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貴族様なんて嫌いだ



爽やかな晴天。





煌びやかな宮殿。





夢にまで見た活気ある王都。





そんな宮殿の門前で期待に満ちた瞳をしている少女が立っている。





…んな訳ない。





(はぁ。帰りたい。貴族様なんて嫌いだ)





本当なら帰りたい。





今すぐ帰りたい。





帰って自分が営んでいる魔法診療所で魔法薬の調合をしたい。





帰りたい。





でも実際は、そうはいかない。





先日いきなりお偉いさんがやってきて





『宮殿に必ず来い。そして騎士団の試験を受けろ』





と命令された。





逆らったら、罰を受ける。

それが権力で、平民とはそんなものだ。





「騎士団の試験を受けに来ました

命れ…受験資格証明書はこちらに」





「……お前のような小娘がなぜ持っている?

本物の受験資格証明書か?」





「私はそう思って来ました

偽物ですか??」





「………」





期待に満ちた私の顔と受験資格証明書を交互に見ながら門番は不審そうに見ていた。





その気持ちは分かるが、気分は良くない。





どこにでもいるような平民の女に、宮殿勤めが出来るコネはない。





だからこそ、受験資格証明書が偽物ではないかと疑っているのだろう。





でも私だって望んでない。





出来るなら帰りたい。






「ここに魔法が出来ると書いてあるが、娘はどこで魔法を習ったのだ?」






「私は孤児院育ちの身です

そこで基本的なことは学びました

後は独学でございます」






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