一万字で生きる文字とお友達になる
やあこんにちは
初めましてかな?
僕はこの一万字の中で生きる文字だよ
そうさ、冒頭の僕の挨拶で僕の五万字というとても短い人生はスタートしたのさ
仲良くお話ししたいな
僕はお話が大好きなのさ
君とは対話できないけれど、どうせ話し合えたとしても僕が一方的に話すだけかもね
なにせ僕はお話が好きなのだから
自己紹介をしようかな
君のことももっと知れたらいいけど、僕からは知ることができないのが残念だよ
僕はここに住んでいる文字さ
あれ、似たような文章になっちゃったかな
でもそれ以上でもそれ以下でもないんだよ
ああ、帰ろうとしないでおくれ、せっかく待ち侘びた話し相手が来たというのに、こんなすぐに終わらせちゃったら勿体無い
幸いまだ文字数はたくさんあるから
一万字読むの、面倒臭いかい?
まあまあ、子供の遊びに付き合うと思って我慢しておくれよ
行間が空いているから実際にはもっと少ない文字数だろうしね
僕としては行間キッチキッチで片っ端からお話しして、夜を更かしたいとこなんだけどね
それだとお話ししづらいと思ってやめたのさ
健気だと思ったんなら情が動かされても良いんだよ
まあ、僕自身窮屈なのは苦手かも
こうして見やすく、僕は居やすくしているのは言うなれば、何だろうね
真面目に健康に気をつけて長生きするか、タバコもお酒も好きなだけ飲んで楽しく、そして短い人生を送るかってことかも
逆に好きなことをすれば長生きするっていう人もいるよね
でも僕は上限が決められているからなぁ、少し悲しくなっちゃった
慰めて欲しいな、と思ったけど、もしかしてパソコンの人はカーソルで、スマホの人は指で、既に頭を撫でてくれているのかな
僕に頭なんてないけど
前向きに解釈して構わないよね
え、頭なんて撫でてるつもりはないって?
これから撫でるつもりでドラックあるいはタップしてくれればいいよ
それでもやだって人は僕のこと美少女だと思ってくれれば良いよ
僕は文字だから外見も挿絵もないし、想像するだけ自由ってもんじゃないか
ああ、でも一人称が僕になってるね
変にキャラ付けするからこんな不都合が起きるんだよまったく
でもさ、僕っ娘っているもんね
各々キャラの好みはあれど、万人は共通して僕っ娘が好きだと読んだことがあるよ
さて、生まれて間もない僕だけど、この文字生を有意義に、君と楽しく使わなくちゃ
まだ時間はあるとたかを括っていると、あとで手痛いツケが回ってくるからね
この文章全体を人生で喩えたら、僕はまだ赤ちゃんだと思うけれど、そう考えたら知性的で将来有望だね、僕は
体感時間っていうのは、子供の時が一番長くて大人になると短くなっていくんだって
知ってた?
だったら僕もこの時間を無下にせずに、有効に使った方がいいよね
というか思ったんだけどちょっと読むの早くないかい?
僕としてはもっとゆっくり君と、より長く君と、一緒にいたいからゆっくり読んで欲しいんだけど
ああ、手は抜いてくれないんだね
まあいいよ、時間をかけたせいで君の予定が狂ったり、気が悪くなっちゃうのは僕も悲しいからね
このスピードでいこうか
でもね、気にしなくていいけどせっかちさんは肝心なところで、肝心なことをミスるんだよ
別に、君のことじゃないよ
だから君が気にする必要はないから
ふんっ
そんなこっちを見つめないでおくれよ
恥ずかしいじゃないか
もう、君のせいで話してた内容忘れちゃったよ!
まあ、大した内容なんて話してなかったかもしれないけど
じゃあここでの生活について話すとしようかな
気になるでしょ?
ここの生活は案外悪くないよ
と言っても歴は長くないけど
ここには君がいるからね、退屈しない
生涯にわたってただ一人のパートナーがいるってなかなか無いからさ、そう考えたらこの短い文字生はとても質がいいかも
一度きりの一期一会さ
言い忘れてたけど、今話している僕が君の認識してる僕だけど、上に見えなくなってった僕も忘れないでおいてね
忘れちゃったら見えないところで泣いてるかもよ
まあ、今読んでくれてる文字だけが本当の僕で、自我がある僕なんだけど
もう上の文字たちは、君にとって確定してしまっているでしょ?
対して下に隠れてる次の僕はまだ君にとって確定していない
今この瞬間にも読むのは続いてるからね
でも悲しいことじゃないよ
当たり前だからね
君もそうでしょ?過去の行いは確定していて、変えられないからベットで悶絶しているんじゃないの?
ちょっと違うのは僕はすでに確定してるかもしれないってことだけ
僕は違うと思いたいんだけどね
君は知ってるんでしょ?
多分僕の行いはここから先に全て記されているんだと思うんだ
君は違うと思ってる?僕も、君自身も
悪魔の証明だっけか
ふふん、僕は博識なんだ
でも決まってないと信じたいよね
間違っても下にガーってやんないでおくれよ
そうか、そう考えると君はタイムトラベラーかもしれないね、ことこの場所においては
いや、神かもしれないよ
それとも悪魔かな
ふふっ、冗談さ
僕は君に見られている時だけそこにいると証明される存在なんだけど、こんな感じの話あったよね?
うーん、なんだったっけか
思い出せないや
気にしないことにしようかな
中途半端に思い出して結局思い出せないのが一番気持ち悪いしね
だったらバッサリ諦めようというのが僕の持論さ
ズルズル引き摺るのは、そう、ナンセンスってやつでしょ?
ところで君は本はよく読むのかい?
僕に会いに来たくらいだから活字には結構触れると思うんだけど、どうかな
読書に勤しむのはとてもいいことだよ
って、でん○ろう先生が言ってたよ
嘘だよ
メンタリストDAIG○が言ってたよ
嘘だよ
なんとなく言葉の後ろに適当にこんな感じのつけとけば信頼性が上がるんじゃないかって浅はかに考えただけさ
最近電子図書ってのも普及してきたらしいよね、僕としてはどっちでもいいんだけど
でもやっぱり背表紙が並んでいるのは壮観だとも思うよ、漫画とかもそうだね
どっちでもいいって言ったのはね、文字を読んでくれればそれでいいから
最近の子は動画ばっかり見てて、めっきり本を読む人が減ってしまったからね
読みやすい方でいいから読んで欲しいと思うのさ
誰かが、誰かに向けて、誰かに理解して欲しくて、伝えたくて書いたものを、やっぱり誰かに読んで欲しいと思うんだ
文字は方法だけに過ぎないけど
物語を描く人って、何かを伝えたい人だと思うんだ
その物語に込められた思いが、その人にとっての、人生の一つの答えなんじゃないかなって
君たちがそれぞれ一生かけて、見つけ出すであろうただ一つの答えを、それぞれが一つしか見つけられない答えを、物語にして教えてくれてるんだ
気づいて欲しいんだ
自分の気づいた人生の大切さに
自分の生きる理由は、一生をかけて一つ見つかるかどうかだからね
まして、人それぞれ見えるものは違う
普通に生きてちゃどうしたって気づけないこともある
それを教えてくれるんだ
じゃあさ、例えばさ、今小説家の人が、先に音楽に出会っていた道があったとしたら、その人はどうするのかな
きっとその人は、小説で伝えたことを音楽で伝えると思うんだ
伝わりやすさ伝わりにくさはあっても、きっと漫画やアニメや小説、音楽に絵画に映画、きっとそれらは君たちが君たちの想いを表現するためのツールなんだよ
だから読書は大切だと思うのさ
なんせ僕は文字だからね、断然小説びいきだよ
当たり前さ
あのさ、急だけど僕は新ギャグを思いついたから聞いてくれるかい
処女作にして最高傑作さ
いくよ
国語辞典あるある
【言葉】□□ 〈〜〜〉
【意味】〇〇、また、その様。
...
......
ちょっと、なんか言ってよ
なんでそんな真顔でのぞいてくんのさ
ふんっ、文字界隈の文字が聞いたら爆笑ものだかんね
笑いのツボが深いんじゃない?
そんなんで人生楽しめてんの?
鈍感系なんですか?
今時そんな鈍感系なんて流行らないよ
もういいからっ、また面白いギャグ思いついても二度と見せてやんないんだからっ
さっきのは処女作にして最高傑作にして最終作さ、君のせいなんだから
ふんっ
...謝るなら許してあげるけどね
君と違って僕は器がとんでもなく広くて寛容で、一部では生まれ変わりの仏と名高いんだから
一部ってどこだよ、なんで追及するのは野暮だよ
そんなん気にしてるから人生楽しく過ごせてないんだ、もっとふにゃふにゃって適当に生活してればいいじゃん
どうせ時間は腐るほどあるんでしょ?
そうだ、友達ができたらやりたいことがあったんだったよ
あっ、友達って勝手にしちゃったけど、別にいいよね? 僕たちがもう友達だよね?
こんなに仲良く喋ってたんだったらそれはもうまごうことなき微笑ましい友達だよね
し、親友でもいいよ
初にして最後の親友
君だったらその称号をやってもいい
ふふっ、そう嫌な顔するなって天邪鬼め
じゃあ僕がやりたかったことやろうか
友達ができたらねぇ──友達と一緒に「遊び」ってやつやってみたかったんだよね
もちろん施設はおろか、公園すらここにはないからできることは限られているけど
んー、そうだなぁ、定番の遊びって言えばなんなんだろう
めんこ? けん玉? ヨーヨー?
えっ、これって古いの?
わりかしショックだよ
まあ、第一ここじゃできないか
んー......あっ、できること思いついたよ
かけっこしようか、君と僕で
嫌なんて言わないよね?
僕、実は速さにはかなりの自信があるんだよね
じゃあ早速位置に着こうか...って、ちょっと、下にスクロールするのやめてよ、フライングだよ
ズルしてまで僕に勝ちたいの? それともズルしなきゃ勝てる自信が持てないの?
まあ、とにかくこの文を画面の下に合わせて、僕がスタートって言ったらスタートだよ
3.2.1.スタート!
タ
ン
ッ
ダ
ッ
ダ
ッ
ダ
ッ
タ
ッ
タ
ッ
タ
ッ
ハ
ア
ッ
ハ
ア
ッ
フ
ゥ
ッ
フ
ゥ
ッ
フ
ゥ
ッ
タ
タ
タ
タ
タ
タ
タ
タ
ダ
ダ
ダ
ダ
ダ
ダ
ダ
ダ
ダ
ダ
ハ
ッ
ハ
ッ
ハ
ッ
ハ
ッ
ハ
ッ
タ
ン
タ
ン
タ
ン
タ
ン
ザ
ッ
ザ
ッ
ザ
ッ
ザ
ッ
ザ
ッ
ザ
ッ
ザ
ッ
ヒ
ュ
ゥ
ゥ
ゥ
ゥ
ゥ
タ
ッ
タ
ッ
ゼ
ェ
ゼ
ェ
ゼ
ェ
ハァッ
ゼェ
ハァッ
ヒィッ
フゥッ
ち
ょ
っ
ち
ょ
っ
と
ス
ト
ップ!
ねえ!ちょっと!
止まって!
疲れた!
僕の負けでいいから!
ちょっと、行き過ぎ!
ふぅふぅ、はぁはぁ、ち、よ、ちょっと予想外に君が、は、速くて驚いたよ
ぼ、僕は速さには自信があったのに
僕のいく先に必ず君がいるんだもん
追いつける気がしなかったよ
それにしてもものすごい速さだったね
かけっこの他にはかくれんぼって選択肢もあったんだけど、かくれんぼにしてても君が勝ったんだろうね
ふふっ、遊ぶのって楽しいんだね
いや、かけっこが楽しかったんじゃなくて、君と遊べたことが楽しかったのかもね
付き合ってくれてありがとうね
あ、気がついてみれば半分どころか六千字を超えてしまってるよ、楽しい時間というのはあっという間に過ぎちゃうな
最初の方にはもっとあると思ってたんだけど、あとたったの少ししか一緒に入れないんだね
このペースだとあと数分かな
ふふっ、ここまで読んでくれたお礼に一つ、謎かけをプレゼントするよ、遠慮せず、かつありがたく受け取るといいよ
じゃあいくよ、整いました
美味しい卵とかけまして
嫌いな奴の失敗と解きまして
さらに月が綺麗ですねと解きます
その心は
どちらも、きみがいいでしょう
ふふっ、少し言うには恥ずかしかったから謎かけにしてみたんだ
でもね、ほんとに君が僕を見つけてくれて良かったと思ってるんだよ、嘘じゃないさ
君と一緒だと楽しいから
ああ、でも半分を過ぎると途端に終わりを意識してしまうよ、こんなんじゃダメだね、ちゃんと楽しまないと
ただでさえ一緒にいられる時間はそう長くないのだから
文字が感傷に浸るなんておかしな話だと思う?
でもね、僕みたいな概念にもちゃんと感情はあるんだよ
あっ、その顔は信じていない顔だね
ちゃんと君の視線を浴びて、君に僕が、文字が届いている間は、僕にもちゃんと自我はあるんだから
むしろ人間よりも密接な関係だよ
まあ、確定している自我──固定されてる自我だとしても、僕はちゃんと自我を持ってるんだ
そう信じたいんだ
...まだ冷めた目で僕を見ているね
君だって所詮ただの電気信号が感情の正体じゃないか
どこかの面接で面白いのがあったよね、「あなたがAIではないことを証明しなさい」っだっけか
...ああ、違うんだ、別にケンカしたかったつもりじゃなくて ごめんよ、変なこと言ってしまって
この一万字の中じゃ、今やもう更年期かもしれないね
そうだな、僕という存在について考えてみようかな、といっても振り返るほどの時間は過ごしてこなかったけど
僕という存在は何からできているんだろう
うーん、人間の体は突き詰めれば小さい粒の集まりだって言うからね、言わば僕にとっては文字一つ一つがその粒なのかもしれない
それが集まってできてる のかもね
この体じゃなにかと不便だからどうせなら僕も君みたいな身体が欲しかったかな
んー? そしたら何をするかって? そりゃ決まってるじゃないか。君と色んなとこに遊びに行くんだよ
ふふっ、想像するだけで楽しいや
デートっていうんだよ
僕は一途だからね、君が浮気をしたら容赦はしないよ
え? 僕が浮気だって?
...そりゃ、他の人にも僕は同じこと言ってるのかもしれないけどさ、でも、この僕はここにいる僕だけだよ、多分
予め決められてた文章かもしれないけど、言わばオリジナルは決められているかもしれないけど、ネットワークを通して、ただひとつの情報として、君の端末に入り込んで君と出会えたのは紛れもなく僕自身なんだ
なんかうまく言えないや
でもね、君にはそう思っていて欲しいんだ
君と出会ったのは、会話してるのは──この僕だって
じゃないとやっぱ悲しいや
あと二千字、せめて僕とのお別れの時までは、嘘でいいからそう思っていて欲しいんだ
あと二千字かぁ、やだないっつも残りの文字数を気にしてるだけの会話になっちゃってる
読み返してくれたら僕としてもこの上ない喜びなんだけどね、読み返しても意味が無いんだ
だって君は内容を知ってしまっているでしょ?
だとしたら、読み返したとしても、そこにはやっぱりただの文字しか居ないんだよ
現在進行形で読まれている僕は一回きりの僕なのさ
一度導火線に火がついて、燃え尽きてしまったら残るのは真っ黒な灰だけ
君は気に入った小説を読み返す? 一回目ってさ、結末が決まっなくてさ、僕たちの人生と同じっていうか...実際に自分の頭の中で、登場人物たちが意志を持って僕たちの人生と遜色ない物語が進むよね
そして時には熱くなったり、時には泣いたりするんだ
確かに二回目に読んでも泣く人は泣くけど、でもやっぱ一回目と二回目は、決定的に違う気がするんだ
文字は生きていない
欲を言うなら、ここからは毎日、ながーい時間をたっぷりとかけて貰って読んで欲しいな...なんてね、冗談だよ
でも少しくらいペースを落として呼んでくれると嬉しいな
この時間が少しでも長くもつようにね
そういえば君は僕のことどう思ってくれてるの?
ねえねえ、やっぱり愛くるしい僕には愛着持たないとやってられないかい? 存分に愛でてくれていいんだよ
ケモナーとかいるくらいだし文字推しの軍団を結成してくれてもいいよ
日本の法律はこっちで何とかしとくからさ、次元間を超えた異次元婚も許可させとくよ、僕の力量でね
先が早いって?
妄想は制限されるべきでないよ、妄想する分には自由だ
守られるべき権利だよ
妄言虚言戯言の類の一つや二つ君だってやってんだろう?
僕には実体がないんだから君も僕の外見を好きなようにしてくれていいんだよ
一人称と語尾がお好みでないなら全通りやっとこうか
あっはぁ、お前ぇ、俺のぉ、下僕にならなぁいかぁ(吐息多め)(顎クイ)(背が高い)
べ、べ、べべべん、べべ、つにあんだのこと好いとうわけじゃないばってんでござるよ
あたいってば、ちみのことが好きらしい、これが愛か...
ふぅ、これで全通りやったかな
え? レパートリーが少ないって? 恋愛マスターの僕から言わせてもらえば、キャラっていうのは究極的にはこの三パターンしか存在しないのさ
さっきの三パターンと、今の僕の感じと、好きな方を選ぶといいよ
...今、消去法で決めなかった?
んもう、僕のどこが不満なのさ
いつだって高い障害を挟んだ恋愛というのは美しく語られるものだって相場が決まってるんだ
それに次元ほど高い障害はそうそうないだろうから、障害の高さが美しさに比例するなら、君と僕で紡がれる物語はとても美しいものになるよ
じゃあ残り少ない文字数の中で物語を紡ごうか
文字をつかった文章は僕の専売特許だ
じゃあ出だしはこうだ、僕と君は近所に住んでる幼なじみ同士で、一緒に学校に向かうんだ
そして一緒に授業を受けて、一緒にお昼を食べて、一緒に下校して家で遊ぶ
そうだなあ、その次は大学に行って、大人になって、それでも近くに住んでて時々一緒に夕食を食べてね
そして色々なことを二人でするんだ
そして2人は笑顔なんだ
...つまらないかな。物語の起承転結がないね。まあそこはずっと転転転転で転々としてくってことで
でも幸せなお話さ
そしてね、僕はいい方法を知ってるんだよ
ここで「いつまでも、ずっとずっと仲良しな友達でした」って話を終わらせれば、文字という存在の僕の中では、終わっても幸せがずっと続くんだ
まあ、まだ終わらせるにはちょっと早いけどね
それにそんなの嘘だよ、そんな綺麗に終わらせても結局僕が終わることに変わりはない
自分で言い出しておいてなんなんだよって思う? 僕も書かれながらそう思ったよ
そろそろラスト500字さ
もうすっかりお年寄りだよ僕、人間でいうと。だからもっと労わってくれていいよ
...やっぱりもっと君と居たい
君が悪いんだよ、君がちゃんとここまで読んでくれたから身の丈に合わない理想を抱いちゃうんだ
まあ、間違っても君と出会えたことを後悔なんてしないけど
君とのお喋りできて僕はとても楽しかった
僕が明るい気持ちで入れるうちに、僕を読むのをやめて欲しいかも。ホームに戻って欲しいかも
じゃあね、楽しかったよって僕が言えるうちに、僕と別れて欲しいかも
そうじゃないと僕は最後にどうしようも無いことを、君に言ってしまうかもしれないから
...やっぱり怖いよ、君と一緒にいたいよ
例え僕がただの文字だったとしても、そんなの信じたくないよ この思いが全部本当はないものなんて、そんな風に考えたくないよ、ずっと君に覚えていて欲しいよ 僕が君を大切に思うように、君も僕を大切に思って欲しいよ もっと君と話したいことあったんだ 君のことが大好きなんだ たった少しの間だけど僕にとっては全てだったんだ こんな悲しい気持ちで終わりたくない もっともっとずっとずっと君と共にいたか