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第176話 別荘に入居を開始しました。

いよいよ別荘に入居します。今回も戦闘はありません。

(12月20日です。)

  ハッシュ村の別荘、いや新領主館が出来上がった。この場所は、もうハッシュ村ではない。領主直轄の街だ。街の名前は、ニュー・タイタン市としようとしたが、旧市街も無いので、単にタイタン市とすることにした。


  領主直轄騎士団200名、衛士隊50名を擁する辺境の一大都市になる予定だ。まあ、現在、騎士団及び衛士隊は広く募集中だが。


  領主館は、木造レンガ作りの3階建てだ。途中、大幅な設計変更をして、大晩餐会ができる大広間や賓客を迎える貴賓室などを追加した。また、造りも別荘ではなく領主館となったため、庭園造園込みで大金貨80枚となってしまった。しかし、ギルド関連及びレストラン、ホテルそれに娼館の売り上げて、毎月大金貨18枚以上の収入があるため、痛手は無い。ギルドのゴロタ口座にも、現在、大金貨が300枚以上あるので、何もしなくても生活には困らない。


  新しい執事やメイドさんも雇ったし、いつでも入居OKという状況だった。


  屋敷は、東向きに建てられている。元々のベルの家は、森から500m位離れていたが、南北に500m位の幅を敷地として囲うことにした。東西は、1500m位の奥行きだ。敷地を囲う高さ280センチの塀は、ゴロタとクレスタが土魔法で1日で作ってしまった。


  タイタン市の西はずれから、綺麗な並木道を2キロ位行くと、大きな門扉が見えてくる。両脇には、衛士詰所があり、現在は、誰も立っていなかった。正面の門扉から入ると、その先約800mの敷地内通路があるが、すべて石畳となっていた。


  館の前は、噴水付きのアプローチとなっており、大きな両開きの扉を開けると、大広間となっている。300名程の舞踏会が十分にできる程の広さで、床は大理石張りだ。暖炉脇にスタイン兄弟の真新しいピアノが置かれている。2階吹き抜けから大きなアーチを描きながら2つの階段が設けられており、また、北の端には、壁沿いに階段が設けられていた。大広間の西側が、廊下をはさんで応接事務室が3つと、貴賓室が1つ、あと、キッチンや執事事務室、メイド更衣室剣兼休憩室などバックヤードが並んでいる。裏に出ると、大きな露天風呂となっており、クレスタが掘り当てた温泉がかけ流しでお湯を張っている。


  2階は、一番南側が、ゴロタの主寝室と事務室及び喫茶室となっており、シェルとエーデルの部屋が、ゴロタの部屋の北側に廊下をはさんで並んでいる。シェルの部屋は、事務室が併設されており、かなり広い部屋だった。シェルは、東側つまり正門側で、エーデルが西側つまり裏門側となっている。東側には、クレスタ、ビラ、フランちゃんそしてジェリーちゃんとなっており、西側は、ノエル、シズちゃん、フミさんとレミイさんとなっている。エーデルの部屋には、控えの間があり、ジェーンさんが使っている。控えの間と言ってもバス・トイレ付きの立派な部屋だ。あと、北側に東西3つずつの部屋が空いている。全ての空き部屋には、ベッドがツインで配置されていた。2階は、全室、トイレ、温泉バス付だ。また、一番北側には、キッチンと共用トイレそしてクローゼットが配されている。


  3階は、白薔薇会及びサクラさん達忍びの部屋だ。大きさは、それほど大きく無く、共同トイレ、共同バスだが、共同バスは、一度に6人が一緒に入れるようになっている。当然、温泉かけ流しだ。


  それと、1階には、秘密の部屋があり、シェル達以外は、開け方の知らない部屋だ。そこには、常設でゲートがあり、王都の屋敷、ハッシュ村のギルドに繋がっている。


  王都の学校に行っているノエル、ビラ、シズちゃん、フランちゃんそしてジェリーちゃんは王都の屋敷で暮らし、シェル、エーデル、クレスタはタイタン市の領主館で暮らすことになった。


  週末は、ノエル達もタイタン市に来ることにしている。夜のセレモニーは、全て公平にしなければいけないので、ゴロタが、屋敷と領主館を往復することとなった。


  しかし、今日から学校は冬休みなので、全員が領主館で引っ越し作業だ。引っ越しと言っても、主に持って来るのは、洋服、バッグ、靴類だし、大切なものはほとんどイフクロークに預けているので、特に問題は無かった。


  しかし、今年の8月からゴロタと共にイフちゃんもいなくなったので、既に持っている服やバッグをもう一つずつ買ってしまった。二つ持つことにより、両方の屋敷の部屋に置くようにしているらしい。


  とにかく、領主館は、大自然が満喫できるので、こちらを生活の中心に持って来ることには、誰も異論は無かった。


  領主館の東側には、少し離れて使用人の居住棟と馬車保管庫そして馬厩舎がある。


  衛士詰所も正門と裏門にあるが、現在は衛士は詰めていない。来年になってから採用業務を始めるつもりだとダンヒル大佐が言っていた。


  執事やメイドは既に採用している。


  執事さんは、3人いて、


    執事長  セビリアさん  52歳

    執事   イソップさん  38歳

    執事   グリムさん   36歳


  メイドさんは、7人いて


    メイド長 イブさん    28歳

    メイド  ウエストさん  24歳

    メイド  エルロさん   23歳

    メイド  オセロさん   21歳

    メイド  カトリンさん  16歳

    メイド  カレンさん   26歳

    メイド  キセイさん    18歳


  という構成だ。あと、厩務員や庭師などが6人程いる。男性執事と厩務員それにイチローさん達の部屋は使用人居住棟にあり、食事と掃除をする叔母さんが2人、住み込みで働いている。


  領主館3階は、女性使用人の部屋がメインで、メイドさん達は、メイド長以外は、2人部屋だ。全部で4室を使っている。白薔薇会で5室、サクラさん達で2室使っているが、3階は全部で16室あるので、まだ十分に余裕がある。    


  今日は、皆で入居祝いをすることになった。夕方からの食事会の準備の前に、皆で露店風呂に入ることにする。


  男性はゴロタだけで、白薔薇会やさくらさんそれにメイドさん達まで、一緒に入ることになった。


  ゴロタは、もう、とても見ていられないので、早々にお風呂から上がることにしたが、白薔薇会のクスシさんに腕を掴まれ、逃がしてくれなかった。あの、クスシさん、どうしてそんなに足を広げているのですか。見えていますよ。


  もう全員総がかりで、背中を洗われてしまったが、クスシさんが、ゴロタの前の方を洗おうとして、シェルに突き飛ばされていた。


  ジェリーちゃんは、とても嬉しいらしく、素っ裸で風呂場を走り回っていたが、まだまだ子供だという感じだった。


  食事は、大広間に全員が座れるだけのテーブルを出して、温かい鳥団子鍋にした。醤油味のスープはとても美味しく、和の国のコメから作ったお酒がとても良く合っていたらしい。勿論、ゴロタは飲まなかったが。


  執事やメイド達は、シェルの事は単に『奥様』と呼び、後の二人は『エーデル奥様』、『クレスタ奥様』と呼んでいる。婚約者達は、『ノエルお嬢様』と名前の後に『お嬢様』を付けて呼んでいる。ジェーンさんやフミさん達は、同じメイド仲間と言う扱いになっているので、単にさん付けで呼ばれていた。


  今日の、夜のゴロタ当番は初めてジェリーちゃんとなった。ジェリーちゃんは、厚手のネグリジェを着ていて、お腹には腹巻を巻いていた。


  ジェリーちゃんと一緒に寝る訳だが、特に何かをするつもりもないので、おでこにお休みのキスだけをした。お布団に入ると、ゴロタに抱きついたまま、ぐっすり眠ってしまった。ジェリーちゃん、一体いつまで我が家にいる気なのだろう。


  次の日、ハッシュ村の様子を見に行った。村人達は、今年はとてもいい年だったようだ。作物は豊作だし、小麦や野菜もギルドやホテルで高値で買い取ってくれる。


  それに部屋に余裕のある家では、民宿をして現金収入が結構あったし。暇なときはホテルやギルドの掃除をしたり、賄いをして副収入が多かった。


  何より、年貢と税金が無いと言うのが魅力だった。


  今は、農閑期なので、小学校の建築現場やタイタン市の公共施設の建築作業に従事して現金収入がある。去年までは、秋に収穫した作物から高い年貢を納め、残ったもので来年の収穫時期まで食つなぐのが精一杯だったのだから、今年からの生活は大変化だと言える。


  ただ、急に収入が増えたものだから、亭主が女房の目を盗んで娼館通いをして喧嘩になることも多く、奥さんたちから、娼館立ち入り禁止者のリストが娼館の店長に提出された。まあ、反対する理由も無いので、その通りの措置をとることにしたそうだ。


  あと、村の若い子が、『ラビット亭』や『シャトー・ワイス』に出入りしているらしいので、15歳未満入店禁止の札を出すことにした。


  冒険者達相手の旅館も続々と立ち始めており、競争が激しくなっているようだが、ホテル『エーデル』では、超高級ホテル並みのサービスとセキュリティを誇っており、その割にリーズナブルな値段設定なので、常に満室だった。


  年内に、シェルとともにグリーン・フォレスト連合公国に行って、大公閣下に挨拶をするつもりだが、まずは『聖夜』のイベントが終わってから行く事にした。


  タイタン市の建設は順調だった。ダンジョン街道とシェル通りの交差点を中心に行政庁や大規模店舗の建設は急ピッチで進められ、王都やエクレア市の有名店舗の支店が出店してくれているようだ。


  住居地域も、インフラが整備されていることもあり、王都からの入居希望者も有る位だった。後、エリーさんからの要望で、亜人を帝国やフェニック帝国から入居させて貰いたいとのことだった。


  タイタン市の郊外には、広大な原野が広がっている。今までは、ハッシュ村から10キロ以上離れていたので、農作業に来るにしても、移動に時間が取られていたが、これからは、都市を相手の農作業を考えていかなければならない。そのための労働力の確保は急務だった。


  ああ、やる事が一杯過ぎて大変だ。

メイドさんの名前と年齢を記載していますが、特に意味はありません。全員モブの予定です。多分。

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