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プロローグ

処女作です。

どうか温かい目で見てください

そして主人公の青春とは何かを一緒に見つけましょう。

 2018年10月21日日曜日、夕方4時34分俺は起床した。昨晩のバイトがいつも通り長引いて深夜3時に仕事が終わり朝4時に寝る。そんな時間に寝れば誰だってこの夕方、そう1日の半分以上が過ぎたころに起きるのは必然なのではないだろうか。いや、そんな事はない。俺は睡眠が好きだから12時間も寝ることが出来るのだろう。こんなに寝るなんて異常だと思う自分がいることはあまり自覚するつもりはない。

 だが大学3年生になった今、せっかくの休日、日曜日を睡眠だけに使うのはどうだろうと思い始めたがこれはただ単に思い始めたってだけであり俺自身は正直多大なる影響はない。


 この三年間そうしてきたんだ。そう思いたい。

 

「南風、起きてるなら朝飯、いや昼飯?ん?まぁ下に降りてこい飯あるぞ」

親父の声が聞こえた。いつもの日曜日だ。

「はいよ、今行く」

そう言って俺は階段を下りた。

 自己紹介が遅れた。

 俺は流ケ崎南風。苗字は説明しなくても読めるだろう。問題は名前だ。

 南に風と書いて「はるか」と読む。

 まぁ、想像通りだろう。結構この名前を気に入っている。というかお気に入りだ。弟にも羨ましいと思われて嫉妬されるくらいだ。

「おう、やっと起きてきたか、青春という人生で一番輝かしい時代を睡眠に捧げる少年君」

「言い返せないのがムカつく、仕方ねえだろ、遅くまでバイトなんだから、しかも別に青春とかよくわかんないし知りたくもないな。休日はアニメが見れれば十分よ!」

毎週起きて下に行くといつもこの言葉を一言一句全く同じに放ってくる。だが正直俺には青春なんてものは縁もゆかりもない。中学は帰宅部。高校はバスケ部に入っていたがほぼ幽霊部員だった。趣味のアニメ鑑賞をして、欲しい推しのグッズを買うためにバイトを毎日むしろ俺的には青春しているといえばいえてる。

「お前はまだほんとの青春を知ることが出来てないな。若いうちだぞ?無理できるのは。まぁお前がいいならそれでいいけど」

「全然いいわ!」

そう言って会話は終わった。別にこの際険悪な雰囲気が漂っているわけではない。毎週こんな感じで話はだいたい終わる。

ご飯を食べ終え部屋に戻る。

「さーて、ダンクキングの続きでもでも見ようかな」

ヒラリ。ポケットから何かが落ちた。映画の前売りだ。

「これ・・・?ああああああああ!コードデザイアの三部作最終章のじゃないか!!なんでパジャマに入ってるの??ううん、そんなことどうでもいい!とりあえず上映している映画館探さないと。上映開始から1か月経ってる。やってるとこあるかな」

スマホを取り出し上映映画館を探す。意外と多くの映画館が上映していた。折角なら入場者プレゼントがあるところにしよう。

新国ダメだ。池谷ダメ。渋川ダメ。

「どこもだめだな。ん?市ヶ川?こんなとこに映画館なんかあったか?まぁ電話してみるか」

「はい。こちら市ヶ川ホオズキシネマです」

電話をして確認を取った結果特典はあった。ラッキーだな。だが映画館があった覚えがどうしてもない。

 少し不安だったが身支度をして映画館へ向かった。上映開始時刻は18時15分。今の時刻は17時05分。

電車に乗った。余裕で間に合う。ジーパンからスマホを取り出す。

「場所の確認しとくか。えっと千代子区6丁目4番地なるほど」

その場所に地図を設定した。

市ヶ川に到着した。さて歩くか。地図の案内通りに歩いた。



千代子区6丁目4番地到着。



確かにそこには映画館と。。。



 映画館とそして優雅で可憐で綺麗、というか俺の言葉では言い表せない程の美しい女性が立っていた。


 曇りなどなく澄んでいてそして淡く見ているうちに俺の体ごと吸い込まれそうな気分になる程の薄い紫色をした瞳。まるでブラックダイヤモンドで出来ているかのように艶のある黒髪。スタイルは。。。

まちゆく人が必ず二度見してしまうほどではあろうくらい抜群だ。

これはそこら辺のグラビアアイドルなら敵ではないな。確信が持てる。

「おーい」

ん?俺に話かけているのか??まさか。とは思ったが手を振られている。どうやら俺らしい。

「何か用ですか」

「お客様ですよね?先ほどのお電話?」

「はい。そうです。」

どうやらこの外見PERFECT WOMANは係員らしい。てか電話越しだとわからなかったが声も落ち着いた雰囲気で心が安らぐ。なんなだこの人は。

よく見たら花の髪飾りをしていた。白と紫の小さい花だ。

「はっ、、、お客様。この髪飾りが気になっているようですね?」

「いや、特に。でもその花係員さんとても似合っているなと思って」

「ありがとうございます。この髪飾りとてもお気に入りなんです。ちなみに花の名前はクロッカスと言います。是非覚えておいてくださいね!」

「は、はい。」

人と話すことは別に嫌いではない。別にコミュ障でもないからな。

だがなぜ今日初めて会った人にそんな花の名前を覚えておいてくださいというのだろうか?しかもただの客に。まぁ、気にすることでもないけどね。

 映画を見る座席を決めてから館内を案内されている。

「上映している映画コードデザイアだけなんですね」

「当館はシアターが一つしかないので」

「それは珍しい。しかも僕以外にお客さんの姿が見られない」

「今日オープンしたばかりなので。不気味ですか?」

「いや、なんか貸切って感じでこれはありですね。しかも一番好きなアニメなので!」

「そうですか。それは良かったです。」

「はい!」

正直すごい怖いんだよなー。だって一人だぜ?隣に美人がいるからいいけどさ。

「ところでお客様」

「はい??」

「今、人生楽しいですか?」

「ん?」

「青春してますか?」

ん?このセリフ朝も聞いた覚えがあるぞ?正確には夕方か?

「いったい何を言い出すんです?」

「人の人生において青春は若い時のほんの一握りの時間しかありません。そしそれはとても儚くも輝かしく素晴らしいものです。単刀直入に言います。お客様は青春という影外のない時間を無駄遣いしすぎです」

僕は啞然とした。

何を言い出すんだこの人は怖いぞ。これはいよいよまずいぞ。映画は諦めてここは退散するしか。

てか青春の無駄遣いだと?俺のアニメへの愛を侮辱された気分だ。ここは何か言ってやらないと気が済まないな。

「言い返せないのがムカつく、仕方ねえだろ。やることなかったんだから!!!」

うむ。やはり俺は俺だな。朝と似たような事しか言えないぞ。むしろ今の方が朝よりひどいな。

「噓だ!!!君は人並みの青春をしたかったのにその人並みの青春から逃げたんじゃない!!!」

「それは先輩がっ!!!!」

ん?先輩??ん?

「んっ・・・なんなんだこれ、こんな記憶俺にはない!いったい何なんだ!これは!!!」


            まだ・・・だめかもね・・・



「今のはっ?!」

「青春は一度しか来ないから。ちゃんと青春しましょう。そのために・・・」

何を言ってるんだ?俺は映画を見に来ただけなのに。先輩と叫んでから意識が・・・。

途切れ・・・途切・・・。特典ほしかったな・・・。



「また必ず会いましょう。ここではない。別の世界で。まぁ、その時に会う私は私じゃないんだけどね。最後に会えてよかったわ。南風君。。。。」


               さようなら    青春の思い出・・・




                  そして任せたよ・・・






ピピピピッ!ピピピピッ!ピピッ!

トンッ!

 

 朝だ。

「今日から高校生か、さぁて制服に着替えるか。まぁ高校生活も中学と変わらないだろうけどな」


                                  ~続く~














 


今回はプロローグなので大学生の主人公しか出ませんでしたが

次回からバリバリ高校生なので頑張りたいです。


不定期更新申し訳ない。

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