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第95話 エーデル姫とクレスタさんの誕生日

あの、スタンピードから1年が経ちました。

(10月17日です。)

  私はビラサンカ。初めての旅で興奮しています。今日は、朝が早かったので、馬車の中で、パンとチーズをミルクで食べたのですが、何処から来たのか、小さな女の子がいて、その子が、ドンドン食べ物や飲み物を出して来るのです。


  その子の名前は、『イフちゃん』と言って、どう見ても10歳位の女の子です。ゴロタさんにとっても似ていて、髪の毛の色と、瞳の色が違う位かな。何の魔法だろう。太古の昔になくなったという『収納魔法』かな。そう言えば、昨日買ってもらった私の超高級旅行バッグも、一瞬で消えてしまったもの。


  お昼は、キャンプで、自炊します。私も、何か手伝おうと思うんですけど、クレスタさんとノエルさんの手際が良すぎて、あっという間に竈門が出来て、お鍋が掛かって、野菜が刻まれて、ベーコンとミートボールが入れられて出来上がり。


  ノエルさんは、バケットパンをスライスして、卵に絡めて、バターで焼いて、出来上がりに砂糖とスパイスを掛けておしまい。


  続いて、大きなソーセージを鉄串で刺して、さっと炙って、脂が垂れたら、出来上がり。濃縮トマトエキスに付けて食べるんだけど、癖になるほど美味しい。


  あと、新鮮なジュースと、お水を準備してお終い。


  シェルさんは、ゴロタさんと二人で焚き木拾い、エーデルさんは、細い枝を持ってブラブラしてるだけです。イフちゃんは、出したテーブルに座って大人しくしている。


  しょうが無いから、私はコマちゃんと散歩した。ウンチは、穴を掘って埋めるんだけど、ほんのちょっとしかしないので、こっちが心配するほどだった。


  夜は、野営になったけど、イフちゃんが、既に組み立て終っているテントを二つ出して、それを地面に固定するだけです。


  小さい方のテントには、ゴロタさんが、寝るんだけど、今日は、エーデル姫が一緒のテントで寝るそうです。エーデル姫、パジャマじゃなく、大きなカッターシャツを着ています。昨日は、パジャマ上下だったのに、今日はそれですか?でも、本当に着ているのはそれだけなんです。どうもパンツは履いてないみたいなのです。


  私、見たんです。エーデル姫が、器用にブラジャーとパンツを脱ぐのを。それで、それを丸めて、シャツのポケットに入れて、私が寝る大きなテントから出て行ったんです。まあ、外はもう暗いから、誰も気が付かないんでしょうけど。


  テントで、禁断の行為をしているんではと、聞き耳を立てたんですけど、物音一つしないのです。本当に眠っているみたいでした。私の寝袋には、コマちゃんも入っているので、ポカポカ暖かく、いつの間にか眠ってしまいました。






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(10月29日です。)

  今日の夕方、僕達は、エスト央東郡とイーゼル東部郡の郡境を通過しようとしている。郡境は、警備も手薄なので、警護の兵士達も警戒して、全員が騎乗していた。低い山間の街道に差し掛かった時、先頭の兵士が、騎馬からもんどり落ちてしまった。弓矢だ。それから、30本位が撃たれて来た。兵士達は、盾で防いだが、何人かは、撃たれて騎馬から落ちている。岩場の上には、50人位の野盗がいて、その中には、魔導師もいるみたいだ。ファイア・ボールを放たれて、また何人かの兵士が落馬した。馬もファイア・ボールに驚いて棹立ちになったり、逃げ出したりしている。


  兵士達は、騎馬から降り、盾を構えての円陣を組んだ。野盗達は、岩場から、ワラワラと降りて来た。同時に、僕達全員が降車した。野盗どもは一瞬、引いてしまった。旅にはふさわしくないミニスカ軍団、その中には、JKやJSもいるのだ。絶対、関わりたく無い。そのJKが、抱いていたムク犬を下ろして、何やら囁いている。


  その犬は、ワンワン吠えながら、野盗に向かって行った。野盗どもはニヤニヤ見ていたが、近くにつれ、その犬がドンドン大きくなり、姿・カタチも変わって行ったので完全に逃げ遅れていた。


  コマちゃんは、前足で、5人ほどを薙ぎ払い、数人の頭や手を噛み切った。野盗が、剣や槍を振るうが、針のような毛と分厚い皮に防がれ全く効果がない。最後は、いつの間にか手にしていた赤い玉から『紅蓮の焔』を発射して、全てが終わった。


  殲滅し終わったコマちゃんは、またムク犬の姿になって、ビラに抱っこされている。ビラとノエルは、怪我をした兵士にヒールをかけて行く。残念ながら、蘇生できなかった兵士は3名だった。


  他の乗客や、兵士達は、信じられないものを見てしまった顔をしている。この子らは、一体誰なんだ。それに、あの犬。あれは、デビル・ライオンだった。あんな高位な魔物が、人間に懐くなんて信じられなかったのだ。まあ、コマちゃんは、魔物のデビル・ライオンじゃ無くて、神獣だけど。御者の方が、シェルさんにコマちゃんの乗車賃大銅貨3枚を返して来た。シェルさんは、ニッコリ笑って、受け取っていた。


  イーデル東部郡都のサニー・イースト市まで、あと2週間位の予定だ。






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(11月1日です。)

  きょうは、エーデル姫の誕生日だった。しかし、都合の悪い事に、今日は野営だ。ケーキが用意出来ない。その代わり、僕がキジを5羽仕留めて来て、ロースト・チキン風キジ焼きを作った。


  お腹に、香草とポテトを入れ、竈門の周りをクレスタさんが土魔法で固めて、簡易とは言えないレベルのオーブンを作った。


  そこに5羽のキジを並べて焼く。キジの油が焦げる匂いが堪らない。火魔法を使って内側からも温めたので、40分位で出来上がった。余熱で、小麦粉と砂糖を練り、レーズンやプラムを混ぜた物を焼いた。キジとフルーツ・ケーキは、他の乗客や兵士さん達にも、お裾分けをした。


  食事の前に、僕が帝都で購入していたトパーズのネックレスをプレゼントした。魔光石と焚き火の明かりで、キラキラ光るネックレスを見て、エーデル姫は、涙を流しながら、キスをしてきた。


  余りにも長いキスだったので、料理が冷めるとシェルさん達が引き離している。唇から糸を引く涎を、ジッと見つめるビラだった。


  当然、エーデル姫は、僕と一緒に寝る番だ。最近、テントでは寝袋を使わない。マットに毛布だけだ。僕のシールドがあるから、寒さを感じないのだ。そして、夜のフルコースのためにも都合が良い。エーデルは、脇から胸の先まで、吸われるのが好きだ。(ここからR18相当になるのでカットしました。)ああ、この夜が終わらなければ良いのにと思いながら眠ってしまい、朝、洗濯石でマットを綺麗にしているエーデル姫だった。





----------------------------------------------------------------(11月3日です。)

  中核都市ガーランド市に泊まる事になった。今日は、クレスタさんの誕生日だ。そのため、僕は、先に市内に走って先着した。シェルさんも一緒だ。勿論、シェルさんは、お姫様抱っこをしてだった。今日は、急ぎの用事があったので、途中、キスしてくるような事は無かった。


  市内に着くと、真っ直ぐケーキ屋に行って、大きなバースデーケーキを2個注文した。次に、市で一番のレストランを予約しに行った。一見の客は、紹介が無いと予約出来ないと言って来たが、僕の特別1等上級認証官証を見せたら、個室を準備してきた。ホテルは、キングサイズのベッドの部屋と、ツインを2つ予約した。このホテルには、露天風呂があるそうだ。


  エーデル姫達が到着した。ホテルに入って、まず露天風呂に行く。銀貨1枚で貸し切りにした。僕達は、いつものように素っ裸で、前も隠さず風呂に入る。ビラは、バスタオルを体に巻いて、胸と裾を押さえて入ってきた。僕に背中を見せながら、湯船に入っていった。


  僕の身体を洗うセレモニーが始まった。シェルさんは、手に泡を沢山付けて、僕の前を中心に洗っている。ビラは、湯船の中からチラッと見て、直ぐ後ろを向いた。セレモニーは続いた。まだまだ終わらない。ビラは、気分が悪くなってきた。熱い。もうダメだ。熱い。熱い。ビラは、気を失った。


  湯船の中に沈みかけたビラに気が付いたシェルさんが、ビラを湯船から引きずり出した。途中、バスタオルが外れてしまい、僕は、見てはいけないと思いながら、しっかり見てしまった。胸は、普通に大きいのに、まだ子供だった。


  僕は、ゆっくりお風呂に入っていた。ビラは、脱衣場で冷えたタオルを当てられて、気が付いた。慌てて、前を隠したが、シェルさん達はしっかり見てしまった。


    「見たなあ!」


  シェルさんが、慰めていた。『私も、生えていないから。』って。シェルさん、それ、意味が違うから。ビラの家は、家系的に無毛症だそうだ。女性は、代々生えないそうだ。まあ、それが良いと言う男性もいるので、気にすることも無いと、皆が思っていた。勿論、僕はそんなことは知らない。


  ディナーは、皆、着飾っている。ビラも、以前買ったミニスカだ。スパッツは履いていない。クレスタさんに、ダイヤの指輪をプレゼントした。皆が、その大きさに吃驚すると共に、ジト目になった。


  『ゴロタよ。お前は、女性心理を勉強しろ。』


  天の声は、まったく聞こえないゴロタだった。


  ケーキは、エーデル姫の分と、クレスタさんの分に分けて、それぞれローソクが立てられていた。エーデル姫は17本、クレスタさんは23本だった。ケーキは、食べ切れなかったので、レストランのお客さん達にも分けて上げた。


  今日は、クレスタさんが、少し酔っていた。誕生日のお祝いが嬉しかったのだろう。僕が、抱えて部屋に戻ると、僕をキングサイズのベッドに押し倒してきた。そして、あらゆる所にキスをしてきた。僕は、くすぐったかったが、ジッと我慢していた。


  (R18相当と思われる個所をカットしました。)


  朝、クレスタさんは、何も着ていない姿で、プレゼントされた指輪を左手の薬指にはめてニヤニヤしていた。きっと、これから南の王国のクレスタさんの実家にも行くんだろうな、と思った僕だった。それから、朝なのに夜のセレモニーをもう一度やらされてしまったのだった。

クレスタさんは、相変わらず、エロいです。

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