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第293話 北の果てのそのまた先

ゴロタとノエルの新婚旅行は、とてもエッチです。ノエルが、とても好きなものですから、止まりません。

(3月19日です。)

  ゴロタとノエルは、ザイランド王国の北の果て、湿地帯の上空を飛行していた。目指すは、さらに北の極地だ。そこは、きっと極寒の地だろう。湿地帯を抜けると、2つの太陽が地平線低く後方に見えている。眼下は、真っ白な氷ばかりだった。


  さらに進むと、後ろに見えていた太陽が完全に見えなくなってしまった。何故なのかは分からなかった。


  『コノゲンショウハ ビャクヤトイイマス。チジクガコウテンメン二タイシ 23.4ドカタムイテイルコトカラオキルゲンショウデス。キタハンキュウデハ 10ガツカラ3ガツニカケテビャクヤトナルチイキガアリマス。』


  聞いても良く分からなかったが、この辺が極地点らしい。氷の上に降下して着氷した。車輪が、すぐに氷付いてしまった。ゴロタは、ノエルと二人で、外に出てみた。さすがに寒い。直ぐにシールドを張った。薄暗い空に緑色の帯が揺らめいている。あの帯は何だろう。


  『アレハ『オーロラ』デス。タイヨウカラホウシャサレテキタ『タイヨウフウ』トヨバレルプラズマノナガレ ソレガチキュウノジバト ソウゴサヨウシ タイキチュウノリュウシトショウトツ ハッコウスルゲンショウデス。』


  ありがとう、よくわかりませんでした。しかし、綺麗な現象だという事はよくわかった。ノエルと二人で、暫く空を見上げていた。さあ、飛行船の中に戻ろうとしたら、ドアが凍り付いて開かなかった。ゴロタの熱で溶かしても良いのだが、ドアが燃えても嫌なので、空間転移で車内に入った。さすがに、ここでお風呂は作れないので、洗濯石でお互いに綺麗にした。


  この場所で、3日間、過ごしたが、その間に何回、愛し合ったろう。最後の方は、もうノエルさえ気持ちが良ければという奉仕の気持ちだった。


  帰ろうとしたら、車輪が完全に凍り付いている。ゴロタは、ミニ太陽を上空300mの所に出現させた。3時間程待ったら、氷が解けて来た。ゆっくり上昇していき、ミニ太陽を消す。


  これから、ミッド・ザイランド市に行って女王陛下達を搭乗させなければならない。ミッド・ザイランド市では、王城の中に着陸した。場内の騎乗用ワイバーンが騒いでいたが無視した。女王陛下とマロー宰相、ムンガ元帥閣下が登場してきた。客席に勝手に座って貰う。上昇しながら、南の大雪山脈を目指す。高度10000mまで上昇してから、水平飛行に移った。時速1000キロの亜音速まで加速する。


  機内は快適だが、外気はマイナス35度だ。推進機から噴出される水の粒子はたちまち凍りついて、飛行機雲になっていく。大雪山脈を越えると大きく旋回しながら、主翼のフラップやエアブレーキを操作して減速していく。最終的には、推進機を逆噴射させて、飛行速度をゼロにする。降下場所は領主館の前庭だ。ここ2~3日の春めいた天気で、雪はすっかり溶けている。


  女王陛下は、領主館の大きさに吃驚していた。現在、同じ作りの館を東南側にもう一軒建築中だ。


  まず、館内の貴賓室でお茶にする。シェルとジェーンが応対している。ゴロタは、大広間のテーブルに妻達へのお土産を置く。エメラルドの指輪だ。ドミノちゃんには、まだ早いかなと思ったが、仲間はずれにも出来ない。指輪サイズは、ドミノちゃん以外はシルフが教えてくれた。一体、何時からリンクしていたのか聞くのが怖いので黙っていた。ドミノちゃんのサイズがわからないのは、今まで指輪を買って上げたことが無かったからだ。


  女王陛下のお茶の時間が終わったので、タイタン市に転移した。完全舗装された道路、石作り3階建てが基本の新しく整然とした町並み、ひときわ立派な行政庁、広大で緑の多いタイタン学院、全てがザイランド王国には参考になるようだった。


  中でも目を引いたのが、行政庁の隣の各方面に転移するゲートだった。王都とのゲートと、その管理方法を聞かれ、ミッド・アイランド市との間にも作ってくれないかと頼まれたが、これはお断りした。国防上の理由と言ったら、ムンガ元帥閣下は直ぐに納得してくれた。


  女王陛下は、ティファサンの店に展示している宝石類に興味をもったが、国家財政破綻の折、なにも買えなかった。ゴロタは、ノエルが嵌めているエメラルドの指輪を鑑定して貰ったところ、金貨5枚で買い取ると言われた。やはり、ザイランド王国の相場は安すぎるようだ。


  女王陛下に、その事を話すと、女王陛下は、自分が嵌めているエメラルドの指輪を鑑定して貰った。傷一つ無い最高級のエメラルド、それも特大サイズのエメラルドの周りをダイヤで囲んでいる指輪だ。


  ティファサンの店長が、これほど見事なエメラルドは見たことがないと言って、大金貨35枚以上で買い取りたいと言ってきた。オークションに出せば、その倍以上の値段が付くかも知れないとも言ってくれた。


  女王陛下は、交易品の当てが付いたのか、ニコニコしながら帰って行った。勿論、持ちきれない程の『タイタンの月』を買っていった。


  それから、ノエルと一緒に、和の国に行く。飛行船で7時間ほど掛かってしまった。通常は、燃料の魔石が魔力満タンでも、3時間程度しか飛行できないが、ゴロタの無尽蔵の魔力を注ぎながら飛行するので、無着陸で飛行できた。


  シルフに機体の位置確認をお願いしたら、沿革操縦して良いか聞かれた。どのようにするのか聞いたところ?ゴロタの念動力を利用して、スロットルと昇降鴕、方向鴕を操作するそうだ。ゴロタは、『オートパイロット、オン。』と言って、操縦捍から手を話した。


  『オートパイロット、オンニシマス。ゲンザイノコウド 9000m、ソクド マッハ0.9デス。』


  絶対、シルフも楽しんでいる。今の言葉、全く必要が無いはずだ。『了解しました。』とだけ言えば済む筈だ。ノエルが不思議そうにゴロタを見ている。さっきからブツブツ独り言を言っているからだ。


  ゴロタとノエルは、後部客席に移って、お茶にした。ノエルが、パンツを脱ぎ始めた。え、ノエルさん、何をする気ですか?


  ノエルは、空の上の愛し合うように求めてきた。機体がエアポケット等で揺れると、より感じるようだ。ああ、女って!


  ツーガ市に到着したのは、午後8時頃だった。いつもの旅館に宿泊する。最近は、顔を覚えられてしまい、次々と中居さんが交代してくる。そのたびにチップを上げているチップは大銅貨2枚だった。


  ノエルには、浴衣がよく似合うのだが、裾をはだけるのは止めてください。何か見えてますから。


  次の日、和の国は、ずっと南の島、琉球県に行くことにした。小さな島だったが、それでも島民は20万人近くいるようだ。県知事は、ナルハ市におり、前の領主だったそうだ。


  海の上は、現在位置の確認が難しいのだが、シルフに任せているので、何も心配がない。


  琉球は、海に囲まれているせいか、3月だと言うのにとても暑い。ゴロタ達は、砂浜に着陸して、水着に着代えて外に出た。


  ノエルは、黒の超ビキニだ。パンツの後ろは、ほぼ紐同然だ。ノエルさん?そんな刺激的な水際、どこで買ったのですか?


  ゴロタが、ノエルをじっと見ていると、顔を真っ赤にして、股間に手をやって隠そうとする。これ、足を開いたら、絶対、身がはみ出しているだろう。


  誰もいない海で、二人きりで泳ぐ。顔を上に向けてプカリと浮く。ノエルは、ゴロタにしがみついている。暫くプカリプカリとする。


  お昼は、浜辺で海鮮バーベキューだ。伊勢海老にサザエ、アワビそれにタコとイカを焼く。醤油の味付けだ。素材は、以前、南オーチ村で入手していたものだ。


  食後、一休みしてから、二人で海の中を散策する。シールドを貼っているので、溺れることもない。シールドの中は、空中と繋いでいるので、息も普通に出来ている。


  海の中は、幻想的で素晴らしく綺麗だった。大きなサメが近づいてきたが、ゴロタが『威嚇』で追い払った。海の底は、真っ白なサンゴ砂だった。所々に顔を出している岩には、海草やサンゴがびっしり生えていて、魚達の楽園だった。


  ゴロタは、海底に転がっている真っ赤なサンゴを見つけた。急潜行して拾い上げる。デカイ。ゴロタの上半身ほどある。そのまま、浮上し、ノエルと一緒に浜辺に戻った。このサンゴ、売ったら幾ら位になるのだろうか。


  今日は、ナルハ市に泊まることにしている。着替えてから、ナルハ市まで飛翔で移動する。タイタニック号は、シールドを掛けて、外から見えないようにしておく。


  ナルハ市では、海の見えるホテルにした。『東洋の丘ホテル』と言う名前のホテルに泊まることにした。スイートルームは、食事付で金貨1枚半だった。


  5階フロア全てが客室だった。入って応接間、リビング、ダイニング、控えの間、それに主寝室だった。夕食は、ダイニングでとることになったが、すべての料理を運ばせてから、二人でゆっくり食事をした。ボーイ長には銀貨1枚のチップを渡している。


  ゆっくり食事をする。シャンパンを開け、飲みながら琉球料理を楽しむ。少し青臭く癖のある香草もあったが、それも琉球料理の特質と思い、充分に楽しんだ。食後、露天風呂にのんびり入っている間に、ダイニングの食器が下げられていた。


  寝室は巨大なベッドが2つ、くっついてセットされていた。どう見ても、一度に8人以上が寝れるほどデカイ。こんないでかいベッドで何をするんだろうか。


  ゴロタが普通に寝ていると、ノエルがベッドに潜り込んできた。エッチな夜は、更けていった。


  次の日、ナルハ市内を散策する。おみやげ物屋で、小さなライオンの置物を買う。コマちゃんの元の姿を小さくしたようだ。お店の奥にサンゴの指輪が売っていた。ピンク色のサンゴで、結構な値段がした。サンゴは、赤いほど珍重され、真っ赤なサンゴは血赤珊瑚と言って、特に希少らしい。


  1グラム大銀貨2枚以上もするらしい。昨日、ゴロタが拾ってきたサンゴは、全てが濃い赤で重さは8キロ以上ありそうだ。と言うことは、あれで大金貨160枚以上の価値だ。暫く、あそこで暮らそうかと真剣に考えてしまう。ノエルも同じ考えらしく、今日は、ワカコさんの出身地に行くつもりだったが、行かなくて良いと言う。あの、浜辺で珊瑚拾いをすると言うのだ。


  参考までに、あの珊瑚をみやげ物屋の主人に見せたら、こんな立派な珊瑚は見たことがないそうだ。どこで見つけたのか、しきりに聞いて来たが、教える訳がない。


  店を出ると、変な男達が後を尾けて来たが、タイタニック号の所まで転移するので、追いかけられるわけがない。それから3日間、ずっと海の中だった。イフちゃんにも手伝わせる。回収できたのは、全部で17個、最大は30キロ以上あるものだった。色がピンク色のものは、また海の底だ。ノエルも、自分でシールドを張って潜っている。タイタニック号は、足を格納して、海に浮かべている。密封性について特注していた甲斐があった。翼が安定板のようだ。


  3日目の午後、タイタニック号は北に向かっている。今度、ワカコさんを連れてくるために、出身地のウゴの国、カズノ市まで行ってみるのだ。カズノ市は山あいの町だ。美人が多いので有名らしい。着陸した後、タイタニック号をイフクロークに収納する。カズノ市では、お土産に醤油と納豆を買った。

ノエルは、とても満足したようです。

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