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【うそつき】

作者: ねずみ

私はサチ。

歳は8歳と3ヶ月。

職業は子役。

嬉しいときの芝居や子役仲間と遊ぶ芝居はあまり考えないでもできるけど、子役の泣きの芝居が大変なことを大人は知らない。

私は感情を込めたいから泣く前に少し時間をもらう。じゃないと泣けないんだよね。

ハムスターのハムレットが死んじゃったときのことを細かく思い出すんだ。

ハムレットが向日葵の種を食べているところを思い出してみたり、回し車を元気よく回っているところなんかを思い出してみたり。

死んじゃう前は当たり前だったことが死んじゃった後はこんなに悲しいことだったとは知らなかった。

そんなことを思い出してると涙が出そうになる。

役をいただく前に偉そうな大人が『芝居は生き物だから、別のときの気持ちを持ってきても良いけど、その場で生まれたものも大切にしてほしい』って言ってた。その話は大人のわりに良いこと言うな〜と思った。

そうこうして気持ちが高まったとき、本番がはじまった。


偉い人『はーい、でははじめまーす、カメラさん良いですか〜?照明さんおっけ〜?じゃ〜いきますよ〜偽りの感情でも良いので良いもの作りましょ〜う、タイトル〜どうぞッ!』

【うそつき】その場の芝居が生きてるって言っていたのに偽りの感情でも良いなんて…【うそつき】end


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