第1話〜転校生が来た!〜
〜第1話転校生が来た!!〜
ここはスクラン魔法学校の1年A組。今、担任のファイ先生の授業を受けている。
「では、この火の玉をだ出す魔法をしてる人、手を挙げて。」
まだまだ若い(?)ようなファイ先生が言う。
「はいはい!先生!私がやりまーすっ!!」
この中で一番元気がいいメイが大声でいった。
「みんなぁ〜に〜げ〜ろ〜!!!!」
他の生徒が大声で叫び、みんながメイから2mくらいはなれた。
「なによぅ。みんな私の魔法が信じられないっていうの?」
メイはブツブツいいながら準備をする。
「よし、準備完了!いっくよぉ〜!!」
メイが大声で叫び、
「火の玉よ出ろ!!」
メイが言った瞬間。
ボン!!音とともに火が爆発した。
「ありゃ?」
というなんともなさけない声でメイが言う。
「キャー!ギャー!ワー!!」
皆が大声で叫び、パニック状態になった。
「こら!!皆静かに!!先生が消火するから!」
といい、ファイ先生がなんらかの呪文を唱えると、瞬時に火が消えた。
「すごーい。先生さすがぁ。」
皆が関心の声を出している。
メイはふてくされたようにほおを膨らませてムスッとしている。
「よし。やり直しだ。リク、次やってくれないか。」
先生はメイを必死でなだめているリクを指した。
「は、はい!」
リクは驚いたように返事をし、さっそく準備をした。
「火の玉よ、出ろ」
ボッリクの杖の前に野球のボールぐらいの大きさの火の玉が出てきた。
「オオー。すごいメイとは大違い!」
皆はグチグチと余計なことをいう。
ふんっメイは完全にふてくされてそっぽを向いた。
「よし。リク、よくやってくれた。これで授業は終わりだ。」
と、ファイ先生が言い、皆が席から離れ、キャイキャイと話をし始める。
メイは席から離れず不機嫌な顔のまま、文句をグチグチ言い出した
「まったく。どうして皆私の魔法を信じないのかしら。今回はちょっと失敗しただけじゃない。
失礼ったらありゃしないわ。」
メイのグチを聞きながら
(今回だけって・・・・いっつも失敗してるじゃないか。)
リクは心のなかで言う。
「リク、なんかいった?」
ギロッとメイはリクを睨みつける。
「え、いやなんにも言ってないよ。」
リクが必死になって言うが、
「なんか怪しいわね。はっきりいいなさい。」
メイは睨みながらリクに顔をちかずける。
「やぁ。遅れてすまなっかた。HR始めるぞ。」
ファイ先生は言い。メイとリクは席に座った。
「HRを始めようと思うのだが、その前に転校生を紹介する。」
ファイ先生が言った後、教室がザワザワし始めた。
「ね、リクっどんな子だろ!すんごい気にならない?」
メイはさっきまで不機嫌だったとは思えないほど笑顔になっていた。
「うん。まあね。」
リクは適当に返事をする。
「こら!静かにしなさい。」
シーン教室はいつもどおりの静かさに戻った。
「こっちおいで。」
ファイ先生は手招きをして、転校生を呼ぶ。
そして、教室の外から出てきたのは・・・・。
「・・・・・・・・。」
皆が驚いた。
パッチリとした目にほっそりとした体格。背は低めで髪は黒と茶色がまじったセミロング。
ーその少女はとてもかわいらしかった。
「転校生のノァ・ミルだ。」
と、ファイ先生が言う。
「えと、ノァ・ミルです。どうぞ皆さんミルって呼んでください。仲良くしてくださいね。」
ミルと呼ばれる転校生はほんわりと微笑んだ。
「ねぇ、リク。ミルって子、絶対なにか裏があるわよ。そう思わない?」
と、メイがリクに言う。
「そう?とってもかわいい子に見えるけど。裏があるとは思わないなぁ。」
と、リクがメイに答える。
メイは「あっそ。」の1言だけを言って、そっぽを向いた。
「なに怒ってるの?」
リクが聞くと。
「別に。何もないわよ。」
メイはややきつめの声で答えた。
HR終了後、ミルの周りにはいろんな生徒が集まった。
「どこからきたの?」「友達になろうよ」
など、皆が次々に話かける。
「んーと、ケイフから来たんだ。よろしくね☆」
ミルは答える。とってもすきとおる、きれいな声だった。
しかし、そのようなかわいさはその時だけだった。
次の日、ミルはホットパンツにノースリーブという。露出度が高く、なんとも大胆な服装で来た。
先生が注意すると
「なによ、そんなの私のかってじゃない。私が服装をどうしようが皆は困らないはずだわ。」
と、ミルは先生に反論し、一向にやめなかった。
「ちょと!そこの転校生!服装がどうかしてるわ。やめなさい!」
と、メイはミルに大声でいうと
「ふん、あんたの方がどうかしてるわ。なにをしようと私のかってじゃない。
あ、それともこんなにかわいくて皆に愛されてる私がうらやましい?」
「なんですってぇ〜!」
メイがとうとうキレて、ケンカが始まってしまった。
「あんたにはお仕置きが必要みたいね。くらいなさーい!!」
メイは呪文をいった。
「雷よ出ろ!!」
バーン!ものすごい音が出て、メイの横に小さな雷が落ちた。
「あら、どこ狙ってるのかしら。私はこっちよ。」
と、ミルはほぼイヤミにしか聞こえない声で言った。
リクは他の生徒に教室を出てもらい。2人を止めようと間に入った。
「ちょっと!リク、邪魔よ!どきなさい!」
「あなただれ?私の前に出るなんて100万年早いわよ!」
2人が同時に言う。
「2人とも止めなよ!ケンカは駄目だよ。」
リクは言い。2人の動きを止める呪文を唱えた。
「きゃっ!リク何するのよ!」
「あなた!私にそんなことしてただで済むと思ってるの?!」
またまた2人は同時に言った。
「メイ!それにミル!誤って!それじゃないと・・・・」
リクが言い終わるまえに先生が来た。
「先生・・・・」
「リク、魔法を解除して!話がある。」
「は、はい!」
リクは返事をし、すぐに魔法を解除した。
「あ、戻った」
先生はすぐに真剣な顔になる。
「クラスの委員長、カイが「妖精の森」にいったきり帰ってこないんだ。リク、メイ、ミル。すまないがカイを探しにいってくれないか?「妖精の森」の地図は渡す。3人ともすぐにいってくれ!」」
「はい!先生まかせて!!」
「まかせて下さい!」
メイとミルは同時に言い、またまたにらみ会いをした。
「先生!どうして僕もいっしょなんですか?」
リクは疑問に思ったことを言った。
しかし、ファイ先生はそのことには答えず、
「はいこれが地図だ」
と、先生はリクに地図を渡した。そして、先生は職員室に戻ってしまった。
・・・・・・・。
沈黙がだいぶ続き、
「それじゃあ行こっか。」
リクが言い、3人は学校を出ることにした。
「妖精の森」へ、カイを探しに・・・。