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夢の続きで会いましょう

作者: 紫藤くらげ
掲載日:2026/03/31

嘔吐描写があります。苦手な方はご遠慮ください。

とても幸せな夢を見た気がする。だって起きたくない、目覚めたくないと脳が叫んでいるぐらいなんだから。

あぁ、きっととても素敵な夢だったんだ。だって嬉し涙が溢れてくるくらいなんだから。

ベッドから出たくないと私の司令部が信号を出している。でも仕事だから行かないといけないんだよ、と信号を受け取らずに這いつくばるようにして起き上がった。


姿見の前に立つと、悲惨な顔をした女が立っている。


私はいつからこんなに隈ができてしまっていたんだろう。

私はいつからこんなにだらしない体型になってしまったんだろう。

私はいつから…。


途端に襲いかかる吐き気。慌てて口を押さえてトイレに駆け込んだ。危なくフローリングを汚す所だったが、悲惨な状況はなんとか防げた。

げぇ、と便器の中に吐き出された吐瀉物。広がる酸っぱい臭い。涙で世界が歪んで見える。もう一度便器に顔を突っ込んで嘔吐した。もう出てくるものは胃液だけ。吐け吐けと信号は出てくるのに、胃の中は空っぽだ。


(…仕事…行かないと)


どうしても破れないアポがある訳でもない。締め切りの迫っている仕事がある訳でもない。ただただ「休んではいけない」と私の中の「普通」が顔を覗かせているだけだ。


(今日も頑張れば、きっと幸せな夢が見れる)


涙を流す夢が、幸せな夢だったと思い込んでいた私は、がむしゃらに事を進めた。


(今日も素敵な夢が見れるね)


そう信じていた私は、幸せな夢を見た。永遠に続く夢。ずっとずっと夢見ていた続きが手に入った。

もう、起きなくてもいいんだね。

もしかしたらそれは心からのSOS

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