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神の鬱  作者: 紅きtuki
希望編
7/62

第7話 「能力の検査」

ヘルは硬直状態の紅葉の様子に気付く事もなくどうどうと奥に入って行く。

紅葉もそれに必死について行くが、いきなりの緊張で足が思い通りに動かないらしく、

兵隊みたいな足取りになり、足と腕が同時に前に出ている。

何とか噴水の横まで来たと言うそんな中、

後ろからつまり門のあたりから騒がしい声々がする。


「何だ? 急に……」


「この学園のナンバー5以上の奴が入って来るといつもこうよ。」


「ふ~ん……」


「驚かないの?」


「何に驚くんだよ……」


 ヘルはしばらく紅葉の顔を見つめていたが、やがて前を向きだした。


「あんたはとりあえず、検査室へ行って力のレベルを調べて貰いなさい。」


「はいはい。ここはいったいどうゆう世界だよ……指から氷柱出したりするし。」


 そう言いながらもやがて紅葉は検査室と思われる所へ着いた。

失礼しま~すと言いながら部屋に入る。

そこには不気味な音を立てる機材がたくさんあり、部屋の3分の1を占領していた。

そこに上等そうで重そうで足下まであって背中に

陰陽がデザインされたロングコートを着ている老人が居る。

ロングコートと言ってもボタンなどの前を閉める物は着いてないので

寒さから身を守るために作られたのではないと言う事が分かる。

布の生地からして攻撃から身を守るための物だろう。


「そなたがもう1人の新入生かね?」


「あ、はい。高杉 紅葉と言います。」


「問う。そなたの力は何かね? 分かる事全て話したまえ。」

 老人はマイペースに話を進める。

 

「俺に力なんてないよ。」


「面白い事を言う少年だ。そなたは何の力も持たぬと言うのか。ならば続けて問う。

利き手に剣みたいな物を握った事は無いかね?」

 

「ある……今日もベランダに置いてきた……」 


 紅葉はこの老人からい心剣の事を聞かされた。

紅葉が以前寝ている内に握っていた物は心剣と言うらしい。

そして、この剣こそ、この世界の住民の力の源。


「そなたが剣を見せたくないと言うのならば、それも良い。クラスはFクラスだ

それにしても少年よ、そなたは此処ではない所から来たように見えるが、

私の間違いかな?」


「あんた何か知ってんのか!? 知ってるなら帰り方を教えてくれよ!」


「これは面白い……私が相手をしてしんぜよう。かかってきたまえ。」


「いやっ、俺はそんなつもりで言った訳じゃあ……」


「ふむ……ならば小生から仕掛けるとしよう。」


 老人がそう言うと、周りが急に暗くなり始める。


「さぁ、真実を思い出したまえ」


 気付けば2人は静葉と遊びに来た公園に居た。


「ここは……帰ってきた?」


「ここはそなたの記憶で作られた世界……」


 すると今度は紅葉が謎の刃物で刺された場所に居た。

たくさんの人もいる。ざわざわと車の音から人の話声まで聞こえる。

すると、例の如く1人の少女が襲いかかってきた。

しかし、紅葉はどこをどんな風に襲って来るか分かっていたため、

あっさり塞いでいた。例の剣で……


「ふむ……そなたの記憶では、ここで負けるはずなのだが、これはどうした事か……」


「どうゆう事だ? 何であんたがそんな事を知っている?」


「私の力の一つにパーストシュミレーション/過去再来と言う物がある。

その力を使ってそなたの記憶を呼び覚ましたと言う事。」


「はっ! 何言ってやがる? 」


「なるほど……そなたの力はフォーチュンディスペル/異能無効のようだ。

効果は心剣によって及ぼされた力を無効化。

闇の力にも効果はあるみたいだ。クラスはAが妥当か。」


「フォーチュンディスペル……あんた何者なんだ?」


「私は徹頭徹尾之完全無欠てっとうてつびのかんぜんむけつ

審査は終わりだ、Aクラスに戻りたまえ。」


 周りの景色が元に戻り、紅葉はしぶしぶと失礼しましたっと部屋を出ていく。

しぶしぶと言うのは本当はもっといろんな事聞きたかったが、

あの老人に逆らえば何されるか分かった物ではないからだ。

そして、静まり返った部屋で老人がたくさんある機械を少し触り何か呟く。


「やれやれ、私が動かなければならないかね……ふむ、しかしそれも良かろう。」

 

 老人は突然、闇へと姿を消した。

パーストシュミレーション/過去再来

物忘れがひどくても、安心ですね。

それと徹頭徹尾之完全無欠はあまり出番がありません。

残念です。


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