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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

人間側の最高傑作 〜ちなみに異世界転送されたJKだったそうな〜

作者: ひろ人作者

皆様おはこんにちばんわ

私の処女作です♬

どうぞどうぞ


  『えっ!私が選ばれし勇者なの!?』

 何かどこかも知れない場所に3ーBのみんなとバスごと突然移った私、“石造良娘”はびっくりして文字通り開いた口をふせげなかった。

 

 えっとこれだけじゃよくわからないと思うからも少し詳しく言うと高校3年生ってことで学生生活最後の行事で秋の修学旅行に行ってたの。そりゃあまあ(一部を除いて)バスの中でもワイワイ楽しんでいたわ、もちろん私も卒業したら別の道を行く友人達と最高の思い出を作ろうって盛り上がっていたんだけど………

 

「おいおいどうなってんだよクソ」

「あーん怖いわー」「ここどこ」「……………」

 戸惑っていたり泣いたりどうすればいいのか分からず黙り込んでたりと困惑してる同級生達。それは私も同じだった。だってサービスエリアに行こうと入口に入ったらぱぁって光が広まってそれで閉じてた目を再び開けたら急に景色が変わってたんだから。引率の担任やバスガイドさんも驚いてたけど「お前ら落ち着け!」「だ、大丈夫ですわよ!」って必死に生徒を和ませようとしたり、バスの運転手もどこもわからない所も長年の経験・勘から何とか道を割り出して発進してガソリンが底を着く前に何とか少し遠くに神殿が見える場所に着いたの。 

 

 でも着いたはいいけどもうどこも行けないしかといってその場を離れたりしたらそれでこそ命取りでどうしようってなったんだけど、

「ああ、やっと訪れたんですね、さあこちらへ」

って言ってきれいなロングの金髪した何だか昔の異国風の巫女の様な格好した美少女が(バスの外にいるのに何故か私たちの耳にも入るように)美しい声でこちらに語りきたんだ。でも見た目は良くても誰かも知れない怪しいって担任は「その場に居ろ!!!!!」ってみんなに激を飛ばしていた。そしたらその担任も運転手もバスガイドさんも何か透明な膜で身体を覆われちゃったんだ。その巫女風の美少女曰く

「残念ながらあなた達ではないので軟禁を致します。“選ばれし勇者”と“その仲間達”はそう、少年少女あなた達なんですよ」

何だってさ。そして担任達はそのまますぅっとバスをすり抜けてどこかへ連れて行こうとされちゃったの。大人までどこかに行ったらもうどうしようもないから急に開いていたドアから慌てて(一部を除く)みんなで追いかけたの。


 でなんとか神殿に着いたの。そこでさっきの巫女風の美少女(とその場にいた神官見たいな格好の大人十数人)が

「少々手荒で申し訳ありません、勇者御一行様。ですが今はゆっくりしている余裕があまりないのです」

ってこちらに詫びてきたんだぁ。

 

 話によるとここは私たちがいた世界じゃない所でここでは最低最悪の魔王“悪性満点ダーイブヤベェヤーツ”とその幹部と四天王、そしてその部下達である多種多様な魔物達によって人間達やそのすみかが侵されているんだって。もちろんやられっぱなしってわけじゃなくて抵抗したり人間勢の中で抜きんで強い者たちが魔物を倒したりはしているものの、侵攻は収まる所が一切無くそれで滅ぼされちゃった村、街、国も少なくないんだってさ。でこのままじゃ良くないから神託によってここじゃない別の世界から“勇者御一行”すなわち私たち3ーB組が選ばれたって話らしい。

 

 初めは話が壮大過ぎるからどうしたものかと皆黙っちゃってたんだけど、

「そんじゃその悪s、名前ダサ………“あくまん”を倒したら私たちを元の世界に戻してくれんの」

って気だるげな様子の管気さんがその張り詰めた空気を名の通り砕け散らすように巫女風の美少女“モチモ・チーナ”に問いかけたの。そしたら「えぇ、この世界を救ってもらえるならその願いを是非私たちで叶えさせますわ」って約束してくれたの。そのおかげでその場は一旦落ち着いて「それならやろっかな…」って言う人も出てきたの。そして柔桑君が

「でもただのガキな俺たちには重荷過ぎる、だがここが異世界って言うなら当然あるだろうよ、“チート能力”ってやつがよお」

ってけしかけてモチモさんが「えぇ、勇者御一行の手を煩わせる事の無いよう授けましょう。異なる世界から来た貴方方だからこそ使える“特別な力”を」って言ったお陰でほぼ全員がやる気になっていたんだ(もちろん私も)。

 

 ということでその後すぐ行われた“授けの儀式”で同級生達は次から次へと力………チート能力を手に入れたわ。【火・炎を操る】【氷結出来る】【相手にほとんど気づかず攻撃】を手に入れて喜ぶ者達もいれば、【防御力がめちゃくちゃ上がる(ただしそれ以外は1単位)】【動物を使役出来る(でも小さい生き物のみ)】などでがっかりして落胆する者達もいたわ。それでどんな能力かな変なものじゃなければ良いかな戦闘向きじゃなくて平和的なのが良いなって友人達と雑談していた私の番になったの。ドキドキして指示通り水晶に手を触れたの。そしたら金色に光って辺りがキラキラしてきたの。私含むみんながそれに呆気に取られていると神官の一人の長老が

「おお………っ!ついに、ついにこの時がァ…うぅ」

と感極まって泣き始めちゃったの。そしたらさっきまで冷静だったモチモさんも驚いた様子で私にこう告げたの。

「この結果………間違いありませんっ!」

「石造良娘様、あなたこそ」

「「「選ばれし勇者なのです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」

 

 

 

 

「……………」

「えっ」

「えっえっええぇ!?」

「えっ!私が選ばれし勇者なの!?」

 

 

 こうして今に至るの。

私はもちろん他のみんなも驚いている中モチモさんは続けて

「この結果を見れば明らか………!あなたが他の“選ばれし戦士”たちと共にこの世界各々の魔物たちを殲滅し四天王、幹部、そしてゆくゆくは全ての元凶“悪性満点ダーイブヤベェヤーツ”その全てを滅ぼす勇者なのです!!!」

って言ったんだけど転送前は顔やスタイルを褒められる以外単なるJKな私が何で選ばれたのか分からず戸惑っていたんだけど

「ああそうだ!何だこれはよぉ」って学校一の不良、石垣君がその場を囲むように割り込んできたの。

「石造よりオレサマの方が勇者がお似合いだ。というか何だオレサマの【相手をスローに出来る(30秒だけだが)】ってクソ地味な能力はよぉ!」ってさっきもらった能力にケチつけながら私やモチモさんにいちゃもんつけてきたんだけど

「おいおい、よさないか石垣くん」

って学年1の優等生、固体君が割って入ってくれたの。「おい邪魔するなーガリガリ勉君がァ」って石垣が罵って「邪魔しているのは君の方さ、困ったチンピラ以下君」って相変わらず思慮がカチコチな固体君が返して私に言ったの。

「【何でも鑑定出来る】能力持った僕はわかる、石造さん、あなたから味方すら恐れる強いオーラを放っている事を」

「はは…」

庇ってくれたのは嬉しいけどいつも以上によくわからない言い方に私は微笑を浮かべていると

 

「う、うわーーーー!!!!!化け物だぁぁぁぁぁ」

「くそ、すでに勇者たちが来ていたのが魔物共に筒抜けだったのか!」

「み、皆様ぁ逃げて逃げて逃げてぇぇぇぇぇ」

って騒いでこちらに伝えに来た見張り達の後ろに

「グハハハオロカナニククズノアツマリメェ」

ってアニメかB級映画に出てきそうなライオンの頭の上にに山羊の頭がついてコウモリの翼に尻尾が大蛇の怪物とその後ろに連れてる悪魔っぽいのが大量に現れたの!

 

「な、何ぃ!?最上級兵士10人でも抵抗がやっとのキマイラに一匹でも厄介なレッサーデビルが数百匹もだとぉ!?」

って中年の神官が驚いている間に「ぐえー」「ほわあぁぁ」「ぎょえー」って見張りたちがその魔物たちに燃やされたり潰されたり喰われたりみじん切りにされたり哀れ木っ端微塵にされてしまったの。そんな惨状を近くで見たものだから同級生達(一部除く)はその場でガクガク震えて中には失禁したり嘔吐したりする人もでできたの。

「ど、どうしよう良娘ちゃん………」

って私のそばを離れようとしない不破ちゃん。ホラー映画どころかシーツを被っただけの私を怖がっていた彼女がこんなの見せられたらそりゃこうなる。大丈夫だよって励ますけど私もどうすればいいのか………とその時

「きゃあっ!」

「グハハハハコイツハモラッタ」

「モチモ・チーナ様ぁぁぁ!!!」

何とそのキマイラがモチモさんを大蛇の尻尾でぐるぐる巻きにしてしまったの。

「コイツヲマオウサマノモトヘ………」

って飛んでレッサーデビル達とどこかへ連れて行こうとするキマイラ。見張りはもう全滅して神官達も同級生も動けない状態………でも

「………!巣立ちゃんっ!不破ちゃんを!」

って預けてキマイラの方へ駆けて行く、武器も防具も何も無い、本当にただの女子高生である“石造良娘”。それでもーーーーーーー


「「「その子を離せこのバケモノがあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」」」


ザシュ


「「「グヒャアアアアアアアアアアアオレノジマンノシッポオオオオオオオオオッ」」」


 駆けてその足で踏み込み飛んでそのまま“ただの手刀”で電柱の倍以上の太さはある大蛇の尻尾を切断しモチモ・チーナをお姫様抱っこしそのまま地にスタっときれいに着地する“ただの女子高生”……………

 

“石造良娘”の姿があった。


「コロセコロセコロセーオマエラコロセー」

と怒りまくるキマイラの号令にて襲いかかるレッサーデビルの群れ。それでも

「ふぅっ!!!!!!」

とモチモさんを抱いたまま蹴り技のみで次々と殺害し続ける“石造良娘”。最早友人達と明日のテストだるーって他愛もないこと言って近くのファーストフード店に通ういつもの姿はそこに無かった。

「あぁーもう!!!石造だけに格好いい所取らせねぇぇ!!!!!!」

そしてそれを見てじっとできるはずもなくその場に乱入する石垣。彼に続いて戦える能力を授かった同級生達も石造の一方的なレッサーデビル殺戮の場に乗り出す。


 そしてここから3ーB組の逆襲及び魔物殲滅戦が幕を開けた。


 まずレッサーデビル3匹を魅了で誘い寄った所をいつも持参している鞭で慈悲なく超高速で打ち続けるクラスの女王“渡金庄町”。打ち続けられたレッサーデビル達は何故か幸せそうな顔つきで単なる肉片へと変わっていく。


 レッサーデビル十数匹をまとめて一刀両断する剣豪の子孫“桐崎剣ノ舞”。その顔つきから恐らく斬られたことにも気づいていないのだろう。


 レッサーデビル30匹を氷結し、その氷塊を強烈なキックで砕いて周りの魔物を攻撃する県一のサッカー選手でクール系イケメン“冷帝野月”。元から他人にあまり容赦はないが相手は魔物というわけでより一層冷酷な対応をしている。


 レッサーデビル50匹全て突如出現した狼の形した草の固まりに取り込ませる学校唯一の植物の世話係“富士前ナノ”。そしてその狼は形を変え様々な果実の成る大木へと変化したのだが材料が材料だけにそれは召し上がりたくは無い。


 戦い以外にも大活躍する生徒もいた。その名は“千賀畝不破”。さっきまで友人のそばで震えていた女の子だ。しかしその友人が勇気を持って巫女を助けた姿を見て私も出来る事をと立ち上がり苦手にも関わらず最早何なのか分からないほどグチャグチャな肉片の集合体の方へ駆け寄る。そしてその中の一部に手を添えると何とむくむくとそれがヒトの形となり先程殺られてしまった見張りの一人になったではないか。蘇生された本人も何が何だかわかっておらずきょとんとしている。その人に大丈夫と声を掛けた臆病な女の子、いや希有な蘇生・回復のスペシャリストはどんどん周りの肉クズを元の人間へ戻していったのである。


 そして残りのレッサーデビルをまとめて光の刃で切り裂きレーザーで残らず焼き払っているクラス委員長“鋼泉勝子”。クラスをまとめているだけあり自分の仕事を全うしたようだ。


 そしてとうとうレッサーデビルが一匹もいなくなり激昂するキマイラ。

「ヨクモヤッタナコノニククズドモメェェェ」

と口から何やら凄そうなものを空中から発動してこちらを攻撃しようとするも…………

「はっさせねーよ」

〜〜〜ストップ・30・セカンド〜〜〜

「レッドブr ピタッ

突然動きが不自然に止まるキマイラ。そう、あれ程さっき貰った能力にケチつけていた不良少年、“石垣折牙”の仕業だ。それだけで終わらず

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラおらあぁぁ!!!!!!!!!」

と能力では無い転送前からの生粋の自分の力でパンチラッシュをキマイラの腹に叩き込む。

そして残り数秒になった時

「さっさと終わらせろ、石造ぉーーー!!!!!!!!!!!!!」

「うん」

と石垣が叫んだ途端待っていたの如く即座に現れる石造。そして右腕に力を込めてキマイラの首に手刀を入れる。そのうちカウントが切れ再びキマイラが動き始める前に手刀により斬れて体を離れ離れとなった首を鷲掴みにして口が残りの体の方へと向ける。そして

「ラストォォォォォォッテウギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」

と本来敵に放つ筈が自分の体に当ててしまい悶絶し絶叫するキマイラ。そしてすっかり焦げて炭、灰となり辺りに散らしている頃には叫び終わったのか首だけのキマイラは絶命していた。


「凄い………!あんな数の魔物があっという間に…………やはりあなたがたは伝説の………!!」

と静かにだが興奮している様子のモチモ・チーナを前に居るその該当者たち。


 佇む私は頭が追いついてなかったのもあったけどさっき殺したキマイラの首を持ったまま隣にいる共に戦った同級生たちを見渡し再びモチモさんを見てついついとぼけちゃったの。




「え?私たち、何かしましたか?」って。

 










 こうして散々人間達を蹂躙してきた魔物共ひいては魔王軍団を皆殺しにし元の世界へみんなで帰還する私たちの戦いが始まったの。

 

ちなみに読み切りでした〜

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