第366話 デンジャラス・ダンジョン
まだまだダンジョン攻略は続きます。
(7月1日です。)
このダンジョンは、かなり危険なので、シェル達を地上に戻そうとしたが、シェルが頑として言うことを聞かない。キティちゃんも『帰るのは嫌だ。』と言う。
仕方がないので、これからはゴロタが先頭だ。地下6階層は、シーサイドエリアだが、奥に向かうには、大きな川というか海を渡らなければならない。向こうに見える島まで2キロ以上ありそうだ。当然、船などないので、普通の冒険者は泳いで渡らなければならないだろう。
もう既にクラーケンの足が30本くらい見える。間違いなく3匹以上は居るだろう。
そればかりではない。浜辺には、5m以上はあるであろうヤドカリが徘徊している。ヤドカリのくせに、異様に足が速い。
ゴロタが、『斬撃』をお見舞いすると、殻の中に閉じこもる。こうなると面倒臭い。『斬撃』を硬い殻が跳ね返すのだ。
しょうがない。ゴロタは、高くジャンプして、『オロチの刀』を真上から振り下ろす。明鏡止水流の『兜割り』の極意だ。ヤドカリの殻が真っ二つになる。
割れた殻を捨て、海に逃げようとするヤドカリは、斬撃で真っ二つだ。絶対に逃がさない。今日のお昼ご飯だ。
ヤドカリを適当な大きさに切り分けて、串に刺し、バーベキューだ。バーベキューソルトを振りかける。元々の塩味とミックスして絶妙の味付けになる。
他のヤドカリどもは海に逃げてしまった。数匹狩りたかったが、仕方がない。あと、クラーケンの足も何本か切り取っておく。串に刺して焼きダコにした。残ったのは、温かいままイフクロークで貯蔵だ。
キティちゃんが、夢中になって食べている。それでもミルク付パンも欲しがっている。大きなお皿にたっぷりのミルクを入れてあげる。パンをスライスして浸し、蜂蜜をたっぷり入れてあげる。
キティちゃんは、ヤドカリを一口齧り、パンをモグモグ、焼きダコを一口齧りミルクをズズー、忙しい。どこにそんなに入るのだろうかと思うくらい食べ続けている。
食事が終わった。海の中のクラーケンも、海底深く逃げ込んでいる。何も脅威は無いが、2キロ以上も泳ぐのは疲れるので、海の向こうに見える浜辺にゲートを繋ぐ。
向こう岸でもヤドカリが徘徊している。『斬撃』を撃って、殻に閉じこもったところを、殻の中に火球を灯す。一瞬で丸焼けだ。
殻ごと、イフクロークに収納する。これで100人分位の珍味が出来る筈だ。
この階層のボスは、セイレーンだ。本質は人魚だが、人間の姿に変異している。当然だが、素っ裸だ。ここまでの戦いを見ていて、戦う気はないらしい。
ゴロタを岩陰に誘う。綺麗な歌声が聞こえる。シェルが、『ヘラクレイスの弓』で10連射を5回連続で打ち込んでいる。
歌声は止んだ。岩陰に行く気満々のゴロタだったが、際中にシェルに矢を撃ち込まれても嫌なので、諦めることにした。やはり、1人で来るべきだった。
ドロップ品は、またまたポイズンダガーだった。
地下7階層は、直ぐに嫌な階層だと分かった。例の黒くて大きい蟲達が、支配している階層だ。ゴロタも、直接戦うのは嫌だったので、イフちゃんに、イフリートの姿で先行して貰う。全てを焼き尽くす『煉獄の業火』で、跡形もなく燃やし尽くしてもらう。
匂いも嫌だったので、地上の新鮮な空気と入れ替えておく。シルフに偵察に行かせる。直ぐに報告が入った。
『ブラットデア別名黒のGは、完全消滅しています。』
これで、安心して降りて行ける。階層ボスは、昆虫人間というか、不思議な生物だった。身長は5m位、顔付きはセミのようだが、大きなカニのハサミのような腕を持っており、『フォッ、フォッ、フォッ。』と笑う変な奴だった。
これは怖く無いのか、シェルとシルフの一斉射撃の標的と化していた。時折、キティちゃんのBB弾も飛んで行く。
可哀想に、階層ボスは、1回も戦わずにその使命を終えた。シルフが、『バルタ●星人』と言っていたが、こちらの世界の生物では無いのだろう。
ドロップ品は、ポイズンダガーだった。もう、いらない。
地下8階層は、アンデッドゾーンだ。もう、ゾンビワールドだった。しかも、全て女性で、衣服を着ていない。ゾンビは、死んだ時の姿のまま、朽ちて行く途中で、動き始める筈なのに、素っ裸で死んでいく女性などいる訳がない。きっと死んだ後、身ぐるみ剥がされたのだろう。しかし、パンツ位履いていて貰いたい。
綺麗なゾンビは、身体の至る所に青い血管が浮き出ている程度で、女性の体をしている。当然、乳房や股間も綺麗なままだ。しかし、酷いのになると、乳房は崩れて垂れ下がったり取れかかっているし、股間からは気持ちの悪い液体が滴り落ちている。
もう、これも勘弁なので、ホーリー・エクスプロージョンのオンパレードだ。完全消滅して貰う。この世界のダンジョンの特徴が分かってきた。『エロ』と『グロ』だ。しかし、今まで、男性用の『エロ』は、あるのに女性用は無いのはおかしい。
ゴロタは、そう思ったことを、直ぐに公開することになった。
階層ボスもゾンビだった。男性のゾンビだ。しかも素っ裸だ。そこまでは良い。今までも、何回かあった。なんて事はない。しかし、このゾンビの攻撃が酷い。自分の股間の一物を擦っているのだ。屹立している一物の先端から、白濁した液体がシェル達を襲う。それも、止むことがない。
「キャーッ!」
シェルが顔を掌で覆おう。しかし、指を開いて、しっかり見ている事は分かっている。
身体中、青臭い白濁液塗れになってしまうシェル。キティちゃんは、目を塞いでゴロタの後ろだから大丈夫だ。シルフも浴びているが、平気なようだ。
相手はゾンビなので物理攻撃は効かない。いや、頭を攻撃すれば、倒せる筈だ。シルフに、頭を攻撃するように伝える。シルフの『MP5』が火を噴く。
ボスの頭を吹き飛ばす。しかし、股間の一物は屹立したままだ。手も前後に激しく動いている。シルフは、股間を狙って重点射撃だ。一物ごと吹き飛ばされ、股間に大きな穴が開いた。ボスは動かなくなった。
直ぐにシャワー石で流し、洗濯石で綺麗にしたが、お風呂に入りたいという。ゾンビゾーンで、お風呂は嫌なので第6階層まで戻った。
ゴロタ達の姿を見て、ヤドカリ達は直ぐに海に逃げていった。椰子の木の木陰に、露天風呂を作って皆で入った。キティちゃんを洗ってあげてたら、シェルも洗って貰いたいと言ってきた。洗ってあげてたら、変な声を上げている。キティちゃんがキョトンとしている。
最後に、シルフも洗ってあげたが、シェルの真似はしなくていいから。
服も、『復元』で、新品にしておいたので、臭くない。しかし、もう2度と行きたくない階層だった。これから行く地下9階層、想像は付くが、キティちゃんには見せたく無い。シェルも同意見だ。シルフとともに、地上に戻っていて貰うことにした。
シェルと2人で、地下8階層に戻った。地下9階層への入り口は、女性の股間のような形のものだった。その真ん中の大きな穴の中に入って行くと、長い回廊が奥まで続いていた。
空はピンク色、地面は朱色だ。回廊の途中、左右には、真っ赤な扉が立っている。壁もないのに、100枚以上の扉だけ立っている。空には天使が飛んでいる。
いや、天使のように見えるハーピーだ。真っ白な羽毛の羽根に金色の長髪、均整の取れた身体、金髪のイン毛の陰のピンクの割れ目、全てが天使のように綺麗だ。しかし、目が赤いのと、口が耳まで避けていて、膝から下が鳥の脚なのが、ハーピーの証拠だ。
シェルが、次々とハーピーを撃ち落としていく。容赦ない。1匹のハーピーに10連射を浴びせる。特に股間は、跡形もなく消し飛んでいる。
突然、手前の扉が開いた。扉の中は、広いベッドルームになっている。ベッドの上には、ニンフの仲間である冥界の淫精ランパスが、一糸纏わぬ姿で、M字開脚をしている。
ゴロタの目が、ピンク色の割れ目一点に釘付けになった。じっと見ていたら、後頭部に衝撃がきて我に返った。シェルが、『ヘラクレイスの弓』で、ゴロタを殴ったのだ。直ぐに扉が閉まった。
ゴロタが扉を開けると、扉の向こうには何も無かった。向こうの景色が広がるだけだった。
こんな扉が100枚以上も続いている。空にはハーピー、地上ではランパス。ピンクの攻撃が続く。通常の男性だったら、100mも進めないだろう。ハーピーに大事なところを食いちぎられるか、ランパスに死ぬまで吸い続けられてしまうだろう。
最後の方の扉になると、趣向を凝らしてきている。ただ見せるだけでなく、大人の玩具を咥えていたり、二人で組んでいたり。もう何でもありだった。
ゴロタは、それなりに楽しめたが、シェルは最後は半ベソで撃ち続けていた。漸く扉が無くなった。これから階層ボスだ。相手は、きっとあいつだ。予め、シェルにシールドを張っておく。
やはり階層ボスはインキュバスだった。畏れ多い事に、永遠の処女神『アテーナー様』にそっくりだ。変化自由ってチート過ぎる。
もう、『蒼き盾』が、バチバチ火花を散らしている。シェルには、『聖なるシールド』を張っておいたが、持ちそうにない。精神攻撃には、『赤くシールド』は無力だ。ゴロタの後ろに来るように指示した。
シェルは、ゴロタの後ろに逃げ込んで来たが、その時には気が付かなかった。シェルは、後ろからゴロタの腰の前に手を回してきて、股間を触り始めたのだ。
インキュバスは、通常、男性に淫夢を見せて精液を吸うのだが、コイツは両性対応のようだ。シェルが、ゴロタのズボンをパンツごとずり下げる。前に回って、口に咥えて、自分の手で自分の胸と股間を慰め始めた。
インキュバスは、それを見てニヤニヤしている。左手で乳房を揉み、右手の2本の指が股間に深く差し込まれている。
つい、抑制が外れそうになるが、発射してしまったら絶対に良くない気がして、抑制し続けた。キティちゃんを地上に上げておいて良かった。
もう十分見たので、インキュバスの頭を切り取った。首から真っ赤な血を吹き上げながら、なおも指を動かし続けている。気持ちが悪い。
インキュバスを完全に焼却したところで、シェルが我に返った。口いっぱいに広がっているゴロタのものにむせながら止めようとしない。ゴロタも抑制を外し、いつものセレモニーが始まった。
終わってから、シャワーを浴び、インキュバスの魔石を回収する。大きな淫魔石だった。試しに、終わったばかりのゴロタの股間に当てて魔力を流すと、直ぐに元気になった。危ない。シェルがジッと見ていた。
絶対に、このダンジョンはR18です。エッチすぎます。先が楽しみです。