Phase0 入学式と……
RSは、福岡県北九州市とその近辺が主な舞台の話ですが、別に東京人や大阪人の方が見ても問題ないですよー。
流し読みでも構いません……?
「ちょっと!? こんな奴を倒せって言うの!?」
「ああ。これが、俺達がやることだ」
「あーもう! 分かったよ! この先は、全力で戦っていくからね!?」
――北九州の街に、『非日常』が迫り来る。
そんな『非日常』に抗う者達がいる。
彼らは、この日も『非日常』と戦い続けていた――――――――
大音量で鳴り響く、目覚まし時計のベル。
「うるせぇ……」
殴るようにベルを止めたのは、男……だが女の子みたいな見た目をした少年、西原リョウ。
現在、マンションのこの一室に住んでいるのは、彼と双子の妹である、西原ミヅカの2人だけ。家事などは、全てリョウが行っている。
「ミヅカ、おはよう。今日も安静にしておけよ?」
「兄貴ぃ……学校行きたいぃ……」
そう言って、ミヅカがリョウにしがみついてくる。
「ちょっと、おい!? 服が破れるだろ!?」
「あーごめんごめん。とりあえず、朝ごはんよろしくね」
「期待するような目で見ても、今日もおかゆだからな?」
「げー……」
ミヅカは、少し前にインフルエンザにかかってしまった。今日行われる入学式には、出席できない。
「これが治るまであと少しだ。我慢しとけよ」
「へーい……というか、兄貴が移したんでしょ」
「知るか」
――――身支度を済ませたリョウは、玄関へと向かう。
「今までみたいな態度で生活しない方がいいと思うよ……?」
「……それが出来るかどうかは、分からない。行ってくる」
「いってらー」
――――門司駅。リョウ達が住む、自宅マンションの最寄り駅だ。リョウは電車を待つ。同じ制服姿の人間が少数いる。
――――電車が到着した。いつもの、ステンレス地に、赤いドアの車両。リョウは、偶然空いていた席に座った。
電車が動き出す。窓の外を見ながら、リョウはこう考えていた。
(今日からか……面倒だ。惰性で高校に入るべきではなかったな……)
電車は小倉に着いた。次々と、客が乗り込んでいく。
西小倉。日豊本線からの乗り換え客が多いこの駅。やはり、客がなだれ込んでくる。
それから10分して、学校の最寄り駅である、枝光に着く。枝光駅は、八幡東区にある。カーブが始まるところに位置する駅だ。人が多く、リョウと同じ制服を着た人々が多く集まっている。
少し歩き、丘の上。ここに、北原学園大学附属高校、通称・北附がある。すぐ近くに別の高校があり、学校の構造とかはそこからパクって……いや、真似ている。その高校とは、勉学で競い合い、部活でも度々ぶつかり合っている。
そんな高校に、リョウが入学する。
入学式が始まる。
「皆様、ご入学――――」
長々しい校長の話が始まる。リョウは「興味が無い」と目で見てわかる表情をして、話を聞き流していた。
生徒会長の話。
「私が、生徒会長の上村サユリです。――――」
一応、話を聞こうとはしたリョウ。しかし、すぐに興味を無くし、再び聞き流しモードに。勿論、生徒会長の名前なんて覚えてはいない。
気付けば、式が終わっていた。流れで退場し、流れで教室に入る。
教室内では、早速友達を作ろうと、女子が積極的にクラスメイトに話しかけていく。だが、リョウはそんな事など全く考えていない。「早く帰りたい」の一心で、時間を過ごしていた。
放課となり、リョウは細い通路から帰ろうとしていた。
(早く帰るか)
せかせかと帰り行くリョウ。その背後から、走って来ているとすぐに分かる程の足音が聞こえてきた。さらに……
「リョオオオオオオオオオウ!!!」
リョウの名を叫びながら、叫んだ名前の男(女?)に突っ込んできた。
※北附は実在しません! 一応言っておきますゥ……