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とあるビルの意味不明なエレベーター

お久しぶりです。


今回はちょっとしたリハビリ的なコント物を書いてみました。


100%ギャグです。

 ここはとあるビル。


 エレベーターに乗ろうとする人は必ずと言っていいほど喜んだり、悲しんだり、怒ったり等々ちょっとしたトラブルが起きる有名なビル。


 そんなビルに入る人はこれからエレベーターの前に止まっていた。




~TAKE1~



「あ~~綺麗なトイレでぶっといウ○コがモリモリ出て気分爽快じゃわい」


 ビルにあるトイレを使って用を足した源三はスッキリした顔で下品な事を言いながら、エレベーターを利用して下に降りようとボタンを押していた。


「今ならナンパが成功しそうな気分じゃの~。よっしゃ! このまま町に行ってナンパしに行くのじゃ!」


 この後の予定を考えた源三は、エレベーターのドアが開いたのを見てスキップしながら中に入ろうとした。


 が、


「……ほえ? ワシ、さっきボタンを押したよな?」


 目の前には少し小さくなっているエレベーターのドアがある事に足を止めてしまった源三。


 源三はボタンを見るが、それは光ってて押されているが、小さくなってるエレベーターのドアの横には更にボタンがあった。


「………………」


 源三が無言で小さめのボタンを押してドアが開くと、


「…………………へ?」


 また更に小さくなったエレベーターのドアとボタンが出た事に素っ頓狂な声を出す。


「おいぃぃ! 何じゃこのエレベーターは!? ワシを舐めとんのか!?」


 2回連続ドアとボタンが出た事に思わず突っ込みを入れる源三。だが周囲には誰もおらず、空しく響くだけだった。


「くっ……! な、何で膝を曲げながら押さねばならんのじゃ……!」


 さっきまでの爽快感が無くなってる源三は、少し辛そうに膝を曲げながら小さくなってるボタンを押す。


 もういい加減に中に入らせろと思いながら更に小さいエレベーターのドアが開くと、


「おいエレベーター! 貴様いい加減にせんかぁ! ワシをバカにするのも大概にせぇい!!」


 また更に小さいエレベーターのドアとボタンが出た事に源三の怒りは頂点に達して、仕方なく階段を使って降りる事にした。





~TAKE2~




「悪いな錬、つき合わせてしまって」


「気にすんなって、どうせやる事なくて暇だったからよ」


 ちょっとしたスポーツ施設があると聞いた修哉は、物の試しにちょっと見てみようと思い、偶然会った錬を誘ってビルに来ていた。


 錬が5階に行く為にエレベーターを利用しようと、上の表示があるボタンを押そうとするが、ちょっと違和感があった為にボタンを押す手前で止めている。


「なぁ修哉よぉ、何でこのエレベーターは『のぼり専用』って書いてんだ?」


「下りは階段使えって事じゃないのか? 向こうに階段があるし」


 錬の疑問に修哉がエレベーターから少し離れたところにある階段を指しながら言う。だが、錬はそれでも疑問は晴れていないが、一応納得しながらボタンを押した。


 そしてエレベーターのドアが開くと、


「「……………………」」


 扉の先には階段があった為、修哉と錬は無言になってしまった。


「おい修哉、これエレベーターだよな? 何でエレベーターなのに階段があるんだ?」


「…………書いてる通りの意味じゃないのか? 『のぼり専用』だから」


「……………エレベーターの意味ねぇじゃねぇか!!」


 キレ気味の突込みをする錬。


 すると、


「あ、ラッキー。ドア開いてるわよ」


「早く行かなきゃ」


 ミニスカを履いている女子がエレベーターのドアが開いてるのを見て、颯爽とエレベーターの中にある階段を使って登り始めた。


「さぁ修哉、俺達も健康の為にこの階段エレベーターで行こうか。グフフフ……」


「……下心が見え見えだっての」


 女子のミニスカの中身を見ようと後を追うように階段エレベーターを使って行く錬に、修哉は錬の行動に呆れながら少し離れてる階段を使う事にした。




~TAKE3~




「あれ、美咲ちゃんじゃない。何でこんな所にいるの?」


「そう言う貴女こそ、どうして此処にいるのかしら?」


 エレベーターの前で偶然に鉢合わせた有紗と美咲は怪訝そうに尋ねた。二人は互いに一体どうしてこんなビルに入っているのか疑問を抱きながら答えようとする。


「さっきアタシの可愛い妹である綾ちゃんがこのビルに入ったのを見たから、ちょっと気になってね」


「あら奇遇ね。アタシも……って、誰が貴女の妹よ。綾ちゃんはアタシのよ」


 有紗の台詞にすぐ反論する美咲。


 先程有紗が言ったように、この二人は宮本綾を偶然見かけて声を掛けようとしたが、綾が急いでビルに入っていったので気になって後を追ったのだ。そして綾だけでなく偶然にも有紗と美咲が互いに鉢合わせたと言う訳である。


「にしても綾ちゃんどこに行ったのかな~? 久しぶりに綾ちゃんと二人っきりで遊ぼうと思ってたのに」


「アタシの目が黒い内はそんな事させないわよ。って言うか、アタシだって綾ちゃんと二人で遊びたいんだから」


「よくいうよ。以前綾ちゃんとお泊まりしたそうじゃない、美咲ちゃん?」


「何のことかしら? 全然記憶に無いわね」


「とぼけんじゃねぇぞゴラァ! 綾ちゃんが美咲ちゃんの家にお泊まりしたって本人から聞いたんだよ! 綾ちゃんの手料理を食べた後には、一緒にお風呂に入った上に抱き合って寝ただぁ? もう聞いてて殺意沸いたよ~」


 美咲に独占されていたの事を知った有紗は本気で美咲に殺意を抱いていた。何しろ可愛い妹分である大好きな綾を美咲に取られてしまったから、嫉妬の炎がメラメラと燃えるのは仕方がない……とはあくまで有紗の考えにすぎないが。とにかく有紗にとって、自分以外の相手に綾を取られるのが許せないから、今度は自分が綾と遊ぶと美咲に講義する。


「もし綾ちゃんに会っても美咲ちゃんは引っ込んでてね」


「嫌よ。何でアタシがそんな事をしなきゃいけないのかしら?」


「散々抜け駆けしたからだろうがぁ!」


 有紗の抗議をのらりくらりとかわす美咲は内心、どうやって有紗を出し抜いて綾を独り占めしようかと考えていた。美咲も美咲で、有紗と同様に綾を大好きな可愛い妹のように可愛がっている。いっそ綾を本当に自分の妹にしたいと思うほどに。


 そんな二人のやりとりに、エレベーターが到着した音が鳴った。そしてドアが開くとそこには――


「上へまいりま~す……って、美咲お姉ちゃんと有紗お姉ちゃん」


 二人しか入れないほど狭いエレベーターの室内に、エレベーターガールの格好をした宮本綾がいた。


「え? 綾ちゃん?」


「何で綾ちゃんがそんな格好を……」


 と、二人が綾の格好を見て疑問に思っていたが、それはすぐに後回しした。


 何故なら――


「ちょっと退きなさいよ有紗ちゃん! アタシが先よ!」


「やかましいわぁ! アタシだって急いでんだよ!」


 二人は我先にと狭い空間の中で綾と二人っきりになろうと考えていたから。


「え、えっとぉ……このエレベーターは何故か二人しか入れなくて、急いでるなら隣のエレベーターを使うと良いよ」


「綾ちゃん、確かにアタシ達は急いでるわよ。けどね……」


「このエレベーターじゃないとダメなんだよ! ってかいい加減に譲れっての美咲ちゃん!」


 綾の言い分を却下して未だにどちらも譲ろうとしない有紗と美咲。けれど、これ以上やっても埒があかないと分かったのか、二人はある事をしようと考える。


「最初はグー!」


「ジャンケンポン!」


 綾と二人っきりになると言うご褒美の為に恨みっこ無しでのジャンケンをやる事にした。


 そして――


「よっしゃあ! アタシの勝ちぃ!」


「くっ……!」


 有紗はグー、美咲がチョキにより、有紗の勝利が決まった。


「さぁ綾ちゃん、早くアタシを上に案内してね~♪」


「う、うん、分かった」


「でも流石に狭いからこうしないとダメだね~♪」


「ひゃうっ! ちょ、ちょっと有紗お姉ちゃんってば……!」


 早速エレベーターの室内に入った有紗は、狭いからと言う理由で綾に思いっきり抱きつく。それを見た美咲は有紗の顔をエアガンで撃ち抜こうかと思うほどに少し殺意が芽生えてると、エレベーターのドアが閉まった。


「何が狭いよ! 初めから綾ちゃんに抱きつく気満々だったじゃない! ああもう口惜しいわ!」


 エレベーターのドアが閉まると、美咲は心底悔しそうにしながら上行きのボタンを押している。やっても無駄なのは分かっているが、それでも早く綾を此処に来させようと有紗に対する嫌がらせをしなければ気が済まなかった。


 早く来い早く来いと必死に思っている美咲に、その願いが通じたのかエレベーターがもう到着した。


「? 随分早いわね……」


 少々疑問を抱く美咲だったが、早く来るに越した事は無いと判断してエレベーターのドアが開くのを待っていると――


「上へ参りま~す……って、美咲ちゃん。こんな所で会うなんて奇遇だね」


「…………………はぁ~~~」


 二人しか入れない狭いエレベーターの室内に、エレベーターガールの格好をした宮永絵梨が現れた事に、さっきまで心待ちにしていた美咲の晴れやかな気分が一気に消沈して深い溜息を吐いた。


「ちょっと! 人の顔を見ていきなり溜息吐くなんて失礼だよ!」


「………そりゃ溜息の一つも吐きたくなるわよ」


 美咲はガックリしながら仕方ないと言うような顔で狭いエレベーターに入った。もし綾だったら遠慮なく抱きついているが、いくら絵梨が綾と似ているからと言って、そんな事をする気は毛頭無い美咲であった。

久しぶりに書くと思うように調子が出ませんね。


因みに今回の話はとあるコントを参考にした内容です。

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