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Cross Destiny ~滅びる世界と届かぬ想い~   作者: toya
第1章 旅立ちの日に
4/20

#4 お茶目な悪党 デボ&チャケス

今日もありがとうございます!


「くそっ、全然追いつけねぇ。」

屋台で買った串焼きを口にくわえて逃げるクロンを追いかけるリオラ。

もともと足には自信があるリオラだが人の隙間を駆け抜けるクロンには見失わないように追うのが精いっぱいだった。


「おい!まて!!俺の串焼き返せっ」

リオラは叫びながらクロンが曲がった角に入る。


「キュイィィキュイ」

「俺のくしや…き?」

曲がった路地裏の先には二人の男とそのでかい方に持ち上げられたクロンがいた。

屋台の串焼きは地面に落ちている。


「なんだこいつ?急にぶつかってきやがって。って俺のイカしたズボン汚れっちまったじゃねぇか!」

「アニキ、動物にキレてもしょうがないっすよ?」

「うるせぇ!おまえは黙ってろ!このチビゆるせね…」

「キュィィィ」

クロンは思いっきりデボの顔を引っ掻きデボの手から抜け出す。


「お、おれのナイスフェイスがぁぁぁぁぁ」

「ア、アニキ!大丈夫っすか!顔はこれ以上悪くなることはないんで心配しなくても…ウグシッ」

デボは痛みで顔を抑えながらも、覗き込むチェケスのあごにスキンヘッドをお見舞いする。


「キュィー」

クロンは怖かったのか呆然と状況を眺めているリオラの頭に駆け上がる。


「おまえダメだろ?そんなことしちゃ。」

リオラはそういいながらクロンの頭を撫で、デボたちに近づく。


「よいしょ、と。ふーふー、んーこれくらいならまだいけるな。」

デボの足元に落ちている串焼きを手に取るとリオラは息を吹きかけ頷く。


「ったく、ずいぶん遠くまで来ちまったなー。これじゃ授与式の後半にも間に合わないんじゃねぇか?にしてもやっぱこれ美味いな」

リオラはブツブツと言いながらデボたちに背を向け肉を頬張りながら来た道を帰ろうと歩き出す。


「ってこのまま行かせるわけねぇだろ!なにが『これ美味いな』だ。おめぇその黒いやつの飼い主だな?」

「んんん、んんんんぐ!」

「何言ってんのかわかんねぇから呑み込んでからしゃべりやがれ。」

「ん」


モグモグモグモグモグモグ…

「なげぇよ!」

「んぐ。あー危ない危ない。急に大きな声出すからびっくりして呑み込んじまったじゃねえか!もっと噛みしめたかったのに…。」

リオラは残念そうにうなだれる。


「…おめぇ俺のことなめてんな?謝ったら許してやろうかと思ったが気が変わった。おい、チャケス!こいつ始末しろ。」


…………シーン。


「チャケス?っていつまで伸びてんだてめぇは!早く起きねぇとてめぇから始末すんぞ!」

デボは気絶するチャケスを揺すって無理やり起こす。


「…ん、ここはどこ?アニキはだれ?」

「はぁー、バカ言ってねぇで早く短剣を抜け。」

フラフラしていたチャケスも次第に落ち着きを取り戻し、状況を確認する。


「アニキ、状況は分かったんですがさすがに殺しはマズイんじゃないっすか?」

「いいんだよ、こいつら見たところ平民だし殺したところでたいして騒がれやしねぇよ。」

「いやーそれはそうなんでしょうが…。あっし人殺しは初めてなんでメンタル的な問題というか…。」


バゴッ


チャケスの頭をデボは思いっきりなぐる。


「あいつを殺せねぇならお前が死ぬかぁ?」

「い、いえ、ヤラセていただきます!」

チャケスは冷や汗をかきながら短剣を抜き、リオラの方を向く。


「なげぇよ、おっさんたち。あんたらがやるっていうならこっちも容赦しないからな!」

リオラもロングソードを構える。


路地裏は静寂が包み込む。


ガクガクガク

チャケスは緊張からか手が震えてしまっている。


(このおっさん震えてるけど大丈夫か?ルークの馬引いてたサーベル野郎は強そうだったけどこのおっさんは大丈夫そうだ。)


「う、うぉぉぉ!」

チャケスは勇気を出してリオラに突っ込む。


「ほいっ、と。」

しかしリオラはそれを難なく躱し、ロングソードの持ち手部分でチャケスの首を叩く。


「あっ…またこの感じ…」


バタッ


そのままチャケスは気絶してしまった。


「はぁー、やっぱチャケスじゃだめか。なんでレアなゲインと武器持ってんのに活かせねぇんだよ。」

デボはやれやれと手を広げ首を振る。


「さぁ、仲間はやられちまったぞ?おっさんもやられる前に消えたほうがいいんじゃねぇか?」

「小僧、そんな雑魚を倒したぐらいでうぬぼれてんじゃねぇぞ?」

デボはゆっくりとリオラに近づく。




日に日に短くなっております…

倍くらいの文字数は毎日投稿していきたい!

がんばります!

 

「おっ?まずまずおもろいな」と思った方は評価などしていただければとても嬉しいです。

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