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第37話 3人目がパーティーに加わりました。

ノエル先生は、何を考えているのでしょうね。

ノエル先生は、13歳、日本では、まだ中学1年生です。気を付けましょう。

(まだ3月25日です。)

  シェルは、プリプリ怒っていた。


  何よ。あの娘ったら。私達の目の前で、ゴロタ君に腕組みなんかして。大体、その左腕は私のものなんだからね。勝手に、触らないで。


  ゴロタ君だって、嫌がれば良いじゃない。幾らコミュ障だって、嫌がる事くらい出来るでしょうに。それに、なあに、あのスカート、短すぎてパンツが見えてるじゃない。あれは、わざと見せてるわね。ふん、私だって、あれ位のスカート履けるわよ。明日、もっと短いのを履いて、ゴロタ君を悩殺してやるんだから。


  あの子、図々しく部屋の中にまで入って来たわ。見てなさい。私達が普通の関係じゃあ無いって所を見せつけてやるんだから。


  まず、裸同然の私とのキスね。とっても濃厚な奴よ。あんな小娘じゃあ、絶対に真似できない奴を、たっぷり見せて上げるわ。どうよ。


  あ、駄目、これ以上やっていると、立っていられなくなっちゃう。ふん、これ位で許してやるわ。




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  エーデル姫は、状況が良く理解出来なかった。


  何か、すごい娘が来たわ。あの格好、今、あんなのが流行っているのかしら。明日、ジェーンに買ってきて貰おう。でも、細い足。羨ましいわ。私の足って、ポッチャリしすぎよね。ダイエットしないと。ああ、この娘もゴロタ君が好きなのね。ゴロタ君って、本当に女の子に人気があるんだから。


  お帰りのキス、今日もとっても良かったわ。ありがとう、ゴロタ君。


  エーデル姫の頭の中は、夕飯と、夜のことしか無かったようだ。




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  ノエル先生は、初期の目標を達成できてとても満足だった。


  今日の朝、お師匠さんからゴロタ君を連れてくるようにいわれたので、初めてゴロタ君の家に行くことになったの。男子の家に行くなんて。キャッ。去年買った、ミニスカートを履いていこう。ちょっと小さいかも知れないけど、その方が男子は喜ぶって言うし。パンツが見えたって平気よ。ゴロタ君には、見られても恥ずかしくないし。


  ゴロタ君の家、凄い女の人の匂いがしたわ。あの、入校の時に来ていたシェルさんって言う物凄い美少女かしら。いや、あんな子供女が、こんな匂いをさせるわけ無いわ。


  今日、ゴロタ君と初めて腕を組んだわ。私の胸を、グリグリ押し付けながら歩いたの。あ、何か気持ちいい。何、これ。だから、皆、腕を組みたがるんだ。ふーん。初めて知ったわ。


  夕方、ゴロタ君の家に戻ったら、あのシェルさんと、胸の大きな女の人と、ゴロタ君そっくりの女の子が居たわ。あの女の子、真っ赤なワンピースを着て、何歳位かしら。ゴロタ君の妹さん?


  シェルさん、私の方を睨んでいたけど、平気よ。恋する乙女は無敵よ。でも、何、ゴロタ君。この家の中の雰囲気。まるでハーレムじゃない。


  えー、ここでキスする?その格好で?


  ちょっと、何で、そんなにキスが長いの。口の中で、何か動いているし。あ、涎が糸を引いてるし。次の、エーデルって人もキスが長いけど。格好も、殆ど裸じゃない。それで、あんなにオッパイと下半身を擦りつけたら、絶対、変になっちゃうわよ。ほら、なった。







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  ノエル先生がパーティーに加わった。冒険者パーティーではない。婚約者パーティーだ。しかし、ノエル先生は未成年。いろいろ制約がある。法律的にも、倫理的にも。


  一番最初に、決めたのは、僕の呼び方とノエル先生の呼び方だ。ノエル先生は、まだ13歳、バーティーの中で最年少だ。そこで、皆が『ノエル』と呼び捨てにすることにした。僕は、なかなか呼びにくいと思ったが、『もう先生じゃあないんだから。』と言われたので、僕も『ノエル』と呼ぶことにした。


  次に、ノエルが僕を呼ぶときは、『ゴロタさん』と呼ぶようにとのことだった。『君』付けでは、やはりどちらが年上か分からなくなる。まあ、見た目は、ノエルの方が年上に見えるが、そこは無視することにした。


  次に、寝る場所だが、流石に3人一緒に寝る訳には行かない。道具屋で、簡易ベッドを買い、寝室のベッドの横に置いた。


  最初、ノエルをそこに寝かせようとしたが、大泣きして抗議して来たので、交代で一人は簡易ベッドで寝ることになった。シェルさんが、とっても不満そうにしていたが、これは仕方がない。


  次に、1日3回のキスは、ノエルは対象外とした。僕も、淫行条例とか青少年何とかで捕まりたくないので。但し、ノエルから、頬っぺにチュウは良いことにした。ギリギリ、セーフと思われたので。また、ディープなキスは、ノエルが見ていない所でやることになった。凄く難しいけど。あ、と言う事は、朝と帰ってきてからのキスも、軽いキスでいいのかな。


  あと、ノエルは、15歳になるまで、厚手のパジャマを着て寝ること。ミニスカートは、シェルさん達が許可した短さにする事。お風呂は、絶対に僕と入らない事。パンツ1枚で、部屋を歩かない事。


  僕と腕を組む時に、胸を押し付けないとか、ゴロタ君と寝るとき、足を絡ませないと言う事は、自由事項となった。


  え、絶対に禁止事項にして貰いたかったんですけど。それは、シェルさん達もしているので、禁止できないって言われた。納得できない。


  翌日に、皆で魔法セミナーに行って、マーリン校長に、ノエルと結婚を前提にしたお付き合いをする事になり、昨日から、一緒に暮らしていることを報告すると、とても喜んでくれた。そして、ノエルには、もう店には来なくても良いと言われた。何だか、実質的なクビ宣言みたいだ。マーリン校長は、ホッとした顔をしていた。


  ノエル、お前は何をしていたんだ、ここで。皆がジト目でノエルを見たが、横を向いて口笛を吹いているノエルであった。





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  それから、皆で洋服屋さんに行って、ノエルが履いても良いミニスカートを数着買った。ついでに、シェルさんやエーデル姫もミニスカートを買ったのは何故なのか、ゴロタには分からなかった。


  ノエルは、『亀の甲羅武器店』の近くの八百屋さんの二階に下宿していた。そこからの引っ越しは、この武器店まで大して距離もなかったので、ゴロタ一人で運んだ。


  4月になったら、王都を出て、シェルさんの『郷』に向かう事になっている。その途中、ノエルの村にも寄って、ご両親に挨拶をすることになった。僕は、誰が挨拶するのか、よく理解していなかったのだが、自分がするのだと分かって、急に緊張し始めた。ノエルから、まだ緊張するのは早いからと言われてしまった。


  王都を出発するまでの間、皆でダンジョンでも潜ろうかという事になった。ダンジョンなら、特に依頼が無くても、素材である程度稼げるし、僕以外の皆のレベルアップにもなるので、一石二鳥だ。ノエルは、ポーターとして付いて来ると言う事にした。


  それで、ダッシュさんに頼んで、僕とノエルの装備を整えることにした。僕は、基本的に軽装備なので、胸と小手と脛にだけ、防具を装着する軽鎧を選択した。お金がもったいないので、青銅製のものを選ぼうとしたら、シェルさん達に猛反対された。結局、小さなミスリルのプレートを何枚か埋め込んだ水竜の皮でできた胸当てと、鋼の小手、鋼の脛当てのセットにした。銀貨5枚だそうだ。しかし、シェルさんが納得しなかった。


  「あ、高かったかな!」


  と後悔したゴロタだったが、とんだ勘違いだった。


  「ダッシュさん、この形で、総ミスリル製だと、幾らなんですか。」


  え、シェルさん、怖い事言わないで下さい。僕、ハッシュ村出身ですよ。元、平民ですよ。今まで、布の服しか着ていなかったんですよ。


  「そうだな、ゴロタだったら、鎧も小さくて済むから、金貨2枚と大銀貨5枚と言うところかな。」


  「それじゃ、それでお願いします。それから、ミスリルの上から、牛革でいいから、黒い革で覆ってください。それは、サービスでね。」


  「かなわねえな。分かった、でも、ちと時間をくれ。そうだな、3週間ってとこかな。」


  シェルさん、どうするんですか。金貨です。あの高額貨幣ですよ。お貴族様以外、あまり使っているのを見ないお金ですよ。僕は、大銅貨での生活が長く、銀貨以上の値段には拒否反応が出てしまう。鎧が、できるまでは、とりあえず、今までの布の服を新調して着ることになった。


  次に、ノエルの番だが、ポーターという役割上、布の服が標準仕様だ。しかし、それでは防御力が無さすぎなので、水竜の皮でできたインナーを着ることになった。これも特注だったが、急ぎでやると、1週間でできるそうだ。板金がないだけ、早いそうだ。


  インナーと言っても、ベスト型の上着と、スカートの下に履く半ズボン形式のもので、防御力は、青銅以上、鋼鉄以下というところか。中級レベルの魔物の直接攻撃には、耐えられるものだそうだ。


  ノエルの武器は、ポーターならナイフが相場だが、ワンダも携行することにした。ノエルの話では、マーリンの店の物はまがい物ばかりだから、この店の方が、品ぞろえが良いそうだ。マーリンさん、あなたの店は、一体何を売っているんですか?ダッシュさんの店では、そんなに良いワンダは置いていないが、一番上等なのは、ユニコーンの角を削りだした1本もので、金貨1枚だそうだ。シェルさんが、ぽんと現金で払ったので、ノエルが本当に吃驚した顔をして、次に大粒の涙を流し始めた。


  聞いてみると、王立魔法学院に通学しているとき、皆がちゃんとしたワンダを持って来ているのに、ノエルだけ、トネリコの木を削った自作の物を持って来て、馬鹿にされた黒歴史があるらしい。


  ノエルちゃん、そんなこと、普通だから。僕は何時でも、バカにされて生きて来たんだよ。


  ノエルは、冒険者では無いので、能力測定はできないが、魔法特性は、水魔法と聖魔法そして火魔法らしい。一人で3種の魔法適性があるのは、非常に珍しいのだが、学校では器用貧乏扱いで、すべてが中途半端だとバカにされていたらしい。聞けば聞くほど、黒歴史のオンパレードだが、僕は、まだ自分の方が勝ってるとアホな自信を深めているのであった。




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(3月27日です。)

  とりあえず、南のダンジョンに潜ってみる。このダンジョンは、ゴブリンからオーガまで、万遍なくそろっていて、ドロップ品も結構良い物が出るので、人気のダンジョンだ。


  ダンジョン入場料は、一人大銅貨5枚、ポーターは、大銅貨1枚だ。僕のパーティーは、銀貨1枚と大銅貨6枚が必要になる訳だ。


  管理人は、ノエルとゴロタがあまりにも幼いので、ポーター2名と思ったらしいので、『銀貨1枚と大銅貨2枚。』と言われた。当然、言われた料金をそのまま払った。まあ、他のポーターの方が、ゴロタよりも装備がしっかりしている。ノエルに至っては、水色のミニスカートに白色ダウンジャケットだ。絶対、ポーターの恰好じゃない。ザックだって、ゴロタが持っているし。


  ダンジョンに入ってからは、冒険者で溢れている1層、2層を急いで駆け抜け、3層まで潜った。今日は、ここで稼ごうと思う。


  ノエルは、人生初ダンジョンだ。魔法学院中等部1年退学では、ダンジョン実習はまだ受けていなかったのである。


  辺りを、こわごわと見回しているノエルは、ゴロタの腕をギュッと握ってきた。これは仕方がないので、お姉さま方、お許しを。


  イフちゃんは、3層に来てから、姿を現わしたが、今日は、皆に合わせて極端に短い真っ赤なミニスカートだ。


  あの、イフちゃん、パンツが見えているんですが。でも、何も言えないゴロタだった。


  そういえば、シェルさんも、エーデル姫も、さっき買ったミニスカートを鎧の下に履いている。何か、エロっぽいのだが、あえて見ない振りをしよう。


  直ぐに魔物が現れた。ゴブリンの群れだ。鎧を装備し、剣や槍を持っているので、ゴブリンソルジャーだろう。シェルさん達がサッと、身を引いた。


  ノエルに任せたのだ。


  慌てた、ノエルが詠唱を何度も噛みそうになりながら、ファイヤ・ボールを5発撃った。


    ズゴーン!!!!!


  真っ赤な火に包まれ、ゴブリン・ソルジャーは、全滅した。チャララーン。

あらあら、ついに婚約者が3人になってしまいました。でも、ノエルさんは未成年ですから、正式の婚約は、両親の同意がないとだめだそうです。

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