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第291話 ノエルと結婚します。

ノエルは、今19歳です。15歳で結婚するのが当たり前のこの世界では、少し行き遅れています。

(3月15日です。)

  今日は、ノエルの結婚式だ。父親のダンテさんが、アリエス協会の神父をしている関係上、式はアリエス教会で執り行う。


  王都にあるアリエス協会総本部のセント・アリエス大聖堂で大司教が直接祝福と宣誓をすることになった。国王陛下も参列する。アリエス教会の高位神官も全員参加だ。


  この式のため、大金貨2枚を寄付することになっている。ダンテさんも、今度、教会の中での地位が上がるそうだ。

  午前11時から始まった式そのものは、今までの式と何も変わらない。神の祝福の言葉、誓いの言葉、宣言それに指輪交換とキスだ。ダンテさんは、ずっと泣いていた。


  結婚披露パーティは、王都の公爵邸で催した。午餐会という事で、公爵邸のシェフとメイドさん達が腕を振るっている。執事長さんは、ソムリエ役だ。


  招待客は、マーリン校長や魔法学院の教授陣それに宮廷魔導士協会の幹部たちだ。国王、皇后陛下も参列している。今日のために、わざわざエルフ公国の雪山に行ってユキウサギを大量に狩ってきた。あと、和の国で、クジラ料理やお寿司の専門店から職人と素材を派遣して貰っている。


  ワインは、クレスタの故郷のガーリック伯爵領から輸入したものを使用している。2022年ものが、素晴らしく美味しいそうだが、ゴロタは上等なワインの味を良く知らないので、そうかと感心するだけだった。仮設の舞台では、白薔薇会の皆が、讃美歌や季節の唄をうたったり、イチローさん達が曲技を披露している。シズさんの剣舞も見ごたえがあった。シズさん、その剣舞、どこで覚えたのですか。時々、剣が赤く光って、とても危ないのですが。


  あと、ビラの癒し魔法による光の輪舞が凄かった。白や赤の光の輪が次々とうまれ、空中に色々な形を作って行くのだ。癒し魔法だから、人や壁に当たっても爆発もしないし、魔力の無駄遣いだが、見ていてとても綺麗だった。


  ジェリーちゃん達、中三トリオによる合唱も微笑ましかった。最近、王都ではやっている『雪の女王』という歌劇の中で歌われている歌だそうで、綺麗な声の三重奏で、皆から大きな拍手を浴びていた。


  最後は、ドミノちゃんの唄で、小学校で習った唄を歌ってくれた。ドミノちゃん、あなたはこのままだったら、歌手になれるかも知れないです。それ位、上手で、声も素晴らしかった。シェルに聞いたら、学校の音楽の先生が、中学から専門の学校に行かせるべきだと言われているそうだ。


  でも、音楽の専門学校は王都にしかないので、ドミノちゃん一人で、王都に通わせるわけには行かない。うん、本人の希望を聞いて、王都のセミナーに週末に通わせても良いかなと思った。それにピアノも上手らしい。ジェリーちゃんのピアノを借りて練習しているらしいが、小学生レベルを越えているそうだ。


  すべての演芸が終わり、披露パーティは終わりになった。ダンテさん夫妻は、本日は公爵邸に宿泊し、明日、帰ることになっている。ゴロタ達も、皆で、リンダバーク村まで行き、村人達に結婚披露をすることになっている。


  その日の夜は、ノエルと二人でニース・タウンの別荘に泊まることにした。別荘の前まで転移してから、ノエルをお姫様抱っこをして別荘に入る。入ってすぐ、暖炉に火を入れた。3月とはいえ、山が近くにあり、かなり冷え込んでいるのだ。


  二人で、暖炉の前のソファに座る。キスをしながら、ワインを飲む。ゴロタは、リンゴジュースだ。ノエルが、ゴロタに例の言葉を投げかけた。


  「ねえ、『ノエル』って呼んでくれる。」


  いつものセレモニーだ。当然、要求に答えてあげる。


  「ノエル。」


  「なあに、あなた。」


  「ノエル。」


  「なあに、あなた。」


  1回、返事をするごとにキスを求めて来る。そのうち、キスの時間が長くなってくる。ノエルは、我慢が出来なくなったみたいで、温泉に入ることにした。露天風呂だ。24時間かけ流しなので、いつでも入れるようになっている。


  二人で、温泉に入る。空を見上げると、満天の星空だ。温泉の中で、ノエルがゴロタの上に跨って来る。ゴロタも抑制を外しているので、当然、スルリと入ってしまった。温泉の中で、ノエルは思いっきり大声で叫んでいる。周りは、森になっており、敷地も広大なので、誰にも聞こえないと思うが、一応、シールドを張っておく。


  終わってから、別荘内に入り、夕食の準備だ。今日は、二人だけなので、鍋にした。あっさり塩味の鳥団子鍋だ。カモ肉のミンチを団子にしたので鴨鍋と言うのかも知れない。


  ノエルがテーブルの準備をしている間、ゴロタはパンツを履く。上着も着ようとしたが、ノエルが着なくても良いという。ノエルは、素っ裸の上にエプロンだけだ。最近、知ったのだがこれを『裸エプロン』と言うらしい。ハッシュ町の娼館で、特別サービスのメニューにあるらしい。


  食事をしながら、ノエルがゴロタの下半身を触って来る。ゆっくり食べていられない。ゴロタは、ノエルを抱え、ベッドルームに向かう。


  朝食は、昨日の残りの鍋にご飯をいれて、お粥のようにして食べた。具材にスープが染みて、とても美味しかった。そのまま、2人でタイタン市の領主館まで行き、『タイタニック号』に乗って、王都の公爵邸に向かった。


  公爵邸には、ダンテさん夫妻やシェル達が待っていたが、既に出発の準備はできていた。皆で、リンダバーク村まで行く事になっているのだ。いつものように、全員、飛行服だ。それぞれに旅行鞄を1つ持っている。


  飛行船の中の席次は決まっている。シェルは、ゴロタの隣、副操縦席だ。客席は、1列4人掛けで5列あるのだが、真ん中に操縦席から、後部荷物室までの通路がある。乗客の乗降扉は、最後部左右にある。


  ゴロタの後ろ窓際はエーデルだ。その隣が、ノエルだ。左側席は、クレスタとビラが座る。


  2列目右側から、フミさん、ジェーンさん、フランちゃんが座る。


  3列目は、シズちゃん、ジェリーちゃん、ジルちゃんだ。


  4列目は、ブリちゃん、デビちゃん、それにドミノちゃんだ。


  ダンテさん夫妻は、ノエルとともに、2列目に座った。クレスタとビラが5列目に移ってくれたのだ。


  リンダバーク村までは、40分の飛行だった。村の外に着陸したが、村の子供達が出て来て見物していた。村に入ると、村長以下、村民全員が出迎えてくれた。教会も新しく大きくなり、小学校も出来ている。みな、ゴロタの寄進によるものだ。


  結婚披露パーティは、盛大だった。村民2000名の内、各家庭から交代交代に出席しているみたいで、教会の中から、中央広場まで、ギッシリの人ごみの中、夕方まで祝宴が続いた。ゴロタが、次々と料理と酒をイフクロークから出し続けているので、料理や酒が無くなることは無かった、


  ジェリーちゃんやジルちゃんに、結婚を申し込む男の子が列を作っていた。また、ノエルだけでなく、シェル達に踊りを申し込む男達も列を作っていた。


  クレスタやジェーンは、綺麗だがあまりにも美女過ぎて近寄りがたいようだった。その点、シェルやエーデル、ビラそれにビラは、美女と言うよりも美少女系なので、若く見られているみたいだった。


  村の娘さん達は、ゴロタとダンスを踊るために列を作っている。ことさらにゴロタに下半身を押し付けて来る娘には、ノエルが引きはがしにかかっていた。


  夕方、パーティが終わると、飛行船で、タイタン市の公爵館に戻って、シェル達を降ろした。これから新婚旅行だ。ノエルの希望では、この飛行船で新婚旅行に出かけたいそうだ。


  行きたい場所を聞くと、北のザイランド王国に行ってみたいそうだ。亜人と人間が仲良く暮らす国だ。ただ、この国の女王陛下がちょっと困った人だが、会わなければ特に問題は無い筈だ。


  ゴロタは、飛行船の進路を北に取った。今日は、大雪山脈の向こう側に野営するつもりだ。大雪山脈は、標高8000m級の山々が立ちはだかっているが、タイタニック号なら、苦も無く飛び越せる。この前、どれくらい上昇できるか試したところ、地球が青く丸い事が分かるところまで上昇することが出来た。シルフが、そこは成層圏と言い、宇宙に近い場所だそうだ。


  飛行船は、山脈の向こうの樹海が切れたところに着陸した。周囲は、一面、雪の世界だ。とっくに陽は落ちている。空には、冬の星座が瞬いていた。ゴロタは、機外に出て、お風呂を作った。即席露天風呂だ。ノエルと二人で、星空を見ながらお風呂に入る。ノエルが求めてきたが、キスだけにしておいた。


  食事は、機内で取ることにした。ソファ5列のうち、3列目を取り外し、そこにテーブルをセットする。食事は、調理済みのものをイフクロークにしまっておいたので、取り出して温めるだけだった。


  食事が終わると、4列目と5列目のソファを移動してベッドを作った。ダブルベッドサイズよりも少し大きいサイズだ。マットレスとシーツ、それに毛布。枕を出して、横になった。当然、二人とも裸だ。考えてみると、このような使い方は今日初めてだった。ノエルは、初めての機内エッチに興奮していた。シルフが余計な事を教えてくれた。


  『クルマノナカデスル セックスハ カーセックス トイイマス。』


  どうでもよい情報だった。この日、ノエルは、3回も行ってしまった。


ノエルのお母さんのワカコさんは、秋田県の出身だそうです。秋田美人で有名な所です。

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