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神の鬱  作者: 紅きtuki
希望編
4/62

第4話 「遅遅の直感」

なぜだ?・・・俺は客人だぞ。

なのに何で、家事をやらされているんだ。

妹の秋葉あきはは知らない家に泊まっていると言うのにのん気に楽しそうだし。

肝心の、この家の主は畳で寝ているし・・・

その主人の私服は、白い着物みたいなものでその着物とは似合わずにごろごろしている。

普通そんな豪華そうな着物を着ている人は礼儀正しく、正座でもしているのかな、

なんて思っている俺が悪かったのか?


「紅葉~(こうは)喉かわいた。水。」


いきなり呼び捨てで、命令ばっかだし・・・

1日知り合っただけで丁寧な言葉使いは無くなったし。

はぁ・・・何でこんな事になっちゃったのかな・・・


「はいはい・・・」

俺はやる気のなさそうな声を上げ水を持っていく。

そして俺は叫び声をあげながら部屋の扉を開ける。


「って!おい!下着で寝るな!!服着ろ!いつの間に脱いだんだよ!」


「何?照れてるの?私と紅葉ってそんな関係だったの?」


「そんなって、おい!三日しか経ってないわ!」


そう言ってヘルの部屋から逃げ出し、扉を勢い良く閉めた。

するとヘルの妹である、フラウが扉の目の前にた。下着で・・・

ここの人はみんな服を脱ぐのが好きなのだろうか?

しかし、フラウの幼い幼児体型では何も感じない。

年は10前後だろうか?


「あん?邪魔。」


口が悪い・・・

なんて思いながら道を開けると俺がさっきまでいた部屋に入って行った。


「おにぃちゃん!フラウちゃんは冷たさを操れるんだって!」

なぜか、目を輝かしながら俺に話しかけてくる。


「フリジッドテンプラチャー/酷寒極寒って言うんだって!」

物覚えがいいな・・・

なんて感想を心の中で漏らしていると、

部屋からヘルが出てきて、仕事に行くと告げて家を出て行った。


やれやれ・・・

何でこんな事になったのかな・・・

気を変えるために散歩でも行くかな・・・

俺は残った秋葉とフラウを連れて散歩に行く事にした。

何の変哲もない街並み、しかしただそこの事は何も知らない。

信号があって、公園があって、車がある。

しかしやっぱり、ここの事は何も知らない。

遠くを眺めると防壁みたいなものがあって、三日前はそこに居た。

これだけの事がわかって、覚えている事は何一つない。

俺はその時、記憶喪失になったのかも!

なんて心を輝かせた。

そしてそれを確認するために、秋葉にこの近くの事を知ってるか聞いてみた。


「な、なぁ。秋葉・・・秋葉はここら辺の事何か知らないか?」


「知らな~い。」


帰ってきた返事がこれだ。

俺の希望も空しく、打ち砕かれた。

今度逆になんで、何も知らないだろうと言う疑問が生まれた。


「だいたい、光に包まれて知らない所にいたなんておかしいジャマイカ!」


俺はあまりの絶望感と疲労感で訳のわからない事を言っていた。

しかし、そんな状況でも腹は空く。

そんな時にたまたま、粉ポテト屋さんがあった。

粉ポテト?・・・ふかしイモの類だろうか?

俺は空腹のあまりそれを買ってしまった。

もちろん、秋葉とフラウの分もだ。

しかしこんな知らない場所でも、通貨は同じらしく

問題なく買い物ができるようだ。


「粉ポテト・・・何だこれ・・・」


ポテトチップスを細かくしたものを想像すると良い。

油があるのに、細切れ・・・

それは軽く天かすを連想させる。

そして、粉ポテトを持って防壁の外へ出た。

以外にもあっさりと通してくれた。

俺はてっきり、危ないのでここから先は進めません。

見たいなイベントが発生するかと思っていたんだけどな。

しかし防壁の外は中と違って、ものすごく田舎みたいな所だな。

これはこれで面白いかも。

そんな事を考えながらどんどん歩く。

しかし我ながらものすごくプラス思考だな。

そういやヘルの仕事ってどんなのだろうな。

ん?待てよ。今頃だが、ヘルとフラウには何か特殊超能力見たいなのがあった・・・

ここの住人は皆こんな力を持っているのだろうか・・・

だとしたら、まずい・・・

何の力も持たない秋葉と俺はそんな奴らから

身を守る術を持たない・・・


「やっべ・・・のん気に散歩なんてしてる暇なかったな・・・」


俺は急いで道を戻り、一刻も早くあの家に戻りたかった。

しかし、なんでだろうな・・・

明らかに山賊みたいな格好をした奴が2人出てきた。


粉ポテト……

市販で売っているポテトチップスを振ると出来上がります。

良い子は真似しないでください。

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