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第158話 ダンジョンに名前を付けました。

あっという間に160話です。

ゴロタの領主としての経営がうまく行くかどうかはダンジョンの運営にかかっています。

(4月24日です。)

  クレスタが手に入れた『キルケの杖』は、神話時代の大魔法使いキルケが使っていたという杖だ。素材は、分からない。長さが170センチ位の謎の白い木だ。硬いが、とても軽い。石突きには、アダマンタイト鋼が使われている。そのまま突き刺しても良い形状だ。


  クレスタは、騎士団で少し剣術は習った事はあるが、杖術は習った事が無い。僕もよく知らないので、暇な時、明鏡止水流の杖術を習うつもりだ。


  それよりも、魔法属性だ。嵌め込まれた魔石に対応し、


    火、風、雷、土、聖


  の5属性が使える。しかしそれだけではなく、増幅率がハンパない。普通、属性の無い者が、魔石を介して発動する威力をレベル1の初級とするとレベル4の極大級まで増幅した威力だ。


  魔法のレベルの威力は、その数の倍数では無い。二乗だ。つまりは、レベル4は、16倍相当だ。


  クレスタの風魔法は、元々レベル4程度はあるだろうから、レベル 8になる。という事は64倍、もう、自分の魔力総量との勝負だ。


  僕とシェルは、王立冒険者ギルドのギルドマスターであるフレデリック殿下と会っていた。ハッシュ村のダンジョンを登録するためだ。それと、ダンジョンの側に、ギルドの出張所を作って貰いたいので、その相談に来ている。


  ギルドの出張所の件は、直ぐに了解して貰った。ギルドとしても利益が見込まれるからだ。問題は、冒険者が、そこまで行くかどうかだ。ハッシュ村は、余りにも遠い。まして、ハッシュ村から、ダンジョンの入り口まで、徒歩で2時間以上も掛かったのでは、誰も行かないだろうとのことだった。


  僕には、一つの考えがあった。ハッシュ村と、ダンジョン入り口の間の道を舗装し、高速馬車を走らせる。そうすれば、30分以内で行く事が出来るだろう。当然、馬車は無料にする。


  但し、ダンジョンに入るのに、手数料として大銅貨5枚を貰う。それをギルドと折半するのだ。ダンジョンでの回収品の買取額の5%は僕が税金として徴収する。


  ギルド出張所は、僕が村に作るが、職員はギルドから派遣して貰うつもりだ。いなければ、臨時採用をして貰う。ギルドマスターは、エクレア市冒険者ギルドのヘレナさんを希望した。ヘレナさんと能力測定機、それと情報通信機は絶対にお願いしたいと言った。


  最後に、ダンジョンの名前だが


    『シェル・ダンジョン』


  と名付けた。あの森は、シェルと初めて会った森だ。森自体にも『シェルの森』と名付けた。これは領主の特権だ。


  シェル・ダンジョン攻略、最下層のダンジョンマスター討伐は、金貨1枚の成功報酬で依頼を掛けた。この依頼は、全国に流れて行くので、冒険者が村に集まるだろう。


  ギルドを出る前に、この前オークションに出した『ガルム』の応札状況を確認したところ、今のところ、最高入札額は大金貨33枚だそうだ。もう少し上がりそうなので、様子を見た方が良いと言われた。


  次に、バンブーさんの所に行った。ハッシュ村にギルドと旅館などを建てて貰いたい。それも大至急に。バンブーさんは、快く引き受けてくれた。


  職人を全部持っていくわけには行かないので、こちらで、あらかじめ、木材を切って置き、向こうに運び込むと同時に組み立てる方式で建てるそうだ。バンブーさんの発案で『プレカット工法』と名付けたそうだ。プレカット工法ならば、内装次第だが、1か月で2軒とも建つそうだ。


  僕の別荘は、まだまだ時間がかかるので、屋根とか内装の職人をそのまま回せるそうだ。建設費は、旅館が大金貨10枚、ギルドが大金貨5枚それに武器屋兼道具屋は大金貨3枚だった。支払いは、出来上がってからでいいそうだったが、忘れてしまいそうなので、全額キャッシュで支払っておいた。


  後、ダンジョンの入り口に、寝泊まりが出来る見張り小屋を作って貰うことにした。トイレとカウンターそれに仮眠室があればいい。金貨7枚だった。


  シェルさんと一緒に、ハッシュ村に向かう。ジーク村長と話をするためだ。ダンジョンを公開して、冒険者を呼び込む事を伝えた。


  また、旅館をハッシュ村に作るので、村の隣の空き地を開発する。冒険者ギルドと旅館、を武器屋兼道具屋を建てるが、旅館の従業員は、村の女の子達から募集するので協力して貰いたい。ギルドでは、レストランもやるので、従業員は別に必要だ。


  ジーク村長は、直ぐには難しいかも知れないと言った。これから、種植えから始まって、農作業が忙しくなるので、余剰労働力がどれくらいあるか不明だとの事だった。


  それも、もっともだった。それでは、村の皆に協力して貰って、旅館の従業員たちの宿舎を間借りしたいと言ったら、それなら可能だと言った。


  それから、僕は、領内のドビー村とフライス村に行って、ハッシュ村へ出稼ぎできる女子を募ったところ、ある程度まとまった数が応募しそうだった。採用試験の日程は、後ほど連絡することにした。


  あと、武器屋と冒険者用道具店だが、これは、あのビビさんに協力を貰うことにした。一旦、王都に戻ってから、独りで、ヘンデル帝国セント市のビビさんの店に向かった。


  ゲートは、ビビさんの店の裏に開けて『空間転移』した。表に回って、驚いた。前は、露店のような店だったが、今は、木造2階建てで、脇に武器・道具専門店があった。


  1階は、食堂とギルド出張所、2階が宿泊所になっている。ビビさん一家と従業員は、武器・道具専門店の2階で暮らしている。


  従業員は、相変わらず超ミニスカ『セーラー服』で、獣人の他に人族の女の子もいた。ミニスカの丈は、膝上ではなく、股下の長さで測った方が良い位短く、歩くとパンツのフリルが見えっぱなしだった。


  ビビさんは、僕を見つけると、走り寄ってきた。今日の姿は、従業員と同じ超ミニスカ『セーラー服』で、少し無理があるが、確か、今25歳位だから、ギリOKかも知れない。とにかく、顔のそばかすはともかく、足が綺麗なので許せるのだ。


  ビビさんは、僕に抱きつき、背中に回した腕に力を入れながら、濃厚なキスをしてきた。あ、この展開はヤバい展開と思った僕は、腕でビビさんを引き離し、テーブルに座って、『シェル・ダンジョン』の事を話した。旅館とダンジョンショップが軌道に乗るまで、面倒を見てくれないかとお願いしたのだ。


  ビビさんは、まだ幼い娘を連れての長旅は無理だと言ったので、ゲートの話をしたら、それなら行っても良い。この店は、今の猫族の子に任せられるようになったし、武道具店は、学校に行っている息子が手伝ってくれているので、心配ないそうだ。


  では、従業員の面接の時に立ち会って貰うことで話が付いたので、帰ることにしたら、今日は泊まって行けという。物凄く怪しい予感がしたので、丁寧に断って帰ることにした。


  次に、僕は、ヘンデル帝国帝都グレート・セントラル市の売春宿『快楽の穴』を経営しているドエス商会に行った。兎人のサリーさんの出身村を聞くためだ。


  サリーさんの出身村は、帝国の最南端、海沿いのラビット村という所らしい。詳しい場所を聞いたら、ダブリナ市の真南らしい。


  礼を言って、帰ろうとしたら、何の用があるのか聞かれたので、ハッシュ村で旅館やレストランをやるので、手伝って貰いたいと思って探していると言った。


  ドエスさんは、もし下半身専門店を経営するなら、手伝わせて欲しいと言った。将来的には必要な店だろうから、その時には、お願いすると言って商会を出た。


  次に、ゼフィルス教孤児院に行ってテルとマリちゃん兄妹に会おうとしたが、既に孤児院を出て、二人で暮らしているそうだ。住所を聞いたら、近くだったので、行き方を教えて貰った。


  行ってみると、マリちゃんが部屋にいて夕食を準備していた。テル君は、まだギルドから帰ってきていないそうだ。


  そうか、テル君はもう冒険者として頑張っているのか。マリちゃんは、まだ14歳なので、冒険に行けないので、教会の仕事を手伝ってお小遣いを稼いでいるそうだ。


  テルを待っている間、ソファに座ってお茶を飲んでいると、マリちゃんが隣に座ってきた。嫌な予感がした。そして、その予感は的中した。


  マリちゃん、急に僕にキスをしてきたのだ。それだけだったら、まだ許せるが、僕の手を取り、ベッドルームのドアを開けた。


  これは、不味い。玄関に向かって逃げようとしたとき、テル君が帰って来た。


  ホッとした僕、残念がるマリちゃん、え、マリちゃん、今、舌打ちしませんでした?


  僕は、二人にギルドで働いてくれないかとお願いした。当然、テル君はダンジョンに潜っても良いが、マリちゃんは、ここよりも収入は良い筈なので、考えてくれるようにお願いした。


  マリちゃんは、お兄ちゃんが嫌でも、独りで行くと言ってくれた。さっきの事があるので、それ以上は強くお願いしなかったが、テル君も了解してくれた。お店ができるのは、1か月後なので、迎えに行くと言ったら、今から行きたいと言ってきた。


  え?まだ、泊まるところも無いし、それは断って、必ず迎えに来るからと言って、テル君達と別れた。その日は、もう遅かったので、王都の屋敷に戻ることにした。


  翌日の昼過ぎ、ダブリナ市の郊外に『空間転移』した。そこからワイちゃんを呼んで、空の旅だ。南の海岸を目指す。30分も飛んだら、海が見えた。距離にして、300キロ位か。


  ラビット村が見えた。藁葺き屋根の家が点在している。村の近くに降りた。兎人の男達が、手に手に木の棒や鋤や鍬を持って集まって来た。僕は、ワイちゃんを山に帰し、サリーを呼んでもらった。呼んだと言っても、やっと一言、


    「サリー」


  と言っただけだが。何回か、同じ言葉を繰り返しているうちに、サリーが飛び出してきた。


  速い。僕にドーンとぶつかって、ひっくり返ってしまった。あ、パンツ。すぐ、裾を直しながら立ち上がり、村の人達に説明を始めた。


  村の人達が、戻って行った後、家に来てくれと言った。行って見ると、本当に貧しい農家の家だった。家と言うより小屋。ウサギ小屋だった。


  お姉さんのエリーさんは、実家に帰ってから、身体の調子が良く無く、ずっと寝たり起きたりだった。現金収入の無くなった家では、食うのにも困っていたらしい。

ダンジョンで収益を上げ、レストランで収益を上げ、旅館で収益を上げ、この調子で、色街運営まではなかなか上手く行きません。しかし、冒険者の集まるところには、絶対に必要なのです。

遂に1日のPVが500を超えました。あと、ブックマークが増えてくれると嬉しいのですが。

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