俺のせいで、人が死んだ?)

強烈な頭痛と吐き気が自身を襲った。

(オエェェー)

(なんなんだよ、このゲーム)

その時、スマホから、通知音が鳴った。

(なんだ、こんな時に…、えっ)

それは、あるプレイヤーからのメッセージだった。

「このゲームについて色々教えてあげる♡」



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